『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』野沢雅子さん&古川登志夫さんインタビュー|孫悟飯とピッコロが大活躍!!『ドラゴンボール』という作品が多くの人から愛される理由
自分ではないものになれるという面白さ!
ーーこれほど長く愛される『ドラゴンボール』という作品の魅力はどんなところでしょうか。
野沢:本を読んだ時に、全てが面白いと感じますよね。最初に感じたのは、キャラクターがいいなということです。
キャラクターとして悟空がいたり、ピッコロさんがいたり、悟飯くんみたいに優等生もいたり、『ドラゴンボール』にはたくさんキャラクターが出てくるんですけど、どのキャラクターも全然違って、みんなそれぞれ個性がありますよね。
それが素晴らしくて、よく先生が考えつくなと思いました。それが人気のひとつになっているんじゃないかなと思っていますね。
古川:確かにネーミングのセンスも面白いし、覚えやすいですし、キャラクターもたくさん出てきますよね。
少年マンガの王道「夢や冒険、愛や友情、勇気」、そういったものが詰め込まれているところが魅力のひとつだなと思います。それと、親子孫三代まで一緒に作品を見て楽しめる要素があるので、そういうところが人気の秘密じゃないでしょうかね。
野沢:同じ人間で、どうしてああいうお話が思いつくんでしょうね。私なんて、面白いと読んでいるだけで、自分の中には何も湧いてきません(笑)。
ーーどのキャラクターも強烈な印象を残しますよね。
野沢:はい。キャラクターを考えるって大変なことですよね。
ーー声優という職業の面白さをお聞かせください。
野沢:声優は自分ではないものになれるというのが面白さではないでしょうか。全く自分とは逆の人間みたいにもなれますよね。
例えば、普段は内気な子どもでも、内気ではない役を演じることになったら、そうやらなくてはならないじゃないですか。でも不思議とできるんですよ。できるんだから、普段でもそれをやろうと思えばできるんですよね。本当はそういうのをうまく大人が導き出せたらいいんですけど、なかなか難しいですよね。
ーー子どもはごっこ遊びが好きですよね。
野沢:そうです。そういったごっこ遊びみたいなものから、自分の思っていることがいろいろと言えるようになる人もいるんでしょうね。
古川:作品やキャラクターを通して、子どもたちや若い人たちに何かメッセージできることは、声優の醍醐味かなと思いますよね。お子さんから大人になる過程で、いろんな壁にぶつかることがあると思うんです。そういう時に何か参考になる、ヒントになるとよくファンの方からお手紙いただくんですよね。
野沢:うん。
古川:「子どもの頃に見たこのシーンで、勇気づけられました」とか。そういう意味でも、声優の仕事をしていて良かったなと思いますし、声優の仕事の楽しさを感じますね。