春アニメ『デッドマウント・デスプレイ』繰屋 匠役・内田雄馬さんインタビュー|匠のヘッドマウントディスプレイがもたらした演技への影響【連載第5回】
原作:成田良悟×藤本新太による、衝撃の異世界転生ノワールファンタジー『デッドマウント・デスプレイ』のTVアニメが2023年4月より放送中! 「新宿」を舞台に、個性的なキャラクターたちが暴れまくる!
アニメイトタイムズでは、放送中にスタッフやキャストへのインタビューを実施しています。第5回はネットやドローンを駆使して情報を集め、ポルカたちをサポートする繰屋 匠を演じる内田雄馬さんが登場!
演じる上で影響? 匠のヘッドマウントディスプレイ
――『デッドマウント・デスプレイ』のアニメを見ていかがでしたか?
内田雄馬さん(以下、内田):屍神殿がいる異世界ではCGを使っていたりしたので、異世界の表現、魔術的な表現をすごく凝って制作されているんだなと感じました。収録中は色なしの映像を見て録っていたので、実際にどのような感じになるのかを想像しながらだったのですが、アクションシーンはすごかったです。でも、第1話の冒頭だけ見ていたら、この作品に新宿は出てくるのだろうかって思いますよね(笑)。
――内田さんが演じている匠の印象をお願いします。
内田:オーディションを受けたときは表情がわからない人だなと思っていました。というのも、目元が見えないんですよね。アニメを作るときは、目を見ろと言われたことがあるんです。それは、どういう目でしゃべっているのかを見れば、キャラクターの心情がわかるということなんですけど、それってリアルでもそうだと思うんです。相手の目を見てしゃべることで、どんなことを考えているのかを何となく読んでコミュニケーションを取っていると思うので。でも匠はヘッドマウントディスプレイを付けているので、そこはちょっと難しいところでした。
実際に演じていくと、他のメンバーに比べたら一般常識的なものがあるんですよね。そういう意味で、めちゃくちゃなミサキやポルカとは少し違うので、二人にツッコむところでは、見ている方にも「あっ、わかる」と思ってもらえたのではないかなと。なので匠はツッコミ役、もしくは聞き役ですね。
――アニメの絵が完成していないから目が見えないとかではなく、コミックスを見ても目が見えないですからね。
内田:そうなんです。漫画的な表現、漫符とか崩しとかでシーンの雰囲気はわかるんだけど、実際匠はどう思っているのかを自分の中で組み立てるのが、最初は難しかったです。
――ここまでで印象的だったシーンやキャラクターはありますか?
内田:この物語って、ポルカが主導しているんだなと思いました。いろいろな情報を匠は持っているし、ミサキも明るいし、周りにいろいろな人がいるんですけど、結局、ポルカ(屍神殿)の前の世界で経験したことを踏まえての行動原理がしっかりしているんですよね。だからポルカが周りに影響を与えていって、物語が進んでいく。そういう意味ではポルカの動きや言葉っていうのは印象的だし、大事だなと思います。
――ポルカは迷いがあまりないですよね。
内田:みんな生きる意味みたいなものが薄いというか……匠は現実逃避の一環としてヘッドマウントディスプレイを付けていたりするし、そんな人が多い中で、ポルカは生への執着というか、生きることを大切に思う気持ちがあるんですよね。そこは今後も大事になっていくのかなって思いました。最初に子供を救いに行ったり、言葉にはあまり感情を出さないけど、そういうときに一番はっきりしているのがポルカなのかなって。まぁ、ある意味年上というか、経験値が高いからっていうのもあるのでしょうけど。