三ツ矢雄二さん、田中真弓さん、冨永みーなさん、松野太紀さんの「Afour」が昭和歌謡を歌いまくるライブ「昭和歌謡曲歌い隊2」の千秋楽公演をレポート! 『さすがの猿飛』『サザエさん』など、出演アニメの主題歌もカバー!!
4者4様の個性を楽しむソロコーナー。冨永さんと松野さんコンビが70~80年代メドレー
2曲目は松野さんのソロ「個人授業」(1973年、フィンガー5)。体を横に揺らしながら軽やかに歌い上げます。
3曲目の「夏のお嬢さん」を歌う冨永さんは歌い出しの「チュウ チュウ チュ チュ」で印象的だった人差し指と親指を立てたりと、かわいい振り付けと笑顔もしっかりコピー。
一転してしっとりしたピアノのイントロが流れる中、田中さんがステージに歩みを進めるとグランドピアノにぶつかって苦笑い(前回公演でも見たような……)。しかしそこから一転、「時代」(1975年、中島みゆき)を情感たっぷりに歌い、間奏で優しく微笑みながら場内を見渡す仕草などに聴き惚れ&見とれてしまいました。
三ツ矢さんが歌う「人形の家」(1969年、弘田三枝子)は情念ともいえる激しい恋愛の歌で、三ツ矢さんも苦しそうな表情や歌声で狂おしさを表現。4者4様の表現を見せたソロコーナーでした。
ここで「メンバーにとってのアイドルは?」という話題になり、田中さんは「御三家の舟木一夫さん、西郷輝彦さん、橋幸夫さん。女性歌手は天地真理さん」、三ツ矢さんは「小川知子さん、中村晃子さん、渚ゆう子さん」と回答。
「僕たちの頃のアイドルは暗くて、失恋の歌が多いんです。でもみーなたちの時代のアイドルはかわいい歌が増えたよね。いしだあゆみさんの曲(「あなたならどうする」)なんて、『泣くの歩くの 死んじゃうの』だし(笑)」と三ツ矢さんが続けます。
そして『三年B組金八先生』で近藤真彦さんが履いていたナイキの赤いスニーカーを見て、自身も買ったという冨永さんと松野さんコンビによるメドレーコーナーへ。事前に用意されていたサイリウムを振ってくださいと客席へお願いします。
年齢が1歳違いで、小学生の時からの知り合いだけに、二人共、70年代から80年代の曲をセレクト。「守ってあげたい」(1981年、松任谷由実)、「悲しみが止まらない(1983年、杏里)、「禁猟区」(1977年、郷ひろみ)、「飾りじゃないのよ涙は」(1984年、中森明菜)、「HERO」(1978年、甲斐バンド)と続きますが、松野さんが女性曲、冨永さんが男性曲をセレクトするのがおもしろいポイント。松野さんは艶っぽく優しい歌声、冨永さんは「禁猟区」でフィンガーグローブを付けたり、「HERO」ではパワフルに歌ったりと、さまざまな表現を見せました。
「いとしのエリー」(1979年、サザンオールスターズ)で美しいユニゾンを聞かせ、メドレーラストはもう一度、「守ってあげたい」。
メドレーの後、三ツ矢さんと田中さんも現れて、三ツ矢さん選曲の「老人と子供のポルカ」(1970年、左卜全とひまわりキティーズ)を披露。三ツ矢さんがメインボーカル、田中さんと冨永さん、松野さんはコーラス隊で、「ズビズバ、パパパヤ」のコーラスと三ツ矢さんの歌声はコミカルに聞こえます。
しかし、「やめてけれ、ゲバゲバ」のフレーズを「やめてけれ、コロナ」や「やめてけれ、戦争」と変えて、メッセージもしっかりと発信しているのが印象的でした。