『英雄教室』川島零士さん(ブレイド役)×内田彩さん(イオナ役)インタビュー|イオナは「ロボット喋り」ではなく「カーナビ喋り」!? ブレイド以外のキャラとのやり取りにも注目【連載第6回】
シリーズ累計発行部数170万部突破の学園バトルファンタジー『英雄教室』(原作:新木 伸、イラスト:森沢晴行/集英社ダッシュエックス文庫刊)がTVアニメ化。この7月より好評放送中です。
本作は、世界を破滅の危機から救った“元”勇者ブレイドが“フツー”の青春を求めて奮闘する物語。英雄を養成するエリート学校「ローズウッド学園」に編入したブレイドは、個性豊かなクラスメイトたちと時にコミカル、時にシリアスに学園生活を繰り広げていきます。
本作の放送に合わせて、アニメイトタイムズではスタッフやキャストへのインタビューを実施。第6回となる今回は、ブレイド役の川島零士さんと、イオナ役の内田彩さんの対談をお届けします。
イオナは、王立禁書図書館を護衛する「ガーディアン」と呼ばれる存在で、警備を管理するマザーコンピューターによって制作されたユニットのひとつ。ブレイドの抹殺という目的を果たすために、彼の油断を誘う可能性がある女性型に変化します。そんなイオナの魅力や演じる上での苦労など、たっぷりと語っていただきました。
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オーディションで棒読みにしたのが良かったみたいです
――第8話でついにイオナが登場しました。まずは、率直な感想からお聞かせください。
イオナ役・内田彩さん(以下、内田):川島くんとは別作品で共演していたので、「『英雄教室』でも一緒ですね」と楽しみにしていたんですが……全然イオナが出てこなくて。「あれ? いつ出るのかな?」って不安になっていました(笑)。
ブレイド役・川島零士さん(以下、川島):そうなんですよ。『英雄教室』は女性キャストが多いので、「内田さん、間をいい感じに取り持ってくださいよ」と話していたのに、その内田さんが全然来なくて(笑)。
内田:現場は和やかで楽しい空気が漂っていて、カレールーの差し入れがあったり、Tシャツを配っていたり、すごく賑やかでしたね。私もTシャツをもらって、早く一員になりたいなって気持ちでいっぱいになりました。
――以前、スペース配信(#えーゆーつうしん)のときに着ていましたよね。
内田:はい。やっと着ることができました。
TVアニメ『 #英雄教室 』Twitterスペース配信 #えーゆーつうしん 第4回
— 『英雄教室』アニメ公式 (@eiyu_anime) May 24, 2023
収録後、特別にお写真を撮らせて頂きました✨#ブリドカットセーラ恵美 さん #内田彩 さんは限定トモダチTシャツも!👕
次回もお楽しみにお待ちください!#eiyu_anime pic.twitter.com/fExBUmn1zD
※作品公式X(旧:Twitter)アカウントで不定期に配信されるラジオ番組
アーカイブ配信も実施中!
――そんな初登場となった第8話ですが、アフレコではどんな感じでイオナを作り上げたのでしょうか?
内田:(イオナとして)初回だったので、監督さんたちといろいろ調整しつつやりました。私が思っていたよりも「もっと機械的な感じで」「感情が出過ぎているので」とディレクションをいただきました。せっかく仲間に入れたので、いえーい!という気持ちでいろいろやりたくなっちゃうのですが、「感情を乗せないでください」と言われて……気持ち的に忙しかったです(笑)。
川島:(ソフィ役の)東山奈央さんと同じ感じですね。
内田:そうだね。奈央ちゃんがやっているソフィとはキャラ被りするところがあるので、「似せようかな? 似せない方がいいかな? でも似ちゃうかな?」と気にしつつやっていました。そんな感じでいろいろ考えちゃって、1回無にならなきゃダメだとなりました。人間じゃない役は考えすぎちゃいけないなと改めて思いましたね。
川島:「カーナビっぽく」と言われていましたよね。
内田:そうなんですよ。音響監督さんから、「オーディションテープのときみたいに。テープのときはもっとカーナビっぽかったんだよなぁ」って言われて。テープを聞き直したんですが、オーディション原稿の後半に「お前の母ちゃんでーべそ!」みたいな1文があって、そこをふざけて棒読みっぽく読んでいたんですね。それを聞いて、ここのことを言っていたんだ!と理解しました。これをベースにやって欲しかったんだと。どこが良かったのか再確認できたので、聞き直して良かったです。
イオナは「ロボット喋り」ではなく「カーナビ喋り」
――イオナの可愛さや魅力については、どのように感じていますか?
内田:イオナはもともとあの姿ではなく、コテンパンにされて「あいつ(ブレイド)をどうにかしてやる!」って気持ちから、どんなものが男性に好まれるかいろいろ研究・分析した結果、あの姿になるんです。もう、そこが可愛いなと思って。プログラムではあっても、相手の好みを分析して研究するのって、恋……と言っちゃいけないんでしょうけど(笑)。すごく気になっているところから始まるのって、その時点ではそういう感情はなくても可愛いですね。
川島:ハイテクなのかポンコツなのかわからない感じもたまらないですよね。先日発売された原作小説(14巻)の表紙がイオナなんですが、より人間味の溢れためちゃくちゃ可愛い表情をしていて。それと比べると、アニメ版は結構ジト目な感じがありますから、そのあたりも今後アニメでどう進んでいくのか楽しみです。
内田:私、最初にスピンオフ(ヤングジャンプコミックス『ハイスペックだよ! イオナちゃん』)の方で、すごくコミカルなイオナを見ちゃったのがいけなかったかもしれないです。それで「結構ポンコツキャラなんだ」ってイメージが先行しちゃって……。ダメだダメだ、1回それを忘れなきゃいけない、って。
川島:カーナビで、ってね。
――今後の話数では、コミカルな感じやポンコツなところも出てくると。
内田:はい。でも、そこも「ちょっとやりすぎです。全体的に感情をなくして」と言われていたので、気をつけて演じました(笑)。
――公式サイトのキャラ紹介のイラストにも、ポンコツといいますか、デフォルメした可愛い顔がありますからね。
内田:とぼけていてかわいいんですよ。でも、それに引っ張られちゃいけない、引っ張られちゃいけない……と思って。
川島:イオナはうまいことポンコツのふりをしますからね、自分で。
――ちなみに、感情のない演技はもともと得意だったのですか?
内田:どうなんでしょう? 人間以外の役をやらせていただく機会が多く、ほかの作品でもちょっとポンコツなロボットの役をやらせていただいたので、その印象を持っている人もいると思います。でも、得意かと言われたら……わからないです(笑)。
川島:あまり難しさは感じないですか?
内田:どうしてもなにかやりたくなっちゃう、という意味では難しいと感じますね。完全なロボット喋りではなくカーナビ喋りで、と言われたのも難しかったですし。
――「ロボット喋り」と「カーナビ喋り」は、具体的にどのような違いがあるのか教えてください。
内田:カーナビの方が、「より人が喋っている風にする」というか。
川島:カーナビはワードごとに録ることがありますが、ロボットは1音1音で組み立てられている感じがありますからね。
内田:そうそう。以前ロボット役をやった時は「イ キ サ キ ハ ド コ デ ス カ」みたいな感じだったけど、イオナはそれじゃなくてカーナビっぽく喋っていて。“カーナビ”ってディレクションは絶妙だと思いながらやっていました。