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TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』ポッド042役・安元洋貴インタビュー【第1回】

TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』ポッド042役・安元洋貴さんインタビュー【第1回】|『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズの世界観が融合されている

『NieR:Automata Ver1.1a』は害悪オタク(?)でも納得の仕上がり

ーー『NieR:Automata』のオタクである安元さんから見た、TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』の魅力を教えてください。

安元:ゲームではプレイヤーとして自分で動かしているからこそ得られる爽快感があったけど、TVアニメで自分がただの視聴者になっても得られる爽快感がありました。ゲームと同じ演出を踏むところもあれば、ゲームとはちょっと違う演出を見せてくれるところもあり、新鮮な発見が山ほどある。もちろんシナリオもいい。

僕みたいな害悪オタクでも喜ぶような、納得の仕上がりだと思います(笑)。素晴らしいですよ。

ーーゲームプレイ勢でも楽しめる内容だと。

安元:ヨコオさんの作品はいろんな世界線が繋がっていて、例えば『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』は『ドラッグ オン ドラグーン』の先にあるいくつかある世界線の一つの世界なんですよ。2021年にリリースされた『ニーア レプリカント』のリメイク版『ニーア レプリカント ver.1.22474487139...』では、それまで描かれていなかった新たな世界線も描かれていましたし。そうやっていろんな世界が枝分かれしている中、『NieR:Automata Ver1.1a』もまた『NieR:Automata』の一つの枝なので、ゲームプレイ勢も「こういう展開なのか!」と楽しめると思いますよ。

逆にゲーム未プレイの人たちも一つのドラマとして十分に楽しめると思います。アニメを見て気になった人はぜひゲームを買っていただいて、プレイしてみていただけたらと思います。そしてその人は逆に羨ましいです。この世界に予備知識なしで触れられ、感動できるんですもの。

さまざまな感情を享受しながら“機械的に”演じる

ーーゲームのアフレコから約7年と伺いました(ゲームの発売が2017年、収録はその約1年前)が、TVアニメの収録はどのような心境でしたか?

安元:ことあるごとに舞台や生配信に出ているので、なんやかんや『NieR:Automata』にはずっと触れ続けているんですよね。だから、そこまで期間が空いた気がしていなくて、不思議と自然に収録に臨めました。あまりこういう経験はないかもしれません。強いていえば、収録現場にヨコオさんと齊藤(陽介、『NieR:Automata』プロデューサー)さんがいないのが不思議な気持ちになるくらいですね。

ーーポッド042を演じる上では、ゲームもTVアニメも意識することは変わらないのでしょうか。

安元:尺の自由度に違いはありますけど、ポッドは変わっちゃダメだと思うので変わっていません。変わらずにあろうとしています。

ポッドを演じる上では、「機械的に」という意識を持っていて。物語が進んでいくにつれて感情が滲み出そうになるシーンもあるし、実際に先日(2021年11月)行われた「NieR:Automata FAN FESTIVAL」での朗読劇で1か所滲み出てしまった場面もありますけど……無感情のまま演じるのではなく、さまざまな感情を享受しながら、その上で機械的に演じていますね。

ーーでは、『NieR:Automata Ver1.1a』の収録での出来事やディレクションなど、印象に残っていることはありますか?

安元:アニメではゲームにはなかったセリフもあるので、「この言い方はどうなんだろう」と感じたところだけは意見を伝えたり聞いたりしています。例えば、台本に「敵のシールド」というワードがあったんですよ。それに対して「ポッドなら“敵のシールド”ではなく、“敵、シールド”と言うのではないか」と意見を伝えるとか。「敵シールド」とワンバウンドで言うのも意味が伝わりにくいから、「1ワードの間に読点をつけるようにした方がいいのでは」とか。根本的にはつくってくださった方たちの理想のものをやろうと思っていますけど、「僕がゲームで演じてきたポッドはこうかもしれない」と感じた時には自分の考えも伝えていますね。

そもそもポッドは感情の起伏のあるキャラクターじゃないから、ゲームだろうがアニメだろうがそんなに大きく外れることがないので、僕もあきやま(かおる、ポッド153役)さんもアフレコはスッといきますね。どれだけ収録時間が押していても、僕らポッドの収録で大体巻きます(笑)。

第1話「『NieR:Automata』の世界だと確信が持てた」

ーーここからは、『NieR:Automata Ver1.1a』第1話〜第3話までの各話の見どころについてお聞きしていきます。第1話「or not to [B]e」について、先ほど「素晴らしい」とおっしゃっていましたが、改めて感想をお聞かせください。

安元:ゲームのシーンを大いに踏襲してつくられていて、ゲームをプレイした人も「これは『NieR:Automata』だ」と100%理解できるつくりになっています。

最初にお話した通り、ゲームとは少しシナリオが違うのですが、だからこそ入り口は『NieR:Automata』でないといけないと僕自身は思っていて。そんな害悪オタクの自分も納得するくらい、ゲームをそのままに描いてくださったので、『NieR:Automata』の世界観を伝えてくれたとても良い第1話ですよ。第1話全体が『NieR:Automata』のオープニングといっても過言ではない。ラストは「人類に栄光あれ」のセリフで終わるので、「あ、これはもう『NieR:Automata』の世界だ」と確信を持つことができました。

ーーゲームと同じストーリーを描いているからこそ、「アニメにしたらこのシーンがより良かった!」と思ったところはありましたか?

安元:飛行ユニットの戦闘シーンですね。ゲームで遊んでいる時はシューティングになっているのですが、アニメではその要素を損なうことなくより俯瞰で見せてくれていました。また、エンゲルスとの戦闘(超大型兵器戦)シーンもゲームと同じアングルのシーンもあれば、アニメオリジナルの要素でより掘り下げられているように感じるシーンもあって。アニメ制作に関わるスタッフのみなさんの『NieR:Automata』への愛情を感じられたので、とてもいいなと思いました。

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