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『おにまい』スタッフに聞いた制作秘話【毎週更新】

冬アニメ『お兄ちゃんはおしまい!』スタッフに聞いた制作秘話・裏話・見どころ【毎週更新】

第7話「まひろとロールプレイ」制作秘話・裏話 (2月17日更新)

――第7話を制作する上で、意識したところやこだわりのポイントをお聞かせください。

藤井慎吾監督:学校生活にちょっとずつ慣れていくまひろと、男子たちにどう見られ始めているかといった所が重要になる話数だと思います。作画監督の田口(愛梨)さんにはヘルプなしで1人で全て担当していただきました。凄くありがたかったです。


――男子たちのゲームの話に入っていくまひろの場面。まひろ自身、中身は完全に男の子ですが、ふたりの男子はちょっと女の子を意識している感があり、こういった反応のズレが見られるところも本作の特徴に思えます。制作の際はどんなところに気を付けていますか。

藤井慎吾監督:男子を誘惑しすぎてるようにならないようには気をつけましょうか。と脚本会議でねことうふ先生が話した覚えがあります。あくまでまひろは無自覚で男子女子関係なくいつものように振舞っていることで、男子に逆に意識されてしまっているといった感じですね。


――イチオシのゲームを生まれる前の作品だと言われてジェネレーションギャップからショックを受けるまひろ。2Dドット風の絵柄に変わるなど力が入っているように思えました。また、高野さんの「ああぁぁあああ!」というリアクションの叫びも中々耳に残ります。このシーンを制作する上でのこだわりや、アフレコ時のエピソードなどを伺いたいです。

藤井慎吾監督:先にアイキャッチでまひろのファンタジー服装はデザインしていたので、もったいないのでここに使えるんじゃないか?と思って追加してもらったシーンになります。

画面については担当してくれたアニメーターが作画監督の田口さんと知り合いで、凄い原画を上げてきてくれた感じですね。高野さんもそれに合わせて盛大に演技してくれました。


――授業でお菓子作りに臨むまひろたち。本作の調理シーンや料理の描写には驚かされるものがありますので、この調理実習シーン制作のコンセプトも教えてください。

藤井慎吾監督:劇中にもあるように、食べてもらいたい人のことを思って作る。というのが料理の一番重要なところだと思うのでそれは意識しました。学生時代の調理実習はみんなでワイワイ出来るものだったと思うので、そういう雰囲気も出せればと思いましたね。


第8話「まひろとはじめての女子会」制作秘話・裏話 (2月24日更新)

――第8話を制作する上で、意識したところやこだわりのポイントをお聞かせください。

藤井慎吾監督:脚本会議の段階で8話はお泊り回になると決まっていたので、かなり早い段階で演出と作画監督に打診して他の話数とは少し違った独立話数として動いていました。内容的にもハチャメチャ具合も多く楽しい話数になっていると思います。


――当初は冬休みをだらだら過ごそうと意気込んでいたまひろですが、徐々にテンションが下がっていく様子が見られます。また、お泊り会でも、みんなで遊ぶとき・ひとりで遊ぶときの反応も変わっていきましたが、まひろの変化において、演出ではどのようなことを意識していましたか?

藤井慎吾監督:学校生活を通して、徐々に皆と一緒に遊ぶことに抵抗が無くなっていくといった変化は少しずつ表現していけたらなと思っていました。個人的には今のまひろのほうが、引きこもる前の元々の性格だったのではと思っていますね。


――まひろ&みはり、もみじ&あさひ&みよそれぞれのお風呂シーンについて各々で重視していた事を教えてください。

藤井慎吾監督:中学生のお風呂シーンなので、いやらしくなり過ぎないようにというのは最初から徹底してやっていました。あくまで健康的に表現できればという感じです。


――いよいよパジャマパーティな様相。枕投げや怪談話など盛りだくさんとなっていました。布団に入ってガールズトークなどは動きの少ない場面になるように思えますが、演出・作画の上で視聴者を飽きさせないような工夫はあるのでしょうか?

藤井慎吾監督:動きの少ないシーンはやはりカメラ位置や構図が重要になってくるので、手前にナメ物を置いたりなど、そのへんの工夫は常に意識している感じです。とはいえ8話は、演出の田中(宏紀)さんも作画監督の佐藤(利幸)さんも、飽きさせないものは得意分野なので、わりとおまかせした感じはありますね。

第9話「まひろと年末年始」制作秘話・裏話 (3月3日更新)

――第9話を制作する上で、意識したところやこだわりのポイントをお聞かせください。

藤井慎吾監督:クリスマスとお正月といった特別なイベントの話数ですので、気合を入れた回にしたいと思っていました。まひろの衣装もクリスマス仕様で可愛いのでその辺も見所です。



――今回はシャフト制作作品で活躍が見られた黒沢守さんコンテ回かと思います。コンテ段階から凄まじいクオリティに仕上がっていますが、特に注目してほしい・見返してほしいシーンを教えていただけますでしょうか。

藤井慎吾監督:個人的にはイルミネーションのシーンが大好きです。脚本段階では普通にセリフありのシーンだったのですが、黒沢さんの方がコンテで無声演出を提案してきて下さいました。結果的にとても美しい印象的なシーンになったので、黒沢さんに頼んで本当に良かったと思っています。

全話数で唯一、自分によるコンテ修正が無かった話数ですね。すばらしいコンテでした。


――みはりとかえで、まひろともみじによるクリスマスエピソードが描かれました。この二組のデートの演出で意識していた部分はありましたか?

藤井慎吾監督:最初はまひろが探偵っぽく追跡するのですが、結局いつものほのぼのとした展開に戻ってしまうといったのがこの作品の味だと思います。

4人が合流してからのイルミネーションのシーンや正月のシーンは、脚本会議で自分が「ここからの展開をこういう感じで膨らませたい」と提案して、ねことうふ先生にセリフや細部を書き下ろしてもらうといった構図になったと記憶しています。


――おせち料理をみんなで食べる場面も描かれましたが、様々な料理・調理描写を見せてくれた本作の中でも特に豪勢なものになったかと思います。この部分のこだわりもお願いします。

藤井慎吾監督:料理だけではなく、それぞれの個性的な食べ方や、甘酒を飲む作法などもコンテ段階で指定してくれて、原作の読み込み度合いがすばらしかったです。


(C)ねことうふ・一迅社/「おにまい」製作委員会
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