音楽
「DIALOGUE+2」守屋亨香&鷹村彩花インタビュー

一緒に椅子を揺らして絆が生まれた“仲キ”こと守屋亨香さん&鷹村彩花さんが語る「DIALOGUE+2」。現在地を更新し続けるDIALOGUE+が1年半の想いを開花させる

DIALOGUE+らしさを凝縮しながらも、1年半の成長と新たな一面を感じられるアルバムに

――取材時点では、『DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday |Longitude| 」』の真っ最中ですが、手応えはいかがでしょう?

鷹村:本当に楽しかったです! もう熱がすごくて!

守屋:私も物凄く楽しくて! 声出しができなくても、ステージに出た瞬間にログっ子(DIALOGUE+のファンの総称)のみなさんが盛り上がってくださっているのを感じました。ツアーの初演がこの熱量なら、これからどうなっちゃうのかなと思いました(笑)。

鷹村:今回のツアーは“経度と緯度”がテーマになっています。前半と後半でセットリストが変わっているので、両方来ていただけると、今のDIALOGUE+をお届けできるかなと思います。

――それこそ新曲も披露されたそうですが、「DIALOGUE+2」はおふたりからご覧になってどのような一枚になっているのでしょう?

鷹村:DIALOGUE+には賑やかさや明るさだけではなく、カッコいい姿や可愛い姿もあると思っていますが、そんなDIALOGUE+らしさが各楽曲にギュ~っと詰まっているアルバムになりました。

守屋:いつも楽曲やCDをリリースする度に、新しいDIALOGUE+の顔が見られるとお話しているのですが、今回も例に漏れずみなさんに新しい一面をお見せできると思います。2021年に1stアルバム「DIALOGUE+1」 をリリースした頃からだいぶ成長していますし、ジャケット写真を見比べると見た目も成長しています(笑)。

鷹村:大人になってるよね(笑)。

守屋:もちろん楽曲も、今まで活動してきた中で培った経験や学んだものを込めて歌っているので、より成長した私達の新しい顔がたくさんお見せできる一枚になっていると思います。

――全12曲中、新曲が9曲も収録されている上に、それぞれ別ベクトルのアプローチが色濃くあったりと、DIALOGUE+ならではの一枚になっていますよね。改めて新曲を中心にお伺いできればと思います。まず、1曲目「D+ has come」は、100秒のショート尺ながらも、DIALOGUE+らしいメロディやフレーズがギュッと凝縮された楽曲です。

守屋:いつもは枚数が多いDIALOGUE+の歌詞カードですが、「D+ has come」は1枚しかなく、かなりビックリしたのを覚えています。ですが、それを感じさせない迫力のある楽曲で、私達が歌ったらどんな風になるのか、とてもワクワクしました。

鷹村:今までもかっこいい曲はありましたが、個人的には一番クールだなと。テンポの速い曲ということもあって、とてつもないインパクトを残して跡形もなく消えていくような、かなりかっこいい内容に仕上がっています。ただ、歌っているときは変にかっこつけず、どこかストンとクールな感じで冷静に歌うようにしています。

守屋:「パスピエ」の大胡田なつきさんが歌詞に携わっているのですが、個人的に大胡田さんが書く歌詞が大好きなんです。 言葉選びなど私に刺さるものがたくさんあって、大胡田さんらしさを感じながら歌いました。曲自体はかっこいいけど、かっこつけずに歌いたい気持ちもあったので、今の自分が表現できるナチュラルなかっこよさを目指しました。

鷹村:あと、尺に関して言えば、田淵さん曰く1曲目はあえて短くしていて、次に何が来るのか、ワクワク感を残しているらしいです。前作の「DIALOGUE+1」は1曲目が「Sincere Grace」でしたが、おそらく今回もそういう意味合いで、短い楽曲を1曲目に置いているんだと思います。

