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『おにまい』スタッフに聞いた制作秘話【毎週更新】

冬アニメ『お兄ちゃんはおしまい!』スタッフに聞いた制作秘話・裏話・見どころ【毎週更新】

「月刊ComicREX」(一迅社刊)にて連載中、原作者・ねことうふ先生による人気コミック『お兄ちゃんはおしまい!』がTVアニメ化。2023年1月5日(木)より、AT-X、TOKYO MX、BS11にて放送開始となります。

アニメイトタイムズでは、放送に際してスタッフインタビュー連載を実施! 毎週、アニメイトタイムズ公式Twitterと連動して、各話の制作秘話や裏話をお届けします。ぜひ、放送に合わせてご覧ください!

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お兄ちゃんはおしまい!
引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!?鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する…!もう2年も外に出ないでいかがわしいゲーム三昧…たまには働いてもらわなきゃ!みはりによる“女の子になる薬”の経過観察として、突如女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど“女の子の生活”は知らないことばかり…。さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。苦難の連続に、果たして“元”お兄ちゃんの運命やいかに…!?作品名お兄ちゃんはおしまい!放送形態TVアニメスケジュール2023年1月5日(木)〜2023年3月23日(木)AT-X・TOKYOMXほか話数全12話キャスト緒山まひろ:高野麻里佳緒山みはり:石原夏織穂月かえで:金元寿子穂月もみじ:津田美波桜花あさひ:優木かな室崎みよ:日岡なつみスタッフ原作:ねことうふ(月刊ComicREX/一迅社刊)監督:藤井慎吾シリーズ構成:横手美智子キャラクターデ...

目次

第1話「まひろとイケないカラダ」制作秘話・裏話 (1月6日更新)

――アニメ『おにまい』を制作する上で、全編を通してこだわっている部分についてお聞かせください。

藤井慎吾監督:日常芝居にこだわってます。可愛い女子らしい動きや、まひろが男子から女子になった動きを表現できるようにしています。


――見た目は少女ですが、成人男性(下手するとおじさん)的なリアクションを見せるまひろ。この部分の演出についての苦労やこだわりについて教えてください。

藤井慎吾監督:苦労というよりは女子に男子の芝居をさせるおもしろさがありました。

こだわりとしてはみはりの前では普段の男子で、他のキャラクターの前では女子ではあるのでその違いを表現した点と、慌てると素が出てしまうところです。


――キャラクターたちが1話の内で身に着ける衣服がかなり豊富なように感じました。女性ものの下着なども含め描写に凄い力が入っているように見えましたが、これだけの数を作品に取り入れるのは大変だったのではないでしょうか?

藤井慎吾監督:原作にもまひろをお着換えするシーンがあったのでアニメでは髪型や衣装を変えて、アニメならではのおもしろさを出せたらと思い作成しました。

デザインはキャラクターデザインの今村さんもこだわって作成していただいて、資料出しなどは大変ではありましたが皆さんに楽しんでいただけるポイントになったかと思います。


――オープニング映像とエンディング映像について、制作時のコンセプトやこだわった部分などを教えてください。

藤井慎吾監督:曲発注の段階から耳に残る曲調、歌詞で作成いただくようにお願いしていて、OPED共、業界では名の知れた方々にお願いできたので基本はお任せさせていただきましたが、色味はどちらもポップで明るい雰囲気になるようにお願いしました。

あとこだわりとして、1話からOPEDを絶対つけたいと思っていました。

▲オープニング映像より

▲オープニング映像より

▲エンディング映像より

▲エンディング映像より


――まひろの部屋はアニメのBlu-rayやラノベにエッチなゲーム、漫画や雑誌、ポスターやフィギュアが多数見られました。様々な作品(おそらくオリジナルやパロディ?)のものが見られますが、設定制作の上での苦労や参考にしたものは?

藤井慎吾監督:最初の2Dハリコミよりもコンテが上がって更に増えてしまい、結構大変でした。雑誌のカテゴリは指定していますが基本はアニメーターにお任せしています。

20人ほどのアニメーターだったりイラストレーターにお願いして、それぞれの個性が出ていると思うので楽しめると思います。


――まひろの部屋について、ゴミや漫画雑誌、ゲームのパッケージや箱の積み具合が生々しいリアリティがあるように思えました。こちらのこだわりもお聞かせください。

藤井慎吾監督:1話に関しては自分のこだわりで、小物は背景ではなく作画で表現しています。

美術ではなく作画で描くことにより画面の情報量が増えて意図がより明確になるので、よりまひろの部屋の汚さなどが表現できたと思います。

第2話「まひろと女の子の日」制作秘話・裏話 (1月13日更新)

