『劇場版 にゃん旅鉄道』南條愛乃さん×榎木淳弥さん×上坂すみれさん×明坂聡美さん「ねこ好き声優」インタビュー|会津芦ノ牧温泉駅に“勤務”するねこたちの生活と会津の四季を追ったねこ好き必見の映画
会津芦ノ牧温泉駅に“勤務”するねこたちと会津の四季を追った福島中央テレビのミニコーナー「にゃん旅鉄道」が劇場版になりました! 7月22日より福島県先行上映開始、その後、随時全国で上映予定です。
『にゃん旅鉄道』は、福島中央テレビのミニコーナーとしてスタート。会津芦ノ牧温泉で駅長を務めたねこのばすと、二代目駅長のらぶとぴーち、さくらのねこ3兄妹のお仕事と生活、そして会津の四季を3年間、写真集『飛び猫』等で知られる五十嵐健太さんが撮影。そして今回の劇場版ではアニメパートも加わりました。
演じるのは初代駅長のばす役を南條愛乃さん、2代目駅長のらぶを榎木淳弥さん、その弟のぴーちを上坂すみれさん、妹のさくらを明坂聡美さんというねこ好き声優で知られる4人が担当! 映画の公開を記念して、4人のねこ好き声優へインタビュー! 演じたねこと映画の見どころのご紹介と、ねこにまつわる質問にお答えいただきました!
演じた4匹のねこの印象は?
――ご自身が演じられたねこについての印象をお聞かせください。
ばす役 南條愛乃さん(以下、南條):ばすはすごく包容力があって、お母さんみたいな存在で、みんなのことを温かく見守りつつ、包んであげるねこちゃんだったんだろうなと、演じながら感じました。またとても癒されましたし、会ってみたかったなと思いました。
らぶ役 榎木淳弥さん(以下、榎木):らぶは猫年齢的にも大人なので、はしゃぐこともなく、おとなしくて、しっかりしていて、ほのぼのとしている印象を受けました。また演技をするというよりは、映像から雰囲気や空気感を受け取りつつ、そこから拾いながらやっていました。間が空いたところにはアドリブを入れてみましたが、どこまで採用されたのかはこの時点ではわかりませんけど(笑)。
ぴーち役 上坂すみれさん(以下):ぴーちは次男猫で、らぶの弟であり、さくらのお兄ちゃんです。次男っぽい性格で、普段は寝ていたり、マイペースで。駅長の仕事はお兄ちゃんにお任せですが、さくらの面倒は見てあげていて。「のんびりしているようで、二人のことをちゃんと見ている子なんだな」と賢さも感じました。あと人見知りだったり、人がいない時にパトロールする仕事熱心な一面もあります。ただぼーっとしているだけじゃないところも描かれていて、かわいいなと思いました。
さくら役 明坂聡美さん(以下、明坂):さくらは一番末っ子の女の子です。長男のらぶがしっかりもの、次男のぴーちはぼーっとしているけど天才肌ですが、さくらはやんちゃで冒険心が豊富で。でも大きな音を怖がったり、子ねこらしいかわいい一面もあって。たぶんこの映画の中で一番落ちるシーンが多い気がします(笑)。お兄ちゃんたちのことが大好きで、寄り添ってくれるとどこかに行こうという勇気が涌いたり、愛くるしくて、かわいいらしい、末っ子感のあるねこです。
実写とアニメパート、それぞれねこがかわいくて、四季の景色と駅の風景もマッチ。らぶたちに会いに行きたくなりました
――映像をご覧になった感想は?
