1日の売上が1万円もなかった!? 今のアニメイト池袋本店ができるまで|知っているようで実は知らないアニメイト池袋本店の歴史【連載第1回】
アニメイトも急成長! 昭和から平成、人気作品の登場で状況が変化!【1986〜2000年ごろ】
波乱万丈な開店当初でしたが、アニメイト池袋店も少しずつフロアを増やし、他の店舗も誕生していきます。
この成長について当時のスタッフのみなさんに取材をしたところ、一様に応えたのは「ご来店してくださるお客様のおかげ」というお話です。どの方にお話を聞いても、お客様との楽しかった思い出話を聞かせてくださいました。
当時の様子をアニメイト池袋店の店長だった高橋文夫さんにお聞きしました。
ーー当時の思い出話があればお聞かせください。
高橋:実はその当時もお客様がそんなに来てなかったんですよ。その頃も開店当初と同じで、同じお客様が何度もいらっしゃってくれていたので、お客さんと友達になれたんです。
また、当時も缶バッジブームがあったそうで、こんな独特なサービスも行っていたそう。
ーー当時販売していたもので印象的なものはありますか?
高橋:その頃、缶バッジがすごく流行っていたんです。『うる星やつら』などは特に人気でしたね。既製品の缶バッジもあったんですけど、バッジマシーンっていうのがあって、自分で好きな絵などを缶バッジにできたんです。
バッジマシーンを持っている方もそんなに多くなかったので、お客様が自分で絵を描いたものなどを加工するサービスもやっていました。すごく人気でしたよ。
これは今でもあれば嬉しいかもしれないサービスですね! 当時を知っている方からすると懐かしいエピソードかもしれません。
そういったお客様との密なやりとりを行いながら、お店は増えたものの、しかしそこまで状況は変わっていなかった様子。しかもこの状況は、『美少女戦士セーラームーン(1992)』『幽☆遊☆白書(1992)』『SLAM DUNK(1993)』などが登場するまで続いていたそうです。
ーーお店の盛り上がりを感じたのはいつごろですか?
高橋:『美少女戦士セーラームーン』『幽☆遊☆白書』『SLAM DUNK』が出てきたあたりですね。それまでは男性のお客様が多かったのですが、これらの作品が人気になってきて徐々に女性のお客様が増えてきたんです。
『美少女戦士セーラームーン』は男性のファンも多かったんですが、少女漫画ということもあり、女性のお客様もグッズを求めて来店してくださいました。そこから取り扱う商品も女性向けのものも多くなっていったんです。
『幽☆遊☆白書』『SLAM DUNK』は特に女性ファンが多い印象でしたね。そこから週刊少年ジャンプの作品をきっかけに女性のお客様が増えていきました。
さらにそこからは1995年に『新機動戦記ガンダムW』『新世紀エヴァンゲリオン』、1996年に『るろうに剣心』、1996年に『名探偵コナン』、1997年に『ポケットモンスター』、1998年に『カードキャプターさくら』、1999年に『ONE PIECE』『ハンター×ハンター』といった具合に、人気作品のオンパレードが襲来。
それに比例してお客様も増え、商品も現在のアニメイトに近づいていきました。
高橋:私自身は一度池袋店から離れるのですが、もう一度戻ってきて店長を勤めることになって、後にフロアが3階まで広がりましたね。2階はビデオやCDなどのオーディオ・ビジュアルコーナーでした。
当時人気の商品&作品は?【1986〜2000年ごろ】
人気作品
『機動戦士ガンダムZZ』(1986年放送)
『天空の城ラピュタ』(1986年公開)
『聖闘士星矢』(1986年放送)
『ドラゴンボール』(1986年放送)
『シティーハンター』(1987年放送)
『らんま1/2』(1989年放送)
『ふしぎの海のナディア』(1990年放送)
『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』(1991年放送)
『美少女戦士セーラームーン』(1992年放送)
『幽☆遊☆白書』(1992年放送)
『SLAM DUNK』(1993年放送)
『魔法騎士レイアース』(1994年放送)
『新機動戦記ガンダムW』(1995年放送)
『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年放送)
『機動戦艦ナデシコ』(1996年放送)
『るろうに剣心』(1996年放送)
『名探偵コナン』(1996年放送)
『もののけ姫』(1997年公開)
『ポケットモンスター』(1997年放送)
『カードキャプターさくら』(1998年放送)
『ONE PIECE』(1999年放送)
『ハンター×ハンター』(1999年放送)
『ラブひな』(2000年放送)
人気商品
下敷き
ポスター
缶ペンケース
ステッカー
缶バッジ