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TVアニメ『陰実』ローズ役 白石晴香インタビュー【連載07】

TVアニメ『陰の実力者になりたくて!』ローズ役 白石晴香さんインタビュー|後半の見どころは「誰が手を差し伸べてくれて、どうやって道を切り開いていくのか」【連載07】

白石さんのおすすめキャラクターは“モブを象徴する”ヒョロとジャガ

ーー1クール目では、学園がテロリストに襲われた時から本格的に登場しましたが、アフレコでの思い出や、印象深いシーンはありますか?

白石:第10話の列車の中です。あのシド君の対応は、収録していても「なんて冷たいんだ! ひどい!」と思いましたが、イチ視聴者としては超楽しくて。ローズ的には一生懸命にシド君に愛を語っているので、それを受け取ってくれたら何より幸せなんだと思いますが、「このすれ違い感、めっちゃ面白いな」と思っていました。

実際にアニメになって画を見た時に、ローズがギュッと握った手を、一生懸命力を抜こうとしているんですよ。そうなっていたんだ!と思いましたし、それでも悠々と「いばらの道を抜けた先には、必ず幸せな未来が待っているんです」と愛を語っているローズも面白かったです。アフレコしていてとっても楽しかったです。

ーー最終的に、「宗教の勧誘だな」で片付けるシドもシドですが……。

白石:「もう、なんて表現をするんだろう!!」と思いました。さすがシド君の語彙力。ああいうちょっとしたツッコミというかオチがセンスありすぎるなって。これは(原作の)逢沢先生のセンスだと思いますが、面白かったです。

ーーあんなにかわいいローズに言い寄られたら、大体の男子は落ちるはずなんですけどね。

白石:ローズ、すごくかわいいはずなんですけどね。シド君じゃなければ、きっと大喜びだったと思うんですが……。シド君は疎すぎるんですよね。

第10話は、他にもローズのいろんな面が見られましたよね。ナツメ先生(ベータ/CV.水瀬いのり)のサイン会を見つけて、テンションが上がって、早口でその魅力を語っていたり。

ーー個人的には第7話でシドとローズが戦っている時に、モブ式奥義を発動しまくり、ひたすらやられるシドも面白かったです。

白石:あれも最高でしたね。スローになっていますが、あのタイミングで、あの判断力は本当にすごいですよ! 役者目線で見ても、山下さんの切り替えはすごいなと思いました。1人2~3役やっているくらいの切り替えだったので、匠の技を目の前で見せてもらいました。シド君は器用じゃないとできない役ですよね。

ーーローズは誰に対しても悪意なく接する、すごくいい子の印象がありますね。

白石:確かに自分の役割である学園内の風紀を守るというところで、それを乱そうとする者以外に対しては、常に優しい人かもしれないですね。

学園が襲われた時も、急に凛々しくなりましたし、もしかしたら一番マトモな人なのかもしれません。それでいて、お茶目な部分も持ち合わせていますし。

ーーこの作品には、魅力的なキャラクターが多数出てきますが、白石さんが好きなキャラクターというと?

白石:ヒョロ・ガリ(CV.松岡禎丞)とジャガ・イモ(CV.松重 慎)の2人がめっちゃ好きです! めっちゃいいキャラですよね! 百貨店のミツゴシ商会に行くところもすごく面白かったです(第6話)。

シド君も最初は計算で、モブらしい振る舞いをしてくれる2人と一緒にいたら、モブに馴染めると思って選んだのかもしれないですが、やっぱりなんだかんだ一緒にいるときは友達として楽しそうだし、その2人とのやり取りがすごくいいんですよね!

ーーミツゴシ商会へ行った帰り道で腹を壊したシドに、野グソの噂を広めたりはしていましたけどね……。

白石:あそこは妙に感動的になる演出がいいですよね! 劇画調になっていて、「こんな画のタッチが変わるんだ!」とめっちゃ笑いました。

ーー第10話で、シドが病院にいる時に、ベッドの隣で眠っているのがヒョロとジャガなので、何だかんだ心配していたりするところもいいですね。

白石:かわいいですよね! そしてめちゃくちゃいい人! 女の子の登場人物がたくさん出てくるので、そちらに目が行ってしまいがちですが、ヒョロとジャガが私的にツボです(笑)。

ーー名前はひどいですけどね……。

白石:それでもドエム・ケツハットさん(CV.速水奨)よりかはいいですよ!(笑) まだマシです!

ーーこの作品は、キャスティングの豪華さも見どころのひとつかと思いますが、その点で気になったキャラはいましたか?

白石:第1話で、西野アカネ役の堀江由衣さんが登場したのは、「早い!」と思いました。第1話は収録には参加していなかったので、放送を見た時に驚いたんです。ある意味きっかけを作った人でもあるし、だいぶあとのほうでゲストで出てくるようなキャラクターがいきなり出てきたのには驚きました。

あとはルスラン・バーネット役の大塚芳忠さんですね。キャラクターはゲスすぎましたが、あの優しい感じで実は怖いっていうのが一番恐ろしいです! あのエピソードは胸が苦しかったです。

ーーちなみに「七陰」だと誰が好きですか?

白石:個人的にアルファ役の瀬戸麻沙美さんの声がすごく好きで、ああいう女性らしい色気もあるキャラクターが好きです。

後半の見どころは「誰が手を差し伸べてくれて、どうやって道を切り開いていくのか」

ーー後半はローズとアレクシア(CV.花澤香菜)とナツメ先生が行動を共にするようになります。アレクシアとナツメは犬猿の仲ではありますが。

白石:ローズって、真横でバチバチしていても、目に入っているかどうかもわからないくらいなんですよ。聞こえていないわけはないと思うんですが、気づいていないんですよね。やっぱり天然さんなんですかね。

ーーこの3人のバランスはどうですか?

白石:2人がバチバチしていることはさておき、そこにローズがいることで緩和されるんですよね。第15話で、3人で『まぐろなるど』に行った思い出ができたり、彼女が学園内で友達とどう過ごしていたかわからなかったんですが、そこで友情のようなものが描かれたことで、3人との関係性が私の中で深くなりました。まぐろなるどは、後々大事なワードになってくると思います。

ーー最後に、今後の見どころを教えてください。

白石:だいぶシリアスなお話になります。自分自身で未来を切り開いていく時に苦しんでいるシーンが多かったので。父とドエム・ケツハットがいる中で、王女としての自分の役割をちゃんと果たそうとするんですよね。そういう意味で、これまでの話で見せてきた面とはまた違ったところが見られると思います。

ひとりで抱えようとしたものを救ってくれる光がある。多分ローズは自分から人に頼るのが苦手なタイプだと思うので、そんな彼女に誰が手を差し伸べてくれて、どうやって道を切り開いていくのかというところに注目して見てくれたら嬉しいです。

関連情報

Bru-ray&DVD『陰の実力者になりたくて!』 Vol.1

2023年1月25日発売

BD 14,300円(税込)

 

DVD 12,100円(税込)

 

(第1話から第5話まで収録)

発売:KADOKAWA

小説『陰の実力者になりたくて! 05』

2022年12月28日発売

1,320円(税込)

発売:KADOKAWA

アニメ『陰の実力者になりたくて!』公式サイト
https://shadow-garden.jp/

(C)逢沢大介・KADOKAWA刊/シャドウガーデン
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