現実を突きつけられたアシトのコンバート。エネルギッシュなキャラクターたちに感動! アニメ『アオアシ』金田晃教役・江口拓也さん&中野淳之介役・西山宏太朗さんインタビュー
因縁の対決! 東京武蔵野蹴球団ユース戦の見どころは?
――金田と中野の2人は勝利への執着心が強いと思いますが、江口さんと西山さんは、いかがですか?
江口:僕はないですね……。勝つだけが全てじゃないじゃんって思うんです。僕もバスケをやっていたけど、勝つための練習が本当にイヤで。ただ楽しくやりたいだけなのにって思うんです。
西山:それ、めっちゃわかります。練習自体は楽しいけれど、勝つってことにこだわると疲れちゃいますよね。
江口:練習試合とか、何でそんな喧嘩腰なの?みたいな(笑)。頑張るけど、それで勝負事がイヤになったところがあるから、勝ちを譲ることを昔からしてきたなって思います。譲った上で、勝ち負けじゃない部分に価値を見出すみたいな。
西山:なんか、見出しになりそうな良い言葉ですね(笑)。
江口:意図せず掛かっちゃって恥ずかしいんだけどね……(笑)。
西山:僕も勝ちというところにはあまり執着してなくて。ご縁があったところで自分のできることを精一杯頑張りたい、みたいなところはありますね。自分自身が納得できる結果が出せればいいなと思うので、絶対に負けないぞ!っていう気持ちが他人に対してはなくて。綺麗事に聞こえるかもしれないですけど、自分に勝つだけというか。…………これ、めっちゃ恥ずかしいですね(笑)。
――名言も飛び出したところで、少し視点を変えて、努力をしてきた金田と中野を見て、どんなことを感じてほしいですか? どんな教訓を得たらいいと思いますか?
江口:結局、彼がなぜこんなに努力することができたのかっていうところに戻ると、サッカーが好きだからに落ち着くと思うんです。サッカーという競技の中で達成感を得たいからだと思うので、やっぱり根本的なところが大事なんですよね。
金田は少し偏りすぎているけど、情熱を向けられるものが見つかって良かったねと思うんです。そういう情熱を傾けられるものに出会えるのかって大切なことだと思うから、それを模索してみることのは良いことだなって思います。
西山:2人って、とてもバランスがいいと思うんです。金田の熱血でガーッと行くけど、中野の冷静さでそれをなだめることができる。そんな2人の関係性はすごく素敵だし、実際の世界でも一緒にいる人で人生って大きく変わると思うんです。金田と中野は高め合える、必要とし合っている2人だと思うので、仕事でも遊びでも、そういう人と巡り会うことは大事だなと感じました。
――『アオアシ』で気になるキャラクターを教えてください。
江口:僕は大友栄作(CV.橘龍丸)が好きですね。飄々としていて、一見強いのか弱いのかわからないけど、実はめちゃめちゃすごい奴みたいな。本当の天才がいたぞ!っていう。あと、彼の立ち振る舞いが好きですね。空気を読んで盛り上げたりするポジションみたいなところも、すごくいいと思います。
西山:僕はド直球にアシトですね。サッカーに取り憑かれたような目だったり言動が、あまりに自分とかけ離れていて、そこがすごく魅力的に映ります。あとはアフレコで、大鈴功起くんのお芝居を聞いて、それがグッと深まったところもあります。
方言もあるから大変なはずなんですけど、アフレコ現場でそれを見せずに天真爛漫で、コミカルからシリアスまでしっかりと表現していて、作品への愛がお芝居から溢れていると思いました。
アフレコのときちらっと彼のことを見たら、ほとんど台本を見ていなくて、画面を見てしゃべっているんです。ものすごく読みこんで、何度も何度も練習しているんだなと思ったし、それがアシトに見えてくるんですよね。大鈴くんも含めて、アシトというキャラクターが、キュンと刺さりました。
――では最後に、東京武蔵野蹴球団ユース戦の注目ポイントをお願いします。
江口:因縁の対決ということで、武蔵野側もこのためにやってきた部分もあるんです。みんな共通の倒したい相手というところで仕上げてきているので、そこの気合いの入り方、気迫のぶつかり合いは楽しんでみていただけると思います。負けん気が強いからこそ生まれるドラマは注目してほしいです。彼らはもう合戦に来ているので(笑)。やるかやられるかだし、それはもはや恋にも近いと思います。
