この記事をかいた人
- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
ーースレイヤーは、どんな子ですか?
芹澤:第6話段階で、人間じゃない感じ、SHOBON様から生み出されたというところが明らかにされていますよね。魔法少女に近い存在で、アナーキーちゃんをとても意識しているんです。なので、SHOBON様を愛しながら動く、四天王の一人、という印象ですね。後半は敵として魔法少女たちの前に立ちはだかるんですが、今はまだガッツリ戦うというよりは、戦っているのを見ている感じです。
第6話でSHOBON様の膝にもたれかかって頭を撫でられているシーンがあったように、SHOBON様への愛がすごくあるんです。ただ、それは生まれたての子供みたいな感じの愛なんですよ。一見、膝にもたれかかってたら、お?ってなるかもしれないんですが、生まれて数年しか経っていないと思うと、また違って見えてくるし、スレイヤーには子供の感覚があるなって感じるんです。だからこそ、後半は切なくなってくるキャラクターでもあるので、演じる上では、あえて一貫性を持たせないようなところを意識していました。
ーーそういった子供っぽさの部分についてのディレクションもあったのでしょうか?
芹澤:なかったです。あくまで、自分がそう思ったというだけで。今回、「キャラクターをこうしてください」という指示が、あまりなかったんです。でも、JUNさんの頭の中って、私たちが普通に考えつくような感覚ではない、私たちが普通に思いつく感覚で演じるべきではないと思ったので、ある意味たがを外すというか。
基本的に、キャラクターを演じるときって一貫性を意識するんですが、スレイヤーちゃんに関しては、女性の強さを感じる瞬間があったと思えば、今度は急に少女のような表情をしたり……と、その瞬間瞬間を大事に演じさせていただきました。
ーーここまでで印象的なエピソードはありますか?
芹澤:登場した第1話はびっくりしました。オーディションで受けた役ではないですし、キャラクターの資料ももらっていなかったので、まだ「スレイヤーちゃんはどれ?」っていうような感じだったんですが、強さと余裕が全身から溢れ出ていて、「このキャラクターはこれからこの作品で重要になってくるんだろうな」って雰囲気を醸し出していたのが印象的でした。JUN INAGAWAさんの世界観の中に入っていけるような第1話だったと思います。
あと第3話で、オタク観光をしていたのも印象的です(笑)。富士サファリパークみたいなことをしていて、「これは誰も思いつかないでしょ!」って思いました。スレイヤーも楽しそうに皆さんを連れてガイドをしているんですよね。先程、一貫性を意識していないと言ったように、本当に各話でスレイヤーが見せてくれる表情が全然違うので、バスガイドもノリで思い切り楽しく演じていました。スレイヤーちゃんは後半が熱いので、ぜひ楽しみにしていただきたいです!
ーー先ほども少しお話しされていましたが、第6話はどうでしたか?
芹澤:やっぱり膝の上での「いいでしょ」の一言ですね! これは子供だからこその、かわいい感じでした。
ーー芹澤さんが気になるキャラクターは誰ですか?
芹澤:私はやっぱり、ピンクちゃん。理由はともよと仲良しだからです(笑)。仲良しなんですが、ほとんど掛け合っていないので、ピンクをどんな感じで演じているのか、(インタビュー時点では)まったくわかっていないんですよ。オーディションで、魔法少女3人の資料をもらったときに「ん? この役、言葉をしゃべってないな」と思って、そのあとにともよから聞いて、セリフが書いてないから、自分で作って、楽しんでやったみたいなことを言っていたので「やっぱ、ともよカッコいいな!」って思いました。台本に書いていない部分の想像力が、ともよはすごいので。
最初のほうはピンクちゃんの「ごぼごぼ」の下に、ブルーが翻訳した言葉も書いてあったんですが、途中からそれもなくなっていたので、ピンクちゃんに関しては台本だけだと伝わってこないものが多かったんです。どんな感情で何を「ごぼごぼ」言っているのか、オンエアが楽しみです。
ーーブルーはかなり際どいことも言っていましたね。
芹澤:かなり危うい言葉ばっかり言っていますよね(笑)。あと、口が悪いキャラクターが多いです。スレイヤーは狂気じみたことは言うんですが、下品な感じはないんです。上品なところもある子です。
ーー「好きなものを好きなだけ好きと言える世界のために」というワードがキーとなってくる物語ですが、これについてはどう思いましたか?
芹澤:今って一見、動画投稿サイトやSNSなどで、みんな好きなものを発信して生きている時代なのかもしれないんですが、好きなもの、かつ共感が得られるものに限られるのかなって思いますよね。「いいね」がほしいとか、共感されたい!みたいな感じが強すぎて、細かくてめんどくさいものは認められないのかもしれないなって。でも、だからこそ「それを恥ずかしがらずに言え!」ってことなのかなって思いました。
ーー確かに。より共感が得られるものが素晴らしい、みたいな風潮かもしれないですね。それに対して、自分の好きなものは恥ずかしがらずに発信してもいいんだよと。芹澤さん自身は、『マジデス』からどんなことを感じましたか?