南條:春夏秋冬、どの季節もきれいですし、駅の風景もすごくマッチしていて、東京で生活している私にはファンタジーみたいに感じられて、行ってみたいなと思いました。リハーサルビデオを見ていたら、会津に行ったような気持ちになれて、旅行気分で癒されました。いずれ芦ノ牧温泉駅に行ってみたいですし、らぶ駅長やぴーち、さくらにも会ってみたいです。個人的にはばす駅長のお墓参りもしたいです。会津はすごくきれいですし、素敵な場所だなと思いました。
榎木:まずアニメパートの絵も実写パートのねこもかわいいなと。景色もきれいですし、疲れる部分がないので、ゆったり見られて、気持ちよく帰れる映画になっているんじゃないかなと思います。福島には行ったことはある気がしますが、しっかりと観光したことはまだなくて。映画で見た会津の景色は冬には雪が降ったり、春には桜が咲いたり、きれいで、四季がハッキリ感じられるところなんだろうなと思ったし、暖かいうちに花を見に行けたら気持ちよさそうだなと。冬の景色もきっと趣き深いと思いますが、寒いのはちょっと大変そうで(笑)。
上坂:秋の紅葉や春の桜、雪の情景、空の風景も澄んでいて、色がきれいだなと。空気もきっときれいなんだろうなと映像越しにも伝わってきて、そこをゆっくりとねこちゃんたちが歩いていたり、草をかんでいたり。東京では街を歩いてねこを見かけると「大丈夫かな?」と心配になることもありますが、会津ではねこちゃんも安心してお散歩できるくらい、のどかで素敵なところなんだろうなと思いました。この取材の前にらぶ駅長にもお会いしましたがすごく穏やかで。ああいう素敵な環境で、優しい人とたくさん触れ合ってきたからこそ、こんなに穏やかに育ったんだろうなと映像からも感じました。
明坂:会津若松の四季がハッキリしていることに驚きました。東京に住んでいるとゲリラ豪雨があったり、春なのに突然真夏日になったりとあまり四季を感じられることが少なくなったので、みんながよじ登っていた桜や、冬に雪に埋もれながらも線路を渡っている姿を見たら、懐かしいような、うらやましいような光景で行ってみたいなと思いました。個人的に温泉が大好きなので、あんなにきれいな景色の中で温泉に入れるなんて最高だなと思いながら見ていました。
ねこ好き4人のあふれ出るねこ愛が止まらない!?
――皆さん、ねこ好きとして知られていますが、ねこにまつわるエピソードをお聞かせください。
南條:先日、自分の家の猫のいい表情が撮影できたので、「これでTシャツ作れそう」だなと思って、実際にTシャツを作りました。割といい感じになったので、今日着てこようかなと思いましたが、他のねこの写真だから微妙かなと思ってやめました(笑)。
榎木:小さい頃からねこが好きでした。見た目がかわいいし、性格もなつき過ぎず、離れ過ぎずという感じなのがよかったかなと。今は実家で飼っていますが、幼稚園くらいの頃に、親戚の子と一緒に捨てねこを拾ってきたことがあります。親は困っていましたが、「かわいそうだから何とかしてあげて」と頼んだら、里親探しをしてくれて、無事引き取られて、幸せに暮らしていたという話を聞きました。
上坂:子供の頃から実家で犬を飼っていたので、ずっと犬派でねことは縁がなかったんですけど、仕事帰りに偶然寄ったペットショップで、今飼っているねこちゃんを見かけて。シンガプーラの男の子で、他の子ねこがみんな昼寝をしていたのに、その子だけめちゃめちゃ飛び跳ねていて、「なんて元気なんだろう? まるで犬みたいだな」と思って。実家の犬を思い出して、その翌日にお迎えするという運命的な出会いを経て、今ちょうど5歳になりました。仕事から帰ってくると出迎えてくれて、私が晩酌している時にうっかり寝てしまうと起こしてくれたり、すごく面倒見がよくて。ねこにお世話してもらっている毎日です(笑)。
明坂:中学生の頃から実家でねこを飼っていて、今もねこを飼っています。中学時代に飼っていたのはヒマラヤンで、たくさん子ねこが生まれた方から譲り受けた子ですが、初めての事務所のオーディションで抱いて(写真を)撮ったら合格できて。護り神や幸運を呼ぶ招きねこ的な存在でしたが、ちょっと我が強いみたいで。目の手術をした時、麻酔が効かなかったらしくて、先生がねこパンチされていたり、診察台で「ああ~」と声を上げながら大量のうんちをしたりして(笑)。先生からも「これは神の子かもしれないね」と言われて、丁寧に診察してくださいました。その子は18歳でなくなったんですけど、ばす駅長も18歳の時になくなったとお聞きして、縁みたいなものを感じました。