――第2話を制作する上で、意識したところやこだわりのポイントをお聞かせください。

藤井慎吾監督:女性の苦労を体現したような話数でした。銭湯でのシーンは脚本家の横手さんにお任せさせていただいたところはあります。

元々、自分は男なので、バランスを取るためどうしても脚本家を女性に頼みたいとお願いして横手さんになった経緯があったので、その分女性ならではの描写をサポートして貰いました。この話数はそれが一番強く出ていると思います。


――まひろとみはりのお風呂シーンについて。おじさんのように烏の行水で済ますまひろを引き留め、みはりが髪を洗いますが、櫛を通したり髪を洗う際の手つきが素人とは思えないものになっていました。何かを参考にしたのでしょうか?

藤井慎吾監督:元々、原作と脚本できちんと描写していただいていたのと、演出家、アニメーターによってうまく表現してもらったという感じです。ちょうどそのパートを担当してるアニメーターも女性なのでこだわりのある描写になったと思います。


――あわせて濡れて艶の出たまひろの髪の質感も作画で巧みに表現されているように思えました。こちらのこだわりについてもお願いします。

藤井慎吾監督:自分というよりは担当アニメーターのこだわりですね! シャワーの表現から素晴らしくて良いのが上がってきたなと思います。


――その後の朝食シーンについて。ソーセージと目玉焼き&食パンの焼き加減のリアリティが高く、度々登場する料理シーンに唸らせられました。食事シーンや料理シーンの演出や作画について聞かせてください。

藤井慎吾監督:料理シーンは作画はもちろんですが、撮影さんの特攻処理が特にいい味を出してくれたなと思います! 実際の映像が上がってきたのを見た時は、マッドボックスさんにお願いできてよかったと思いました。

第3話「まひろと未知との遭遇」制作秘話・裏話 (1月20日更新)

――第3話を制作する上で、意識したところやこだわりのポイントをお聞かせください。

藤井慎吾監督:個人的には1番脚本の完成度が高いと思っていて、原作の色々なシーンを組み込めたのですごくお気に入りの話数です。作画監督も演出も初のコンビですが、二人とも優秀なアニメーターなのでとてもいい話数になったと思います。


――ここまで主にまひろとみはりのふたりで物語が展開されてきましたが、そこにかえでが加わった印象はいかがでしょう? また、かえでの登場シーンはどのようなことを意識しているのでしょうか?

藤井慎吾監督:登場シーンはトイレから始まる衝撃的な出会いですが、かえではそういうことは気にしない明るいキャラで、ぐいぐい引っ張っていく性格なので物語的にはとても動かしやすかったです。ギャル的な性格もスタッフからも人気が高いキャラだと思います。



――かえでの艶めかしくまひろに迫るお姉さん……的なシーンについて、前かがみのポーズに男性視聴者はおそらくドキドキするような描写ですが、演出ではどのようなことを考えられていましたか?

藤井慎吾監督:本来はもう少し胸が小さいのですが、ここはまひろの心情を反映して少し盛っている感じですね。まあ演出表現として思っていただけると。


――高校デビューでギャル化したと思われるかえでですが、回想シーンではその前の姿も見られます。この過去の姿を描く際はどんなところに気を付けましたか?

藤井慎吾監督:この後出てくる妹のもみじの姿と少し似せて作成しています。高校デビューしている設定なので少しぐいぐい加減は抑えている感じですね。


――3人で水着を買いに行くシーン。髪型や髪飾り、着用する水着がこの短時間でかなりの数見られましたが、こちらの描写にあたり参考にしたものはありますか?

藤井慎吾監督:OPでも出てくる水着なので、キャラデが雑誌や実際に水着を買ったりしてこだわって作ってくれた感じですね。ファッションショーみたいな感じで見ている人が楽しめたらなと思っています。


――3人で見に行った映画『スペースタイタニック』について。絵柄が本編とまったく違いキャラクターの作画も本編以上に精細な部分があるように思えました。こちらの映像を作る上での苦労もお聞かせください。

藤井慎吾監督:このシーンはコンテから作画まで佐藤利幸さんにお願いしています。劇中劇として本編とは全く違う感じで作って欲しいとお願いしました。

シネスコを使ったり映画の予告編的な感じで作っていて楽しかったですね。パロディ的な部分は脚本とねことうふ先生の要求だったと思います。


(C)ねことうふ・一迅社/「おにまい」製作委員会
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