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- 福室美綺
- 福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。親友であり敵のような複雑な関係性が大好物です。
──アフレコも進んでいるそうですが、収録が進むにあって新しく発見したキャラクターの魅力はありましたか?
梅原:三間に関していえば、颯と接しているときとかモノローグに結構ギャップがあります。会社で働いているときは側から見るとちゃんと働いているように感じるかもしれませんが、内心は「帰りたい」「眠い」ばかり言っているキャラクターなので、そこに現代人らしさというか、リアルさを感じました。
でも、そこがまた人間らしいところでもあります。三間は誰に対しても敬語で喋りますし、ちゃんとしてて一見掴みどころがないように見えますが、モノローグがあることによって人間らしさが出ていて、そこが三間の魅力だなと思いました。
──脚本を少し読ませていただきましたが、結構モノローグありますよね。
梅原:そうですね。特に、三間はモノローグとそうでないときのギャップが強く出ていると思います。
千葉:蒼真の場合、原作を読んでいるときはこのキャラクターの中でよりキュートな部分や元気さ、活力のある感じで読めていましたが、実際に蒼真の目線で演じていくと割とナチュラルな感情の動きをしているなぁとすごく演じやすくなりました。
他のキャラクターの声を聞いたからというのもありますが、それぞれ自然に喋っていて滲み出ている個性みたいなものが強く出ている作品だと思ったので、現場に入ってからは、19歳で専門学生という蒼真の一面も自然と普通に表現できました。
モノローグの最初で「キラキラしたものを作りたい」「自分にしかできないことをやりたい」というセリフがあるんですけど、漫画で読んでいるときは自分の中でエネルギッシュに落とし込んでいたんです。
でも、現場に入って“何かをやりたいという10代ならではの前向きな気持ちは誰しもある部分なのかも”とふと思ったので、そこは自然に演じさせてもらってOKをいただきました。それからは、より他のキャラクターとの掛け合いが楽しみになりました。
梅原:誰に言われたまでもなく、みんな肩の力を抜いたお芝居をしているよね。
千葉:うんうん。
梅原:題材が現実世界のよくある話ということもあって、全員のお芝居の空気感が良い感じでした。
千葉:僕、別のブースで三間の第一声を聞いて、笑いながら“あぁ~!これだ~!”って思いました。
梅原:三間の第一声が「帰りたい……」(笑)。
千葉:その「帰りたい……」がハマりすぎていました(笑)。皆さん、笑いのシーンもちょうど良いウケ方をしてお芝居されていますよね。
梅原:本当に“普通の会話を録音しました”みたいな雰囲気になっているよね。
千葉:だからか、ギャグじゃないほのぼの系になっていると思います。
──ちなみに、収録はご一緒に?
梅原:一緒に録ることもあれば、別ブースで同時に録ることもあります。
千葉:僕、内山さんとガッツリ絡む回の収録が、別ブースでの同時録りだったんですけど、本当にどうくるかわからない会話という意味では楽しく演じられたような気がします。
ボケでもツッコミでもない何でもない会話のほうが長いので、テストと本番で会話の流れが微妙に違っても気にならない感じで、無理なく自然に演じることができています。
梅原:基本的には、絡みの多いキャラクターは一緒に収録できるようにスケジュールを組んでくださっています。
千葉:三間と先輩の飲み会のシーン、すごく楽しそうでしたよね。先輩役の興津さんがめちゃくちゃ面白かった!
梅原:うん、そのシーンは楽しかった。
千葉:結構「間」も尊重してくださいますよね。
梅原:そうだね。役者のタイミングで尺が変わっちゃったりしても、そこは画を直す方向で動いてくださって、自由にお芝居をさせていただけているので本当にありがたいです。
──本作には4人のクールドジ男子が登場しますが、ご自身が1番近いと感じるタイプを教えてください。
千葉:僕は颯です。
梅原:お! 僕も同じ。
千葉:ホントですか!? 反省するところにシンパシーを感じますよね。
梅原:たぶん、ドジな人の中で1番多いのは颯のタイプなんじゃないかなと思います。ただ、側から見ると、僕は三間っぽく見られることが多いです。全然気にしてなさそうに見えるというか……(千葉さんを見て)そう見える?
