この記事をかいた人
- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
ーー魔法少女3人の魅力についても伺いたいのですが。
古川:それぞれが個性的で、ところどころでテレビでは放送できないようなギャグをかっ飛ばしてくる。多少のファニーさ、ポップな部分がありつつ、オタクヒーローの姿勢を肯定してくれるところは、キャラクターとしてというより、存在として魅力的だと思います。
ーーちなみに、3人の中では誰に衝撃を受けましたか?
古川:衝撃で言うと、一切のセリフがないピンクちゃん(CV.黒沢ともよ)ですね(笑)。皆さんも衝撃を受けたと思うんですが、「ごぼ」しか言わない。「そういう個性の作り方もあるんだな」と思いました。あと毎回、それを翻訳するブルーさん(CV.愛美)も大変だなと。
ーーそう考えるとアナーキー(CV.ファイルーズあい)が一番まともというか。
古川:そう言われるとそうなんですが、「アナーキー」という名前に嘘偽りはなく、しっかりワイルドな女の子なんですよね。ただ、そういうところに勇気をもらえる人はいるだろうし、オタクヒーローもきっとそうなんだろうと思います。三者三様の魅力がありますね。
ーー第4話までで印象的なシーンがありましたら教えてください。
古川:やはり第2話のピンクの脳内バトルですかね。「あっぶね~」と思いながら収録していました(笑)。でも、この作品の面白さって、そういうところですよね。アングラ・サブカルに踏み込んでいきながら魔法少女モノをやるということですから。
その上でオタク文化や、好きなものを好きなだけ好きと言える気持ちを否定させないというところを表現していく。なので、ここはファンキーなシーンでした(笑)。
ーーちなみにこの作品はアドリブは多いのですか?
古川:そんなにはないですね。というか台本がパンパンなんですよ。「アドリブを仕込めるような間なんて与えないよ!」みたいな(笑)。そのくらい表現したいことがたくさんあるのが伝わってくる台本なので、毎回収録は大変でした。
ーーでは、第4話で印象的だったシーンを教えてください。
古川:ゴーディーンが出てくる回でしたね。オタク文化にロボットは外せないロマンだと思うんです。それを主軸にした、なかなか描かれない古い世代と新しい世代の対立みたいなものが描かれているのが非常に面白かったです。
ーーオールドリーダー(40代)の発言にはグサッときました(笑)。隠れてグッズを買っていた時代を生きてきたので。80年~90年代の水泳大会ネタもあったり、古いオタクと新しいオタクというテーマも面白かったです。
古川:昔からその文化を享受している方々のなかでも、時代の変化に合わせて変わっていける方もいれば、「自分はこの文化が好きだったから、ここで止まっていたいんだ!」と思う方もいますよね。
変化をすることってものすごくエネルギーがいるし、新しいものを認めたくないと思う気持ちも僕はわかるんです。音楽を聴いてもあるじゃないですか。「今の音楽はよくわからないな~」みたいなことが。でも、そういうテーマをアニメでやっているのが面白いですよね。
その上で、若い世代が必死になって立ち向かっていく姿勢、熱量が伝わったことで手を取り合うことができたという話でしたが、根底に流れるものは、やっぱりオタクヒーローが言っていた「好きなものを好きなだけ好きと言える」という、好きを肯定する気持ちなんですよね。「それがあればみんな友達だろ!」には、なるほどなと思ったし、ハッとさせられました。
ーー好きという気持ちは一緒ですからね。それにしても「好きなものを好きなだけ好きでいられる」がパンチラインになってきました。
古川:昔は、それだけ堂々とできなかったというか。やっぱり抑圧を感じていたんでしょうね。見ている方にとってもひとつの大きなメッセージになっていると思います。
好きだからといって、法に触れるようなことをしてはダメですが、「こういう文化が好きです」とか、「こういうものが好きです」というのを、誰からもバカにされるいわれはないんですよね。「どの立ち位置にいる人でも、好きと言うことは良いことなんだから、しっかり発信していくべきだよ」というのは、作中でも伝えていることで、だからこそこのセリフが何度も出てくるんでしょうね。
ーーでは最後に、5話以降で、視聴者に楽しみにしてほしいところを教えてください。
古川:SHOBONやスレイヤーあたりがどう絡んでくるのか。そもそも彼らの目的は何なのか、気になるところだと思いますが、そこはもう少しお待ちください(笑)。最後まで見ていただかないとわからない仕掛けがたくさんあるので、最終回までぜひお付き合いいただきたいです!
