軽やかに内包された“また会える”というメッセージ。TVアニメ『吸血鬼すぐ死ぬ2』EDを飾る、近藤孝行さんと小野大輔さんによるユニット・TRDの「Cozy Crazy PARTY!」インタビュー
ハイブリットな楽曲に思わず「これ僕好き!」
――第1期エンディングテーマ「Strangers」に続き、本作でも作詞を畑亜貴さん、作曲を黒須克彦さん、編曲を西岡和哉さんが手がけられています。おふたりからのオファーだったのでしょうか? それとも制作チームから?
小野:制作チームからでした。同じ作品の2期でエンディングを担当させていただくとなった時に「あのタッグがいいでしょ!」と。必然だったかもしれません。僕らから言ったわけではないんですけど、満場一致で「あのメンバーでしょ!」という感じだったと思います。僕らとしてもうれしかったです。
――曲をもらったときはどのようなイメージがありましたか?
近藤:どこか懐かしい90年代のダンスナンバー、パーティーチューンという感じだったんですが、そこに詞が乗ったことでさらに前向きな曲になっているなという印象がありました。
ダンスナンバーってコアになりがちだと思うんです。でもこの曲はダンスナンバーでありながらも王道をいっているというか……層を選ばず、いろいろな方に聴いていただけるダンスナンバーになっている印象を自分は受けました。それは畑さん、黒須さん、西岡さんのお力だと思うのですが、決して簡単なことではないと思うんです。それをやってのけられているのですごいなと。
小野:古き良きディスコミュージックのような感じでもあるのに、新しい。ハイブリットな楽曲だなと思いました。理屈抜きに好きです、この曲調。「あ〜これ僕好き!」と思いました(笑)。90年代、もっと遡ると80年代のファンクやジャズ、ソウルとかの、あの雰囲気ですね。バキバキに踊るというより、身を任せて踊るようなダンスミュージックのイメージでした。
――MVでもゆったりと身体を揺らされていましたよね。MVも楽しい雰囲気ですが、撮影はいかがでしたか?
近藤:前回と同じ監督さんに撮っていただいたのですが、今回は絵コンテの段階で「面白そうだな」と単刀直入に思っていました。ストーリー性があるというか。前回が純粋なロードムービーだとしたら、今回もその要素はあるんですけど、コミカルな部分もあって、ファンタジー要素もあり、コメディ要素もあり。それこそ本当に多い「注文の多い料理店」のような、寓話的な感じの世界観だったので「面白そうだな!」と思いながら撮影に臨ませていただきました。
撮影は本当に楽しかったですね。MV撮影は未明にはじまり未明に終わるってことがこれまではあったんですけど、監督やスタッフさんのおかげでサクサクと進んでいきました。かつ、MV撮影ってカロリーが比較的高いものだと思っているのですが、それを感じなかったというか。純粋に楽しんでいる自分がいたので、そういったものが画面から伝わるんじゃないかなと思いました。
――後半の海辺のシーンはすごく爽やかで、すごく楽しそうだなと。
近藤:それは僕も観ていて思いました(笑)。すごくキラキラしていて、良いところを切り取っていただいたなと。良い余韻に浸れる終わり方をしたなと、身を持って感じていました。ただ、僕の中でもおもしろ要素もあったので、そこは自分の中で楽しんでいました。しかも花火まで用意してくださり、すごくもてなしていただいてくれていて。自分の中では楽しんでやれていました。
小野:青春でしたね。
近藤:ズリぃな、その表現(笑)。
小野:若い役者さんたちと一緒に浜辺を走って、パーティをして。本当に青春の多幸感に満ちたMVだったなと。めちゃくちゃあつかったです。
――気持ち的に、ということでしょうか?
近藤:真夏に撮ったんですよ(笑)。
小野:そう、だから僕らも暑かったんですが、被り物をされている方たちは息ぜぇぜぇしてて(笑)。マスクをした上に、マスクでしたから。「ありがとう」という気持ちになりました。近藤くんが言っていた通り「幸せな気持ちになるな」と思ってくださると嬉しいんですけど、そこは結構たいへんでしたね(笑)。
近藤:(笑)。でもそれが報われているMVだと思うので頑張った甲斐がありました。
――きっとこれから見られる方は、あのMVを見て笑顔になると思います。
近藤:本当ですか。そう言っていただけるとうれしいです。