神谷浩史さん、浪川大輔さん、江口拓也さんら人気声優が所属するレーベル「Kiramune」の「リーディングライブ」って何? 10年間紡がれた「リーライ」の軌跡と魅力を大解剖!
過去演目のご紹介(2015~2019年)
【2015年】新たな要素で「戦う」演目「OTOGI狂詩曲」
<演目詳細>
公演名:OTOGI狂詩曲(おとぎラプソディ)
開催日:2015年10月24日(土)昼(Aチーム)/夜(Bチーム)
10月25日(日)昼(Bチーム)/夜(Aチーム)
出演者:
ただの太郎(A:岡本信彦/B:江口拓也)
浦島太郎(A:柿原徹也/B:神谷浩史)
桃太郎(A:木村良平/B:浪川大輔)
金太郎(A:吉野裕行/B:代永 翼)
赤鬼(A:宮田幸季/B:野島健児)
青鬼(A:野島裕史/B:津田健次郎)
<あらすじ>
「御伽界(おとぎかい)」それは様々な御伽噺(おとぎばなし)の登場人物が実在する世界。
コチラ側(現必世界)で人が御伽噺を作り出せば、同時に「御伽界」に国が作られ、物語の登場人物が生まれる。
故に「御伽界」では年に1度、増えすぎた御伽噺を消去する為、御伽噺の生き残りサバイバル「御伽残し(おとぎのこし)」が開催される。
そして今、この世界に新たな物語が目を覚ます。その名も「ただの太郎」!
力は弱く腰抜け臆病、それが、なにもない太郎。「ただの太郎」
<見どころ>
2013年「悪魔のリドル~escape6~」から演出を担当して来た伊藤マサミさんが、自身の劇団で公演した同タイトルを「リーライ」向きの演目として脚色を加えたオリジナル作品。音楽は引き続き島 秀行さん。
主役の「ただの太郎」役をレーベル内では当時若手となるメンバー・江口さん、岡本さんが務めるなど、これまでの「リーライ」とは一味違った趣向を見せていた。また、「物語」があることを自身のアイデンティティとする御伽界のキャラクターが、「台本」があることを前提とする「声優」の姿と重なって見えるストーリー性に、観客の感嘆を誘った。
それぞれのキャストが「ライザー」と呼ばれる台座に立ち、アンサンブルと呼ばれるダンサーがストーリーに合わせて移動させることで戦いのシーンを演出するなど、目新しさも。キャスト陣も台本を手にしながらも、全身を動かして表現する姿が目立つ演目となった。
【2016年】涙なくして見られない「パンプキンファームの宇宙人」
<演目詳細>
公演名:パンプキンファームの宇宙人
開催日:2016年10月29日(土)昼(Aチーム)/夜(Bチーム)
10月30日(日)昼(Bチーム)/夜(Aチーム)
出演者:
マロン(A:木村良平/B:吉野裕行)
シュトルーデル(A:浪川大輔/B:緑川 光)
ガトー(A:安元洋貴/B:野島健児)
ゴウガイ(A:保志総一朗/B:神谷浩史)
パリティービット(A:岡本信彦/B:柿原徹也)
砂糖(A:代永 翼/B:江口拓也)
<あらすじ>
2026年のアメリカ西海岸。
潰れかけたオンボロ農場「パンプキンファーム」の裏山に、謎の宇宙船が墜落した。
救出された宇宙人の種族は「神」。
経営難で相続税が払えない農場の主人、シュトルーデルは嘆願する。
「神様なのならお願いだ! 死んだうちの婆ちゃんを蘇らせてくれないか!」
そして夜が明け、喧騒のハロウィンが始まった……。
<見どころ>
ゲーム『ぼくのなつやすみ』シリーズのゲームクリエイター・綾部 和さんを脚本家に招いたオリジナル作品。
年々チケット入手が困難となっていた状況を鑑み、本演目から最終日のみ全国の映画館でのライブビューイングが実施されることとなった。
ポップさも感じられるタイトルや、ゾンビが出てくる等ハロウィンを題材とした作品であるがゆえ、ライトに楽しめる作品かと多くの観客が想像していたが、それを大きく裏切る「人間と人あらざる者の存在の対比」や「生と死」などを扱う壮絶な物語であった。
作品中に登場する「マメカボチャ」をキャストがステージの端から端までキャッチボールのごとく投げるミニゲーム的な「お遊び」シーンを混ぜつつも、キャスト陣の全身全霊の芝居に多くの観客が涙する感動作。
【2017年】ミステリー展開で魅せる「Be-Leave」
<演目詳細>
公演名:Be-Leave(ビリーヴ)
開催日:2017年10月28日(土)(Aチーム)/夜(Bチーム)
10月29日(日)(Bチーム)/夜(Aチーム)
出演者:
教師(A:吉野裕行/B:飛田展男)
エリート(A:岡本信彦/B:江口拓也)
乱暴者(A:中井和哉/B:木村良平)
世話焼き(A:阪口大助/B:野島健児)
泣き虫(A:代永 翼/B:柿原徹也)
管理人(A:神谷浩史/B:浪川大輔)
<あらすじ>
とあるマンションの1フロア。
部屋は5つ。
そこに住まう住人。
不気味に、静かに、彼らの生活は「すれ違う」。
秒針の針は進む。
エレベーターは駆動する。
奇妙なマンションは奇妙な時間を流し続け、それが止まることはなかった。
そう…管理人が現れるまでは。
<見どころ>