千葉:見えてます! だから、キャスティングはバッチリです!
梅原:あはははは(笑)。
──お二人とも羞恥心ありの反省タイプなのですね。
梅原:そうですね。反省してしまうことのほうが多いですし、ドジをしたらなかなか平常心ではいられないような気がします。
千葉:たとえ、ドジをしても致命的に信頼を失っていなければ立ち直ることはできます。
梅原:致命傷にならなければ大丈夫だね。
千葉:あと、颯は結構顔に出るんですけど、僕も顔に出るタイプなんです。
梅原:僕の場合、他者から見たら三間タイプ、本人的には颯タイプと思っていますが、なかなか伝わらないみたいで(笑)。
千葉:近しい友人だったら伝わっているんですか?
梅原:うん。それはわかっていると思う。“相変わらずドジしているんだな”とわかる人にはわかる。
千葉:へぇ~! そうなんですね! 友達にはわかるっていうパターンか……。
梅原:(ニヤニヤしながら千葉さんのほうを見て)友達じゃないから……。
千葉:いやいやいや! 確かに、まだ友達とは言いにくいですけど……!(笑)
梅原:あはははは(笑)。
千葉:この現場で友達になりたいなぁ~。
梅原:もう僕たち随分前からの付き合いだよ(笑)。
千葉:僕がデビュー1年目のときからの付き合いなので、もう6~7年くらい経っていますよね。
──最初の頃と今とではお互いに印象変わりました?
梅原:基本的には変わっていませんが、当時よりもキャリアを重ねていった中で自分の魅せ方をちゃんとわかっているというか、意外とちゃんと分析・研究しているよね。
千葉:確かに、そうかもしれないです。
梅原:撮影とかでもちゃんと写りをモニターでチェックしているんです。他の人は誰もしていないのに(笑)。
千葉:だから、自分だけ確認しにいくのがめちゃくちゃ恥ずかしかった(笑)。
梅原:でもそれはすごく良いことだし、それが自然とできるのはすごいと思います。
千葉:逆に梅原さんは、時を経て時を重ねるごとに温かく喋ってくれるようになりました。
梅原:(笑)。
千葉:それが梅原さん自身の印象が変わったのか、僕との距離感が変わったのかわかりませんが(笑)そういう意味では、初めて会った6年ぐらい前の自分に、“もっと距離を縮められるよ”と言いたいです。当時はちょっと遠慮しすぎていたのかな〜とも思います。
──今は梅原さんに対して遠慮はなくなってガツガツいけています?
千葉:……(梅原さんを見ながら)そうしている最中です(笑)。
梅原:あはははは(笑)。
──ありがとうございました!
お二人が演じるクールドジ男子のアニメをお楽しみに♩
[取材・文・撮影/福室美綺]
福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。好きな作品は『Free!』『NO.6』『十二国記』『ギヴン』『新世界より』など。好きな声優さんは保志総一朗さんと坂本真綾さん。ハッピーエンドよりも意義のあるトゥルーエンドや両片想いが大好物な関係性オタクで、主にイベントレポートやインタビューを担当しています。最近はVTuberがマイブーム。
2022年10月よりテレビ東京、AT-Xほかにて放送スタート!
一際目を引くクールでかっこいい男子たち。どこか近寄りがたいけど…彼らは“全員ドジ”だった!
財布を忘れたり、電車でイヤホンを付けず音楽を流したり、コンタクトなのにメガネを上げる仕草をしたり、曲がるストローだと気付かず逆に刺して使ったり、傘と間違えて靴べらを持ち歩いたり――
そんなドジさえもクールにキメてしまう、それが「クールドジ男子」。
ドジもするけど等身大で頑張る彼らの日常譚を15分に集めて、2クールでお届けします!
見ればきっと、あなたも好きになる。笑って癒されるドジコメディ。
原作:那多ここね(掲載「ガンガンpixiv」スクウェア・エニックス刊)
監督:今千秋
シリーズ構成:上江洲誠
キャラクターデザイン・総作画監督:田口愛梨
音楽:中山真斗
アニメーション制作:studioぴえろ