
祝・アニメ化決定! 『氷属性男子とクールな同僚女子』原作者・殿ヶ谷美由記先生インタビュー|こだわっているのは「今の」「同僚であること」
SNSを中心に人気を集める漫画『氷属性男子とクールな同僚女子』が、ついにアニメ化決定!
『氷属性男子とクールな同僚女子』は、殿ヶ谷美由記先生が描くラブコメ漫画。雪女の末裔である氷室くんと、一見クールな同僚の冬月さんの2人を中心とした、職場での日常が描かれている作品です。
2018年8月に初めてTwitterで投稿され、2019年2月にはスクウェア・エニックス(ガンガンpixiv)で連載&書籍化発表。公開されている漫画の総閲覧数は1億超え、コミックもシリーズ累計50万部を突破し、多くの方から親しまれています。
今回アニメタイムズでは、アニメ化を記念して原作者である殿ヶ谷美由記先生にメールインタビューを実施! 作品に対する考えや心境などを語っていただきました。
優しいコメントしかこなくて感動しました。
──アニメ化おめでとうございます。まずは、アニメ化が決まった時の気持ちを教えてください。
殿ヶ谷美由記先生(以下、殿ヶ谷):アニメ化は夢だったのでめちゃくちゃ嬉しかったのが半分、『氷属性』は当初4pの一話完結式で続けてきた作品(最近はページ数を増やして連載していますが)なので、こんな短いエピソードの連続を一体どうやって30分放送のアニメに!?という驚きが半分でした(笑)。
──間もなく初投稿から4年となります。これまでで、お気に入りのエピソードや印象深いエピソードはありますか? その理由も併せてお教えください。
殿ヶ谷:やはり第1話です。バズると言うのが初めてでしたし、批判コメントとかが来るんじゃないかと思っていたのに、優しいコメントしかこなくて感動しました。
──元々は、SNSのフォロワーさんへ向けた暑中見舞いとして描かれたのが最初とのことですが、2話以降も続くことは想定されていましたか? 連載作品となったことで、悩んだところや難しかったことなどはありましたか?
殿ヶ谷:実は第1話で一応氷室くんの好きなもの①お花 ②猫ちゃん ③優しい人と設定していて、ちょっと反響があれば③までは描いてみようとは思っていました。
でも思っていた以上にたくさんの反響を頂き、続きを楽しみにしてくださる方がどんどん増えて嬉しくなったのでもう少し描こう、それならここも描きたいな……とやっているうちに随分と長く描くことになりました。
連載準備をしないままスタートしている漫画なのでどう続けようか悩みましたが、多種多様な情報を大量に摂取出来るSNSという場に載っている漫画……新聞漫画と似た側面があるのかな?
子供のころ実家で取っていた新聞に載ってる漫画を読むのが好きだったので、そういう方向を目指そうかなと思い、人々のまったりした日常をメインに描くことにしました。
──氷室くんが雪女の末裔という設定になった理由は、ブログ等でもお話されていますが、他のキャラクターの設定はどのように決められたのでしょうか? また、不死鳥や妖狐などを選んだ理由もお聞かせください。
殿ヶ谷:長らく更新を滞らせているブログまで読んでいただき恐縮です。ありがとうございます。
全員普通の会社員と言う設定なので、漫画の命であるキャラのシルエット、服装や髪型の差が出しにくく、また中途半端にしてしまうと気軽にヤジを飛ばしやすいSNSの性質上「社会人でこんな格好はマナー違反」と水を差されて楽しめなくなる人がいるかなーと思ったので見た目に創作的特色を出しやすい不死鳥や妖狐を選びました。振り切っていれば「そういう世界」と思って貰えるので。
──それぞれ個性豊かな面々の中で、特に描きやすいと思うキャラクターはいますか? もしくは、難しいと感じるキャラクターがいればお教えください。
殿ヶ谷:描きやすいのは冬月さん。描くのが難しいのは火鳥くんです。社内で花火するシーンはなかなかコマの中に入り切らないからです。
──キャラクター毎に服装の傾向が違ったり、冬月さんのピアスがいつも違っていたりと、服装や小物も可愛いなといつも思っています。服装や小物を描かれる際のこだわりなど、ありますか?
殿ヶ谷:ありがとうございます。服装の趣味って現実でもやっぱりみんな違いますから、漫画でもそれぞれの性格・趣味趣向に合わせてブランドの傾向はざっくり分けています。
でも流行りを取り入れたい時もあるし気分が違う時もあるよね位のノリで、ギチギチにこのキャラはこの系統しか着ない、これしか付けない、と言う感じにはしていません。冬月さんは1年が365日あるなら365種類ピアス買っても良いよねと思ってる人です。