西山:この相手には絶対に勝ちたい! 倒したい!と思って武蔵野はやってきたので、その熱量を画面を通して楽しんでもらえたらと思います。中野くんは丁寧な言葉づかいで、物腰も柔らかく見えるんですけど、その中にある闘志が掛け声なんかにも表れています。
もともと武蔵野のジュニアユースに所属していた橘総一朗(CV.山下誠一郎)とのシーンも激熱で、僕は台本を見て泣いたので、彼の成長も楽しんでください。あとは、金田の絶叫を全身で受け止めてくれたら、中野としても一緒にやってきた期間が報われたんじゃないかなと思います。
[取材・文・撮影/塚越淳一]
TVアニメ『アオアシ』作品情報
放送情報
NHK Eテレにて毎週土曜日午後6時25分〜
配信情報
各配信サービスにて好評配信中
毎週日曜深夜0時〜
バンダイチャンネル、Amazonプライムビデオ、U-NEXT、dアニメストア、dTV、Hulu、
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毎週火曜12時〜
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各配信サービスの開始日時に関しては変更となる場合がございます。
イントロダクション
「世界へ、連れていってやる。」
愛媛に暮らす中学生・青井葦人(あおいアシト)は弱小サッカー部のエース。
中学最後の大会で負けた日、悔しさをぶつけるように海辺で走り込んでいたアシトは、試合を見ていた一人の男と出会う。
その男――福田達也は、Jリーグ有数のクラブ「東京シティ・エスペリオンFC」で、高校生年代を育成する組織「ユースチーム」の監督だった。
荒削りだが、ある特別な才能を持つアシトに無限の可能性を見出した福田は、自らの野望を語り始める。
「俺には野望がある。俺の作り上げたクラブで、世界を掌中に収める。世界への踏み台じゃない。我がクラブこそが世界だと。その野望のすべてを担うもの、育成<ユース>だ。」
福田の誘いを受け、入団試験<セレクション>を受けに上京することを決意するアシトだったが──
常にサッカー漫画の最前線を走り続ける『アオアシ』が、ついに待望のTVアニメーション化!
挫折、成長、友情—青春の全てがここにある!
スタッフ
原作:小林有吾「アオアシ」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
監督:さとう陽
シリーズ構成:横谷昌宏
副監督:曽我準
サッカー監修:竹下健一、曽我準、飯塚健司
キャラクターデザイン:中武学、川村敏江、山口飛鳥、長谷川早紀
サブキャラクターデザイン:清池奈保、渡部由紀子、大導寺美穂、白井英介、本田真之
総作画監督:中武学、山口飛鳥
プロップデザイン:伊東ありさ、津坂美織
色彩設計:上野詠美子
美術監督:垣堺司、竹田悠介
美術設定:金平和茂、伊井蔵
2Dワークス:濱中亜希子
プリビジュアライゼーション:前島昌格
3D:森本シグマ
撮影監督:今関舞子
編集:村上義典
音響監督:はたしょう二
音楽:横山克
アニメーション制作:Production I.G
オープニングテーマ:[Alexandros]「無心拍数」
エンディングテーマ:Rin 音「Blue Diary」
キャスト
青井葦人:大鈴功起
大友栄作:橘龍丸
橘総一朗:山下誠一郎
冨樫慶司:八代拓
黒田勘平:堀江瞬
朝利マーチス淳:加藤渉
本木遊馬:榎木淳弥
竹島龍一:熊谷健太郎
阿久津渚:武内駿輔
栗林晴久:梅原裕一郎
中村平:小野賢章
桐木曜一:内山昂輝
高杉榮太:古川慎
義経健太:興津和幸
一条花:河瀬茉希
海堂杏里:上田麗奈
金子葵:小松未可子
福田達也:小林親弘
伊達望:安元洋貴
青井紀子:園崎未恵
青井瞬:中島ヨシキ
原作情報
『アオアシ』
著:小林有吾
小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載中!
既刊1~29巻 好評発売中!