『僕の心のヤバイやつ』連載インタビュー第7回:市川京太郎役・堀江 瞬さん✕山田杏奈役・羊宮妃那さん|「大切にしていたのは人と人との会話。その結果、生々しい中学生っぽさを感じ取ってもらえたんだろうなと」
尊死”続出で大反響! 今一番応援したくなる、青春初恋ラブコメがいよいよクライマックスへ――『僕の心のヤバイやつ』がテレビ朝日系全国24局ネット“NUMAnimation”枠・BS朝日・CSテレ朝チャンネル1にて放送されています。
桜井のりお先生が『マンガクロス』(秋田書店)で連載中の『僕の心のヤバイやつ』は、SNSを中心に人気を集め、コミックス累計発行部数300万部を突破中の話題作です。
アニメイトタイムズでは連載インタビューを実施中。第7回は、市川京太郎役・堀江 瞬さん、山田杏奈役・羊宮妃那さん。アフレコを振り返りながら、クライマックスに向けて見どころをおうかがいしました。
嘘のない演技で作っていく等身大の物語
――『僕ヤバ』の放送を改めて見て、おふたりは今どのような思いがありますか?
市川京太郎役・堀江 瞬さん(以下、堀江):別現場でも「『僕ヤバ』見てるよ」と言っていただく機会があります。特にスタッフさんからのお声が大きいんです。皆さん言っているのが「会話やお芝居にリアリティがある」「現実感があって、他のアニメにない雰囲気を感じる」といったことで。それは僕もこの作品において大切にしていた部分だったので、そこを感じ取っていただけていたことがうれしいなと思っています。
山田杏奈役・羊宮妃那さん(以下、羊宮):いろいろなところに中学生ならではのリアリティがありますよね。二次元とか関係なく、生きている人たちの物語として見られるなって。
**堀江:アニメだけどアニメじゃない感じ。なんていうんだろう……。
――音響監督の小沼さんは“等身大”という言葉で表現されていました。
堀江:それだ!(笑)
羊宮:素敵な言葉! あと、原作は自分のペースで読み進めるので間を取るタイミングは人それぞれだと思うんですけど、アニメでは音の静けさや空気感のひりつきも、大切な間として描かれているなぁと感じています。
堀江:確かに。原作の成分がぎゅぎゅっと凝縮されているなと思います。『僕ヤバ』はリアルな言いやすい間で、カットが変わる。「なんかすごいな」って。
ある程度テンポよく演じていく上で、カットごとにエチュードを求められることが多い中で、『僕ヤバ』はリアルな間での収録体験だったなと思っています。だから僕自身も教室の中にいるような没入感で、アフレコをすることができました。
――実際アフレコ現場は教室のような雰囲気だったとか。当初、堀江さんからはあまり喋り掛けられなかったというお話をうかがいました。
堀江:はい(笑)。それは、その通りです。はい。
――それでだんだんと仲良くなっていった、と。そういったエピソードひとつとっても、学校のようだなと。
堀江:確かに学校の教室のようでした。確か……最初のほうのアフレコのときに、休憩中のロビーでみんなが「ご飯に行きたいね」って話をしているのが聞こえてきたんです。僕はひとりだけ遠く離れた小島みたいなところにいてひとりで本を読んでたんです。
でもその会話がうっすら聞こえてきて。中には「堀江さんが……」みたいな言葉もあって、「僕が入ったほうがいいのかな?」と思っていたんですけど、なぜだかその輪に入れなくて、聞こえないフリをして小説を読んでいました……。
羊宮:初耳です(笑)。聞こえないふりをされていたんですね。
堀江:で、そのあとに誰かが離れ小島にやってきて、「あ、そういえばさっき……」って言われたときに、さも初めて聞いたかのように「そうなんだ!」と。おそらくそういう姿も小沼さんとかに見られていたんだろうなと……。
――その後、アフレコが進むに連れて皆さんとは仲良く……?
堀江:そうですね。最初に比べると。(羊宮さんの顔色をうかがって)あ、そうでもない!?
羊宮:私は最初から温かい雰囲気があったように感じていて! だんだんと会話が増えていった印象がありました。
堀江:良かった〜。その後、ご飯にも行けたんです。すごく楽しかったです。