春アニメ『デッドマウント・デスプレイ』原作・成田良悟先生インタビュー|原作作画・藤本新太先生のすごさ、思わず声が出たのは「シャグルアVS屍神殿」【連載第1回】
原作:成田良悟×藤本新太による、衝撃の異世界転生ノワールファンタジー『デッドマウント・デスプレイ』(略称、DMDP)のTVアニメがついにスタート! 「新宿」を舞台に、個性的なキャラクターたちが暴れまくる!
アニメイトタイムズでは、放送中にスタッフやキャストへのメールインタビューを実施。第1回は原作の成田良悟先生に、作品についてコメントをいただきました。
原作の作画を担当する藤本新太さんのすごさを語る
ーーアニメ化の話を聞いたときは、どんなお気持ちでしたか?
成田:連載を始めたときは、「するといいな、いやアニメ化してみせる! DMDPならアニメ化できる、何故ならアニメ化するからだ!」と自分に頭の悪い暗示をかけながら連載を続けていました。もちろんアニメが原作の評価基準になるわけでもなければアニメ化がゴールというわけでもないのですが、自分自身アニメが好きなので、そのメディアに原作として関わることができるというのは本当に光栄に思っています。
ですので、担当さんから話を聞かされたときは「またまたご冗談を」という気持ちと跳び上がって転げ回る気持ちが鬩ぎ合っていました。それがどうやら冗談ではなさそうだということが解り、アニメが開始した今もまだ夢心地で転げ回っているような気分です。
ーー今回は漫画原作というポジションになりますが、小説を執筆するときとの大きな違いがあれば、教えてください。
成田:小説との違いは、ジャンルにもよると思いますが、読者の方が読み進めてくださるペースや、どこで読むのを止めてしまうかという感触が違ったり、どこまで頭の中の映像の解像度を高めるかの違いなどが大きい印象です。それらと比べても、最大の違いは台詞ですね。
小説だと朗々と長台詞を語らせることが多いのですが、漫画だとフキダシが窮屈になりますし、ずっと会話だけさせていては絵に動きがなくなったりしますので、意図的に動きをつけたり細かく台詞をカットしていったりするようにしています。ただ、ソリティアやカタシロ、小夜といったキャラクターの描写では、あえて演出で長い台詞を言わせることも多々あります。
ーー作画の藤本新太さんは『バッカーノ!』のコミカライズを担当されていますが、藤本氏の作画の魅力はどこにあると考えていますか?
成田:原作をネームではなく文章形式で提出している以上、やはり描写面での不足はあります。藤本さんの作画はそこを補ってくださるのみならず、こちらの想像を超える演出などを加えてくださったりして、漫画として最適の形に落とし込んでくださるので本当に感謝しています!
藤本さんの絵の魅力は、美麗でありながら親しみやすいキャラクター性と凝った細部のデザイン、そして“手”の描写にかける熱い情熱が入り混じることで生まれる総合芸術だと思います……! 背景とのバランスもとても良く、まず“漫画として読みやすい”ということも、一読者として大変ありがたく感じております……!