――2曲目の「絶景絶好スーパーデイ!!」も引き続きアッパーな曲調ですが、特にサビのメロディがキャッチーで耳に残りますね。

守屋:まさに、2番のサビには<ス、ス、ス、スーパーデイ止まんない ス、ス、ス、スーパーデイバイデイ!>とあるのですが、とにかく曲全体に「ス」が多すぎて(笑) 。

仮歌を聴いたときにも、最初は何がなんだかわからないほど歌詞が多く、凝縮された一曲だと感じていて。でもこれがDIALOGUE+らしさだよね、と感じた曲でもあったので、歌うのがとても楽しみでした。

実際に歌ってみると、早口な部分が多くて難しかったのですが、DIALOGUE+らしさは全開でしたし、またいつもとは違ったエネルギッシュな側面も出ていると思います。

――この曲に限らず、DIALOGUE+のハイテンポな新曲を聴くたびに、ライブのパフォーマンスがどうなるんだろうと、いち視聴者として思うのですが……。

鷹村:この曲はツアーで披露しましたが、意外と大丈夫だったんです。もちろん、最初こそ「歌いながら踊れるかな?」「ライブでパフォーマンスできるかな?」といった不安はありましたが、今までにもそういうハードルの高い曲をこなしてきたおかげか、問題なくステージで披露できました。

守屋:そうだね。振り付けを覚える度に、みんなで「できるかな?」と話していますが、案外できちゃう、みたいな(笑)。

鷹村:だから、田淵(智也)さんの要求するハードルがどんどん上がってしまうんですけど(笑)。その度に成長出来ているので、ありがたいです。

――歌詞で言えば、<交わす言葉に想いは込めるけれど 交わす言葉に頼りすぎない>というフレーズがありますが、まさにDIALOGUE+らしい素敵な表現ですね。

鷹村:DIALOGUE+のユニット名自体に「対話」や「会話」といった意味があって、私達の職業が声優ということもあるため「言葉」を大事にしています。

しっかり対話をするユニットではあるけれど、言葉に頼りすぎてしまうと、言葉では伝えきれないこと、違ったニュアンスで伝わってしまうことが、受け取り手次第で起こりうると思うんです。 だからこそ、言葉だけに頼らずに行動や表情、それこそユニットの活動を通して、私達が伝えたいことを伝えていくよ、という意味が込められているんだと感じました。

――伝えることに重きを置く姿勢は、活動初期から現在に至るまで一貫されていますよね。

守屋:そうですね。実際、歌詞を読んで「今それ忘れているよな」「ちょっと甘いよな」と自分自身にグサッと刺さる言葉も多いんです。そんな歌詞を私達が歌うことによって、可愛く元気に伝えることもできると思うので、少しでも皆さんにとって毎日を頑張る力になっていたら嬉しいですね。

――“頑張る力”という意味では「1000万回ハグなんだ」も、聴いている人を力づけるような内容だと感じました。

鷹村:個人的には「頑張ってるよね」「大丈夫だよ、私がついているよ」みたいな、聴いている人に寄り添った曲だと思いました。頑張っている自分に対しても、周りに対しても、ファンの皆さんに対しても、「ハグしてあげようね、包んであげようね」と感じられる曲だと思います。

守屋:私はメンバーのことを想いながら歌うのですが、「一緒に頑張ろうね」という気持ちで臨んでいます。いつも応援してくださっているファンの皆さんに対して、「みんなが一緒にいることで私達は頑張ることができるんだよ」という気持ちを込めて歌っているので、個人的にもお気に入りの曲ですね。

“1000万回ハグ”というワードは、現実的に考えるとありえない回数でイメージが頭に浮かびませんが、だからこそすごく素敵な表現だと思いますし、好きな言葉になりました。

―― 一通り曲を聴くと“1000万回ハグ”というワードを違和感なく受け入れてしまうんですよね。歌詞の説得力もさることながら、田淵さんの言葉選びが本当に流石で……!

守屋:すごいですよね。本当に未知です! どんな脳内なんだろうといつも不思議に思っています(笑)。

 

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