芹澤:私はずっとスレイヤー目線で見ていたので、その目線で感じたこととしては、アナーキーは、自分(スレイヤー)のような自分でないような、対になる存在だと思うので、アナーキーが頑張れば頑張るほど、嬉しくて腹が立ちました。この感覚って自分にもあるなって思いました。
自分に対してすっごく腹が立つ日ってあるじゃないですか。だけど、すっごく愛おしくなる日もあったりする。目の前にアナーキーが存在しているので、戦っているシーンとかも自分で自分を傷つけている感覚と、それでも頑張ってくれる自分に愛おしさを感じるときがあるんです。そういう共感がありました。
ーーすごく独特な感覚かもしれませんね。後半のアナーキーとスレイヤーの関係性にも興味が湧いてきます。今後の見どころはやはりそういうところですか?
芹澤:あれだけわかりやすい伏線があって、戦わないことはないと思うので(笑)、アナーキー対スレイヤーは見どころだと思います! 自分と自分の戦いみたいになっていくので、見ていただきたいです。かなり叫び散らかしたので(笑)。
あとは、「この話はどこに落ち着くんだろう」という着地点も気になります。オリジナル作品ですし、何のためにどうして戦っているのか。虐げられているオタクが日常を取り戻すという目的はありますが、どこがゴールなんだろうって思っています。
スレイヤーちゃんに関しては、切なくて激しくて、すごくいいキャラなので、彼女の戦っている姿を見ていただけたらと思います!
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ
気鋭クリエイター・JUN INAGAWAが送る、愛と狂気と破壊の物語
2008年――謎の勢力の出現により、
アニメ、ゲーム、マンガ、音楽、鉄道、コスプレなどあらゆるオタク文化が排除された日本。
グッズは収容され、保護の名のもとにオタクが弾圧されても、人々は自我を喪ったかのように疑問を持たない。
秩序維持を担う組織「SSC」に蹂躙され、オタクは滅びたかに思われた――
だが、封鎖されたアキバを奪還し、反旗を翻す者たちが現れる。
若き革命者「オタクヒーロー」――何よりもオタク文化を愛し、誰よりもアキバを愛する男。
そして彼を慕う3人の魔法少女たち――「アナーキー」「ブルー」「ピンク」。
2011年の日本を舞台に、自由の旗のもとに集ったオタクたち
――アキバ革命軍は、SSC首領「SHOBON」との壮絶な戦いに挑む。
好きなものを好きなだけ好きといえる世界のために。
自由の旗のもとに集ったオタクたちよ、奪われた文化を取り戻すべくOTAKU COUNTER CULTURE を巻き起こせ!
2023年4月7日(金)より
MBS・TBS・BS-TBS”アニメイズム”枠にて放送開始!
MBS/TBS 毎週金曜25:55~(初回は4/7(金)26:25~より放送)
BS-TBS 毎週金曜26:30~(初回は4/10(月)27:00~より放送)
AT-X 4月8日(土)スタート
・毎週(土)21:00
・毎週(月)28:30 ※リピート放送
・毎週(土)6:00 ※リピート放送
※放送日時は変更になる可能性があります
ABEMA/DMM TVにて地上波放送直後より最速配信決定!
ABEMA 2023年4月7日より毎週金曜26:25~
(初回のみABEMAプレミアム:4月7日(金)26:55~/無料配信:4月7日(金)27:55~)
DMM TV 2023年4月7日より毎週金曜26:25~(初回のみ4/7(金)26:55~配信)
ニコニコ生放送 2023年4月8日より毎週土曜22:30~
dアニメストア 2023年4月10日より毎週月曜24:00~
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信予定!
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信!
原作:MAD ミルクポット markets
原案:JUN INAGAWA
監督:博史池畠
副監督:川瀬まさお
脚本・シリーズ構成:谷村大四郎
キャラクターデザイン:沢友貴
コンセプトアーティスト:紺野大樹
プロップ設定:杉村絢子
美術監督:坂上裕文(ととにゃん)
美術設定:加藤 浩(ととにゃん)、浅見由一(ととにゃん)
色彩設計:歌川律子
撮影監督:松向 寿(STAR Laboratories)
編集:武宮むつみ
音響監督:本山 哲
音響効果:白石唯果
録音:伊東光晴
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:羽柴吟
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
オタクヒーロー:古川慎
アナーキー:ファイルーズあい
ブルー:愛美
ピンク:黒沢ともよ
狂太郎:楠木ともり
SHOBON:斉藤壮馬
スレイヤー:芹澤優
ニック:興津和幸
オールドリーダー:杉田智和
ミリオタ:間島淳司
ゲーオタ:子安武人
鉄オタ:奥村翔
⾃衛隊オタ:兼政郁人
アニオタ:稲田徹
ドルオタ:石谷春貴
プロレスオタ:高橋伸也