TOHO animationスタッフインタビュー

これまでの10年とこれから──アニメーションレーベル「TOHO animation」山中一孝さん(製作プロデューサー)&下山 亮さん(宣伝プロデューサー)インタビュー|「TOHO animation 10周年プロジェクト」に込めた想いとは?

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』から始まり、『アオハライド』や『ハイキュー!!』、『刀剣乱舞‐花丸‐』、『血界戦線』、『君の名は。』、『呪術廻戦』など、これまでに数多くのアニメ作品を手掛けている、東宝株式会社のアニメーションレーベル「TOHO animation」。

10月からは『SPY×FAMILY(第2クール)』や『弱虫ペダル LIMIT BREAK』、『僕のヒーローアカデミア(第6期)』など、TOHO animationが携わる人気作品が多数放送予定です。

そんなTOHO animationが10周年の節目を迎える今年、1年間をかけて「TOHO animation 10周年プロジェクト」が行われています。そして、9月25日には大型配信番組「TOHO animation 10周年 大感謝祭」が開催!

本記事では、TOHO animationレーベル発足当初から携わる山中一孝さん(製作プロデューサー)と下山 亮さん(宣伝プロデューサー)のお二人にインタビューを実施。

アニメ作品への関わり方や感じ方をお二人、それぞれの視点からお話いただきました。それぞれ立場が違うからこそ、異なる部分もあれば、通ずる部分も。

お二人が10年の歩みの中で感じたことや携わったアニメ作品への想い、そして今後のお話などたっぷりお伺いしました!

 

原作ものとオリジナルアニメの違い

──まずは、お二人が担当してきた作品とそれぞれの役割についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

山中一孝さん(以下、山中):TOHO animationが発足した時からプロデューサーを担当させていただいております。TOHO animationレーベルではないんですけれども、過去に『はなかっぱ』という子供向けの作品を担当していました。

あとは『弱虫ペダル』や『モンスター娘のいる日常』、『ヤリチン☆ビッチ部』……です(笑)。

下山 亮さん(以下、下山):幅が広い(笑)。

僕はまさに2013年4月放送、レーベル第一作『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』の宣伝を担当していました。

以降、『弱虫ペダル』や『一週間フレンズ。』だったり『干物妹!うまるちゃん』、『僕のヒーローアカデミア』などを担当し、最近では『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』も担当しています。

他にもいろいろあるんですけれど、基本的には宣伝プロデューサーとして作品に携わっています。

──いろいろ作品の名前を出していただきましたけれど、お二人が携わった作品の中で印象に残っている作品はありますでしょうか。また、その理由があれば教えてください。

山中:『弱虫ペダル』は(下山と)2人でやっていたのもあり、非常に印象深いです。レーベルが立ち上がった2013年10月の放送作品ですけれど、2人とも割と初めてに近い状態で一緒にプロデューサー・宣伝プロデューサーとしてやった作品かなと記憶をしています。

僕は担当はしてないんですけれど、おかげさまでこの10月に5期もやらせていただけるということもあって、長いシリーズになったなという感慨深い気持ちです。

 

©渡辺航(週刊少年チャンピオン)/弱虫ペダル05製作委員会

©渡辺航(週刊少年チャンピオン)/弱虫ペダル05製作委員会

 

──下山さんはいかがでしょうか。

下山:一緒にやっていた『弱虫ペダル』は言われてしまったので…… どれも印象的ですが、例えば、『僕のヒーローアカデミア』でしょうか。TOHO animationとしてイチから企画を立ち上げて、2016年にテレビアニメがスタートし、2018年に劇場版第1作を制作・公開しました。
 
『クレヨンしんちゃん』や『名探偵コナン』など、シリーズものの劇場版アニメは東宝で毎年配給・公開をしているんですけれど、『ヒロアカ』はTOHO animationが発起人として始めて、TVアニメから全国公開の劇場版まで昇華させた初めての作品です。

東宝と聞くともちろん演劇もありますが、映画配給という部分がみなさんの印象として強いと思うんです。僕が映画好きということもありますが……。それもあって、TOHO animationとして、東宝としての形をひとつ作れたのかなという風には思っていますね。

そして、現在もテレビアニメがシリーズとして放送されている、という事例を作れました。

これは宣伝・製作両方本当に一丸となってやってきた結果。まだ途中ではあるんですけれど、そういう意味ではすごく印象に残っています。

──お二人ともオリジナルアニメも原作ありのアニメもご担当されていますが、違いはありますか?

山中:原作ものの場合は、お客様の中にも原作を見ている方が多い。なので、テンポ感などは作るときも気を付けていますし、世に出すスケジュール感なども非常に意識しながらやっています。

逆に言うとオリジナルは、実際に見ていただくまで分からない部分も多く、より緻密に作りこんでいかないといけない。そういうところでいうと、原作のある作品とオリジナル作品は作り方も全く違いますし、おそらく宣伝の仕方も全然違うと思います。

下山:そうですね。宣伝に関しては原作ものであれば、例えば漫画原作の場合は絵もありますし、かつ山中が言いましたけども、少なからず作品を知っている人がいて。その分、宣伝プランは本当にいろいろ考えるんですけれど、道筋という部分に関しては、ここを目指そうというゴールを設定しやすいのはあると思います。

一方のオリジナルでは、作品ジャンルをはじめ本当にゼロから立ち上げていくものになります。バトルものなのかアクションものなのか、それともドラマなのかコメディなのかいろいろあります。

そのあたりの切り口もいろいろありますが、まずそれを第一に知ってもらうところからはじまり、最後本当にファンの皆さんに届けられるかどうかが大切になります。なので、難易度はオリジナルの方が高いと思います。

ただ、視聴者の方にとっては話がわからない・前提知識がゼロな分、知ってもらって楽しんでもらった時の爆発度が高いのかなと。互いの満足度という点に関しては、もしかしたら相乗効果が生まれやすいのかなという気はしています。

もちろん、原作の方もオリジナルの方もそれぞれの良さがあるので、その手法や考え方を若干変えるというのが一番大きな違いかもしれません。

 

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