伏黒甚爾の見せ方はプロの“術師殺し”、そしてプロの“ヒモ”!? 夏アニメ『呪術廻戦』「懐玉・玉折」伏黒甚爾役・子安武人さんインタビュー
7月6日から毎週木曜夜11時56分~MBS/TBS系列全国28局にて放送がスタートする、TVアニメ『呪術廻戦』TVシリーズ第2期。「懐玉・玉折」は、高専時代の五条 悟と夏油 傑を描いたエピソードで、その後、第1期からの時間軸となる「渋谷事変」へと繋がっていく。
不死の術式を持つ呪術界の要・天元の適合者である"星漿体"天内理子の「護衛」と「抹消」。これが五条と夏油への依頼であったーーーー。
"星漿体”天内理子の暗殺を依頼された“術師殺し”の異名を持つ伏黒甚爾役の子安武人さんに話を聞いた。
伏黒甚爾が好きで演じていたいと思っていた
ーー「懐玉・玉折」の原作やシナリオを読まれたときの印象を教えてください。
伏黒甚爾役・子安武人さん(以下、子安):大まかに言えば、五条 悟と夏油 傑の過去の話がメインだなぁと思いました。
ーー2人にはどんな印象を持っていましたか?
子安:すごく人気のあるキャラクターだというのは知っていました。僕が演じているわけではないので、特に感想はないのですが、そんな人気のキャラクターと絡みがあるのが伏黒甚爾なので、これは面白そうだと思ったし、大変光栄なことだと思いました。過去の色々なことがわかるエピソードではあるので、そこに自分の役がどう関わっていくのか……まぁ原作を読んでいるからわかるんですけど、それはすごく楽しみでした。
ーー伏黒甚爾の印象をお聞かせください。
子安:「懐玉・玉折」でまず見せるところは、プロのヒモ感を踏まえた上で、プロの“術師殺し”というプロフェッショナルな人物を描きたいというニュアンスがあるように感じました。僕としては、人間・伏黒甚爾のイメージがあって、一流の“術師殺し”かもしれないけど、人間なので、そういう人間的なところも演じる必要があるのではないかと思ったのですが、どちらかと言うとプロとしての彼を表現していきたかったのだと思います。そこは色々な解釈があると思うし、全てを把握している監督さんが描きたい伏黒甚爾を、なるべく拾っていきたいなと思いながら演じていました。
ーーそこがアニメーションの難しいところですね。声と絵のお芝居があって、ひとつのキャラクターを作り上げるというものなので、演出意図が見えないところもあるというか。
子安:そうですね。僕は役者なので、どうしても自分が演じるキャラクターを中心に考えて、深く掘り下げたり、潜ったりしたくなるんです。でもここで描きたいのは、五条と夏油なんですよね。そこは僕もはき違えてはいけないし、全体のバランスを見ながら演じないといけないと思いました。
表現者として、求められているものを察知してやることって難しいんです。僕が好き勝手やって成立するのであれば、それはそれで楽しいのかもしれないけど、そんなことはありえないので、『呪術廻戦』という作品の一部であることが一番大事なんです。