そして、まだ出てきていないキャラクターも非常に強烈な個性と爪痕を残していくので、その方々にも注目していただきたいです。この戦いの顛末がどうなるのか、楽しみにしていてください。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ
気鋭クリエイター・JUN INAGAWAが送る、愛と狂気と破壊の物語
2008年――謎の勢力の出現により、
アニメ、ゲーム、マンガ、音楽、鉄道、コスプレなどあらゆるオタク文化が排除された日本。
グッズは収容され、保護の名のもとにオタクが弾圧されても、人々は自我を喪ったかのように疑問を持たない。
秩序維持を担う組織「SSC」に蹂躙され、オタクは滅びたかに思われた――
だが、封鎖されたアキバを奪還し、反旗を翻す者たちが現れる。
若き革命者「オタクヒーロー」――何よりもオタク文化を愛し、誰よりもアキバを愛する男。
そして彼を慕う3人の魔法少女たち――「アナーキー」「ブルー」「ピンク」。
2011年の日本を舞台に、自由の旗のもとに集ったオタクたち
――アキバ革命軍は、SSC首領「SHOBON」との壮絶な戦いに挑む。
好きなものを好きなだけ好きといえる世界のために。
自由の旗のもとに集ったオタクたちよ、奪われた文化を取り戻すべくOTAKU COUNTER CULTURE を巻き起こせ!
2023年4月7日(金)より
MBS・TBS・BS-TBS”アニメイズム”枠にて放送開始!
MBS/TBS 毎週金曜25:55~(初回は4/7(金)26:25~より放送)
BS-TBS 毎週金曜26:30~(初回は4/10(月)27:00~より放送)
AT-X 4月8日(土)スタート
・毎週(土)21:00
・毎週(月)28:30 ※リピート放送
・毎週(土)6:00 ※リピート放送
※放送日時は変更になる可能性があります
ABEMA/DMM TVにて地上波放送直後より最速配信決定!
ABEMA 2023年4月7日より毎週金曜26:25~
(初回のみABEMAプレミアム:4月7日(金)26:55~/無料配信:4月7日(金)27:55~)
DMM TV 2023年4月7日より毎週金曜26:25~(初回のみ4/7(金)26:55~配信)
ニコニコ生放送 2023年4月8日より毎週土曜22:30~
dアニメストア 2023年4月10日より毎週月曜24:00~
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信予定!
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信!
原作:MAD ミルクポット markets
原案:JUN INAGAWA
監督:博史池畠
副監督:川瀬まさお
脚本・シリーズ構成:谷村大四郎
キャラクターデザイン:沢友貴
コンセプトアーティスト:紺野大樹
プロップ設定:杉村絢子
美術監督:坂上裕文(ととにゃん)
美術設定:加藤 浩(ととにゃん)、浅見由一(ととにゃん)
色彩設計:歌川律子
撮影監督:松向 寿(STAR Laboratories)
編集:武宮むつみ
音響監督:本山 哲
音響効果:白石唯果
録音:伊東光晴
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:羽柴吟
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
オタクヒーロー:古川慎
アナーキー:ファイルーズあい
ブルー:愛美
ピンク:黒沢ともよ
狂太郎:楠木ともり
SHOBON:斉藤壮馬
スレイヤー:芹澤優
ニック:興津和幸
オールドリーダー:杉田智和
ミリオタ:間島淳司
ゲーオタ:子安武人
鉄オタ:奥村翔
⾃衛隊オタ:兼政郁人
アニオタ:稲田徹
ドルオタ:石谷春貴
プロレスオタ:高橋伸也