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アニメ
「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 アニメ完結記念!ダイ!感謝祭」レポート|最終回でのバーンとの戦闘シーン収録の裏側からも感じられるダイとポップの関係性【ネタバレ注意】
原作・三条陸先生/作画・稲田浩司先生による漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』。2020年から放送開始となったそのTVアニメが、先日2022年10月22日(土)に最終回を迎えました。
その完結を記念するイベント「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 アニメ完結記念!ダイ!感謝祭」が先日11月6日(日)に新宿バルト9で実施され、声優陣からダイ役の種﨑敦美さん、ポップ役の豊永利行さん、レオナ役の早見沙織さん、クロコダイン役の前野智昭さんに加え、シリーズディレクターを務めた唐澤和也氏が登壇。
本稿では、完結を迎えた今だから話せるあれやこれをトークしたこのイベントの模様をレポートします。なおネタバレ満載となっていますので、最終回をまだ視聴できていない方やこれから初めて本作をご覧になる方はご注意を。
まさかのピロロ生存説に会場騒然
前半の第97話から第100話の上映を終え、興奮冷めやらぬ会場に現れた声優陣。ファンからの温かな拍手で迎えられたところで、種﨑さんから一言ずつ挨拶をしていくことに。
前野さんと唐澤氏は色こそ白と黒で違うものの、「ギガブレイクでこい…!!」とバランを挑発したクロコダインの名シーンが描かれたTシャツで登壇されており、こういった細かい点でも会場を盛り上げました。
今回のイベントはネタバレOKで本編を振り返れるということで、豊永さんは唐澤氏が全100話という限られた尺の中で原作を全てアニメにするため苦心していた事を明かしました。それこそ第1話「小さな勇者、ダイ」で見られた「デルパ」「イルイル」も後の伏線になっているので、ファンとして細かい部分まで描き切ってくれたことに感謝があったのだとか。
これを受けて唐澤氏は、原作を全て100話に収めるにあたって断腸の想いで調整した部分はあったと話しました。そういった調整せざるを得なかった部分はシリーズ構成・脚本の千葉克彦氏にシナリオをお願いし、三条先生と稲田先生にチェックしていただいていたそうです。
続いて物語の終盤について公の場で語る機会がなかった前野さんを気遣い、豊永さんが前野さんに話を振ると一気にトークがヒートアップ。
前野さんはやはり話したいことが沢山あったようで、ようやく話すことができるピロロとキルバーンの関係性についてや、このふたりの切り替えの演技を見せてくれた吉野裕行さんの凄まじさなど、畳みかけるように様々な話題を展開。
驚きだったのがこの話の中でピロロの生存が確定したこと。消滅時にリリルーラで逃げたのではないかという豊永さんの指摘に、唐澤氏がその通りだと回答したのです!
なんとシナリオの段階ではザボエラの様に溶けていくような描写の予定だったのですが、三条先生からの指摘でリリルーラで魔界へ向かったことを匂わせる現在の描写に変更したのだとか。
そして、やはり大魔王バーンとの決戦時に瞳の宝玉に封じられたクロコダインに、ポップが放った「レベル外」発言も話題に。オープニングトークでも軽く触れられていたのですが、クロコダインを演じる前野さんとしてはやはり一言あった模様。
続いて女性陣にもお話を伺っていきました。早見さんは第100話「さらば!愛する地上よ」で、ダイが真魔剛竜剣の刀身に反射した太陽の光を母であるソアラのように感じたシーンについて言及。
ここでバランはソアラを「太陽のような女性だった」「誰をも温かく包み込む力があった」と評し、ダイに「今こそお前も太陽になるのだ」と諭すのですが、その後、地上に戻ったダイが仲間たちに迎えられるシーンが、ダイがソアラを感じたシーンと同様の温かい色使いになっており、早見さんはそこで太陽が受け継がれて帰ってきたかのように感じたそう。
唐澤氏によるとこれは狙い通りだったそうで、次々と仲間たちが顔を見せ最後にレオナが現れるシーンでは、作中でハッキリと明言はしていないものの、バランにとってのソアラがダイにとってレオナたちであると示そうとの意図があったと明かしていました。
種﨑さんからは第100話の収録にまつわる裏話が。収録は種﨑さん、豊永さん、速水さん、子安さんで臨んでいたそうですが、前半最後のダイの叫びは悔いを残したくないからと何度も収録しなおしていたそうです。
唐澤氏はそのこだわりを理解されており、そんな種﨑さんの叫びを最大限引き出せるよう尺を取っていたとのこと。種﨑さんは最後の最後さらにもう一段アクセルを踏み込むような叫びになることがわかっていたそうで、そのシーンではこの2年間の感謝を込めていたともコメントしていました。
これに付随する形で豊永さんからもひとつ裏話が。このシーンの前段階でダイがポップの「閃光のように」という言葉を思い出すカットがあるのですが、ポップの言葉を受けてダイに立ち上がって欲しいという想いから、自分の収録が済んでいても種﨑さんがこのシーンのテイクを重ねる度、共に収録に臨んでいたそうです。
(C)三条陸、稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京 (C)SQUARE ENIX CO., LTD.