『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』第7話放送後 クラウディア役・大和田仁美さんインタビュー|クラウディアはライザを見て、蓋をしてきた自分の気持ちに気づいていったのかなと思います【連載第8回】
2023年夏クール注目作品の一つ、『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』(以降、『ライザのアトリエ』)。
アニメイトタイムズでは、本作のリレーインタビューを実施中です。第8回は、前回に引き続き、クラウディア・バレンツ役の大和田仁美さんにインタビュー。ライザたちと一緒に冒険するという願いを叶えるため、クラウディアが勇気を持って一歩踏み出した第7話の感想や、原作のゲームとアニメで変化したところなどを語っていただきました。
ライザを見て、自分の気持ちにも気づいていったのかなと思います
――放送されたばかりの第7話を振り返っての感想を教えてください。
クラウディア役・大和田仁美さん(以下、大和田):第7話では、クラウディアが弓の修行を始めたことにびっくりしました。ゲームの(『1』での)武器はフルートのような笛だったので、アニメではどう描くのかなと気になっていたんですが、弓を練習して戦闘に参加することになって。練習する様子も丁寧に描かれていて、すごいなと思いました。
――ゲームでも『2』と『3』では武器が弓に変わっているので、その設定が生かされたのかもしれませんね。
大和田:あと、(クラウディアの父の)ルベルトさんの出す課題が始まった回でもあって。自分がライザたちと一緒に冒険したいという願いを叶えるため、ライザにルベルトさんの課題をやってもらうことになる展開は、ゲームの時もすごく印象的でした。クラウディアの頑固な一面も出始めるのですが、アニメでもそこが描かれていて、懐かしいなと思いました。
――リラに弓の練習方法を教わった時もそうですが、クラウディアは、自分のやりたいことをやりたいと言えるようになってきました。
大和田:クラウディアに巻き込まれた形のライザに、「ごめん。勝手な事言って。私も手伝うから」と言うセリフがあるんです。私の中でも「勝手なことを言っちゃってるな」と思っていたからか、セリフにその気持ちが乗ってしまったみたいで。音響監督さんから、「クラウディアは引っ込み思案で、自分の意見をすぐに引っ込めてしまう気の弱いところもあるけど、ここでは意思の強さとか、まっすぐな一面を見せたい」というディレクションを頂きました。「クラウディアって、そういうところもあったな」と思い、そこもすごく印象深いシーンです。
あとはやっぱり、クラウディアとライザとリラさんの三者三様のドレス姿ですよね。アフレコのときも「ありがとうございます」って言っていました(笑)。完成した映像はまだ観られていないのですが、色が付いたら、さらにめちゃくちゃ可愛くなっていると思います。
――弓の練習も、ルベルトの課題も、ライザたちと一緒に冒険をするという目的のために始めたことですが、クラウディアにとって、ライザたちと一緒に冒険することは、どのような意味を持っていると思いますか?
大和田:クラウディアって、最初の頃は自分の意思をストレートに言えなかったりするんですが、元々、ライザと同じく内側にはすごくエネルギーがあって。グツグツグツグツしているんですよね。でも、ちょっと不器用だったりするし、お父さんの思いとかにも気を遣える子だから、自分の気持ちに蓋をしてきた。それがあふれんばかりになっているみたいなイメージがあって。だからこそ、冒険に出るというのは、煮え切らない自分の殻を破るというか、溢れ出しそうな気持ちに従って自分の足で立つんだ、という意味もあるんじゃないかなって。もちろん、同世代の友達が全然いなかったので、初めてできた友達と一緒にいたいみたいな憧れも、最初はあったかもしれないんですけど。ライザたちと一緒なら、新しい自分や新しい景色を見られるかもしれないって感じたのかなと、私は捉えています。
――クーケン島に来る前からクラウディアの中には、いろいろな秘めた思いがあって、ライザたちと出会ったことで刺激を受けて、その思いを表現することができたというイメージでしょうか?
大和田:そうですね。ゲームの『2』や『3』での成長したクラウディアのことを考えても、元々、そういうところはあったのかなって印象です。ずっと隊商の中でお父さんたちと一緒にいたし、同世代からの刺激はすごく強かったんじゃないかなと思っていて。ライザの「なんてことない島で退屈だ!」「錬金術をやりたい!」みたいな思いや行動を見て、「私もやっていいんだ。一歩踏み出せば変わるんだ」って、自分の気持ちに気づいていったのかなと感じています。