Kiramuneレーベル初期メンバーの1人であり、初期から「リーライ」に携わって来た神谷さんが初めてプロットを作成し「シナリオ協力」という形で制作に参加した演目。神谷さんはストーリーの重大なキーマンでもある「管理人」としても登壇した。
本演目は、とあるマンションの住人たちが次々に失踪をする、というミステリー要素のある作品だと思わせながらも、ストーリー後半では衝撃的事実が判明するなど、観客の予想を裏切って行く展開に。途中、ライブビューイング用のカメラに向かって、ストーリーとは無関係にキャスト陣がファンサービスを行う「お遊び」シーンも健在。重い物語の一服の清涼剤となっていた。
【2018年】あなたは何度騙される!? 「カラーズ」
<演目詳細>
公演名:カラーズ
開催日:2018年10月27日(土)(Aチーム)/夜(Bチーム)
10月28日(日)(Bチーム)/夜(Aチーム)
出演者:
青柳スグル(A:吉野裕行/B:神谷浩史)
緑川ユウイチ(A:柿原徹也/B:木村良平)
黄金崎シンイチ(A:代永 翼/B:岡本信彦)
赤井ゴロウ(A:野島健児/B:江口拓也)
シラサワ(A:田中秀幸/B:井上和彦)
黒部イワオ(A:浪川大輔/B:三木眞一郎)
<あらすじ>
天才プログラマーの灰原が自殺した。
不審に思った親友の緑川が調査に乗り出す。
背景に、口座番号さえあれば金を盗み取ることができる禁断のスキミングソフト「ドリームキャッチャー」が絡んでいることを知る。
詐欺師たちと警察によるソフト争奪戦に巻き込まれ、事態は二転三転。
様々な欲望が交差しお互いが疑心暗鬼になっていく中、やがて詐欺師たちの衝撃な目的が明らかとなっていく。
<見どころ>
同年、WOWOWで放送されたドラマ『スーパーチューナー/異能機関』(主演:SparQlew)で脚本を手掛けた中尾浩之さんを脚本家として迎えたオリジナル作品。
「リーライ」ではもはや恒例となった、ライブビューイングカメラに向かってキャスト陣がファンサービスを展開する「お遊び」コーナーを挟むものの、何度も何度も観客をだまし続けるスリル感満載のストーリー展開となっていて、多くの観客が手に汗握りラストを見届けた。
カラーズに所属する各メンバー同士の関係性や、それぞれが抱える過去も徐々に明らかになっていくストーリーに観客の心情も大きく揺さぶられた。またシラサワの、うさんくささと大人の色気を感じさせる大ベテラン声優の威厳にも大きな注目が集まった。
【2019年】圧巻の推理がうなる「密室の中の亡霊 幻視探偵」
<演目詳細>
公演名:密室の中の亡霊 幻視探偵
開催地・日:
<大阪公演>
2019年10月19日(土)昼夜:Aチーム
10月20日(日)昼夜:Bチーム
<千葉公演>
2019年10月26日(土)昼(Aチーム)/夜(Bチーム)
10月27日(日)昼(Bチーム)/夜(Aチーム)
出演者:
暁玄十朗(A:神谷浩史/B:浪川大輔)
斗真摂理(A:吉野裕行/B:岡本信彦)
三条透(A:千葉翔也※26日昼以外/B:保住有哉※27日昼以外/26日昼&27日昼・吉永拓斗)
三条虚霊(A:古川登志夫/B:島田 敏)
浅野宗一(A:野島健児/B:小野大輔)
鹿島正次(A:木村良平/B:江口拓也)
笹木三郎(A:代永 翼/B:柿原徹也)
田辺清(A:上村祐翔/B:堀江 瞬)
<あらすじ>
平成の名探偵と謳われた暁玄十朗は、幻視探偵という奇妙な二つ名を持つことで知られている。
その助手・斗真摂理は、高慢で気難しい変人ではあるが数多くの事件を解決してきた暁の活躍を支えてきた。
そして時代は令和。暁はある事件以降、長らく依頼を受け付けておらず、摂理は不調を抱える暁を気遣う毎日を送っていた。
あるとき、暁の元へおよそ100年前に起きたという過去の事件を解決してもらいたいという奇妙な依頼が舞い込む。
それは「黒書館」と呼ばれる曰く付きの館で、三条虚霊が謎の死を遂げた密室殺人事件、『黒書館殺人事件』であった。
<見どころ>
ミステリー小説で名を馳せる小説家・相沢沙呼さんが脚本を担当したオリジナル推理作品。
2012年から「舞浜アンフィシアター」会場のみでの開催としていた「リーライ」が、本演目で初の大阪公演も実施。2会場での開催としたことでも話題となった。
2時間を超える大ボリュームの内容と膨大なセリフ量、プロジェクトマッピングを使用した演出、セットが2階建て仕様となるなど、これまでよりもさらにパワーアップした演目であった。2017年からレーベル参加となった新メンバーSparQlewが「リーライ」に初出演した演目でもある。「お遊び」コーナーはなく、丁寧に緻密に推理を詰めていく展開で観客を魅了した。
主役の暁の台本を、ステージ上のセットのあちこちに複数箇所用意することで、多くの本を手に取り読みふける暁の旺盛な知識欲を観客に提示するという演出も目を惹いた。
また、ラストで判明する衝撃の事実に深い考察を始めるファンが続出するという、話題の演目となった。