冬アニメ『久保さんは僕を許さない』白石純太役 河西健吾さんが感じた全部がかわいい久保さんの特にかわいいところ/インタビュー
高校1年生の白石純太は、隣にいても気づかれない、出席していても欠席だとされる、存在感ゼロのモブ男子。ただ、そんな彼を見つけられて、ちょっかいを出してくる美少女・久保さん。ヒロイン女子とモブ男子の思春期スイートコメディ『久保さんは僕(モブ)を許さない』のTVアニメが遂にスタート。
隣にいても気づかれない存在感ゼロのモブ男子・白石純太を演じる河西健吾さんに、第2話の感想を語ってもらった。
白石くんは存在感がないだけで自分をしっかり持っている子
――原作を読まれたときの印象を教えてください。
河西健吾さん(以下、河西):最初に読んだとき、モブ男子の白石くんに、ヒロインの久保さんがちょっかいを出して、その反応を見て楽しんでいる漫画なのかなという印象だったんです。でも、お話の終わりとかで、白石くんや久保さんが、あのときのあれは何だったんだろう……となることが多かったので、この漫画はラブコメなんだ!と。
――久保さんがからかっているように見えて、実はあとで照れたりしていますよね。
河西:そうなんですよね。意外とそれを隠すために攻めているところもあるというか、からかっている側がハッとしちゃんですよね。だから、久保さんが頬を赤らめているシーンは、やっぱりキュンとします。「いやいや、あなたがやったことですよ!」と思いながら(笑)。白石くんはドギマギしつつ、何でだろうなって思っているのに対して、久保さんはいろいろ考えちゃうところが、うわ~!ってなるところですね。
――白石純太役はオーディションだったのですか?
河西:テープオーディションでした。事務所から資料をいただいて、「受ける役は白石くんです」と言われたんですけど、オーディションのときはあまり作り込まずに、影が薄い白石くん像を作って臨みました。
タイトルのルビにある通り、「僕」と書いて「モブ」と読むくらいなので、久保さん目線で物語が動くのかと思ったら、だいたい白石くんのモノローグがあって、そこに久保さんが来て何かが起こるので、全然モブじゃないんですよ。話の中心にいるんだけどなぁとは思いつつ、中心にいる感じがしないようにはしていました。あまりにもしゃべり方に吸引力があると、誰からも見つけられちゃいそうな感じがするので、「白石くんはモブです」っていうしゃべり方をしていたと思います。
――影が薄いというのは、なかなか強力な個性ですよね。卒業写真に写っているのに、写真を合成されるという始まりが、ものすごいインパクトでした。
河西:いるのに欠席扱いにされていましたからね(笑)。でも、影が薄くて誰からも見つけられないということに対して、白石くんは「僕なんて…」って悲観的になる子ではないんですよ。しっかりと自我があるというか。僕は影が薄いから見つけられにくいんだなって自分の中で理解して受け入れているので、授業でも、そのままだと出席扱いにならないから、ちゃんと授業に出ていますと言いに行く。ちゃんと自分を持っている子なんですよね。
――そんな白石くんを、実際のアフレコではどのように作っていきましたか? ディレクションなどはあったのでしょうか?
河西:実はだいぶ前の話なので、何を言われたのか具体的には覚えていないのですが、自分が持っていったものからガラッと変わるようなことはなかったんです。テープで聞いていただいたものが白石くんとして出来上がっていたようで、それをベースに「それだと強すぎるから弱くしよう」とかはありましたけど、キャラに関しての修正は少なかったです。
――モノローグと通常の台詞の区別はいかがでしたか?
河西:基本的に、普通にしゃべっているときとモノローグの差が薄いんですよ。モノローグでしゃべっていても、久保さんはモノローグを聞いているので、ちゃんと会話になっちゃうし……(笑)。
――久保さんは、完全に白石くんの思考を読んでいますからね(笑)。
河西:だから対久保さんのときは、モノローグも台詞もほとんど変えていないです。
――久保さん役は、共演も多い花澤香菜さんです。
河西:もともとASMRで久保さんを花澤さんが演じていることは知っていました。おっしゃる通り、花澤さんとは共演も何度かありますし、一緒にお仕事をしやすい方なので、花澤さん演じる久保さんに、どうからかわれるんだろうって楽しみにしていました。
――どういったところでお仕事がしやすいですか?
河西:共演した作品では、主人公とヒロインみたいな関係もあって、この作品でも似たような関係性だったので、そこははじめましての方と比べるとやりやすいというか。でもそれはお芝居が、という意味よりも、それ以外のところですよね。休憩時間とかで、どう関係性を深めていこうかなっていうやり取りがないだけでも、リラックスしてお芝居に臨めるので、そこは大きかったです。
アフレコには、花澤さんならどう演じてくるだろうと考えて、準備をするんですけど、やっぱり現場に行かないとわからないことは多くて、「そういうアプローチで来るんだ!」って思うこともありました。そういう部分では影響を受けることはありましたね。この作品はほぼ花澤さんと一緒に掛け合いができたので、それは良かったな、という思いがめちゃめちゃあります。