『キャプテン翼』が日本のサッカーを変えた! サッカー漫画のムーヴメントを作った“キャプ翼”の魅力に迫る! あの必殺シュートは衝撃だった……!!
『キャプテン翼』は1981年から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載された、高橋陽一先生が描くサッカー漫画。1983年にはTVアニメの第1作が放送、2018年に再びアニメ化され、世界中で愛されている作品です。
『ブルーロック』『アオアシ』など、近年も人気作品がたくさんありますが、『キャプテン翼』はサッカー漫画の原点とも言える作品なんです! 日本のサッカーブームの火付け役となり、プロのサッカー選手にも影響を与えた本作品。本記事では、今やサッカー漫画のベースとなった点に着目し、『キャプテン翼』の面白さをお伝えしたいと思います!
衝撃を受けた必殺シュート
オーバーヘッドキック
『キャプテン翼』を象徴するシュート。空中にあるボールを、地面を背にして逆さの状態で蹴るアクロバティックなシュート。翼はロベルトが披露したこのシュートをすぐに真似し、1日で習得しました。
大空翼のドライブシュート
ボールに強烈な縦回転を掛けることで、DFやGKの頭上を越えていったボールがゴール手前で急降下するロングシュート。激しく回転しているため、キャッチしようとしたGKの手を弾いたり、すさまじい威力を持った世界基準のシュート技術。
比良戸中との対戦で、翼はドライブシュートを連打。相手チームが体でブロックする度に、こぼれ球をまたシュート。少しずつ相手陣地へと前進し、3打目で巨漢の次藤ごとゴールに押し込み得点を奪った執念のシュートは見応えがありました。
東一中の早田もドライブシュートの開発に挑んだものの上手くいかず、代わりに横回転に磨きをかけて「カミソリシュート」を編み出しています。
黄金(ゴールデン)コンビのツインシュート
二人の選手が同時にシュートを打つことで不規則な回転がかかり、ボールが揺れて分裂したように見えるため、GKがキャッチしづらくなる必殺ボレーシュート。
初めて見せたのは翼と岬。息ぴったり二人だからこそなせる技です。その後、花輪中の立花兄弟も披露しています。
日向小次郎のタイガーショット
荒れ狂う沖縄の海で鍛えた脚力で放つ、直線的に飛ぶシュート。普通の選手の2倍以上のスピードで、威力はコンクリートの壁にボールがめり込んだり、ゴールポストに当たればボールを破裂させてしまうほど。
“猛虎”と呼ばれていた日向の強烈なシュートは、記者によって「タイガーショット」と名付けられ、日向の代名詞となりました。
松山光のイーグルショット
ピッチすれすれを超低空飛行する、地を這うような鋭いロングシュート。北国で足腰を鍛えた松山だからこそ打てるシュート。
主にゲームメイクでチームを引っ張り、ゴールを決められない不調なFWに何度も諦めずにシュートチャンスを与えるような松山が、自身でゴールを狙った渾身のシュートです。
立花兄弟のスカイラブハリケーン
立花兄弟の得意の空中技。一人がピッチの上に仰向けになり、もう一人がその上に飛び乗り足をドッキングさせ、下の選手が上の選手を蹴り上げる反動で跳びヘディングシュートをする大技。
目を疑うような大技に、誰もが驚いたはず! 足に負担のかかる技なので一試合に数回しか披露できないアクロバティックな大技ですが、兄弟どちらも上下の役割が出来るところは、さすが双子のコンビプレーです。
若島津健の空手技
実家が空手の道場を開いており、自身も有段者。空手の技を活かし、「後ろ蹴り」でボールを蹴り出したり、パンチングではとどかないシュートに対して親指を曲げ他の4本の指をまっすぐ伸ばす「手刀」でディフェンスしたり。ゴールポストを利用して逆をつかれた方向に飛ぶ「三角飛び」も衝撃シーンのひとつでした。
日本が世界と戦う道を作った作品
日本人選手の海外進出がまだ珍しかった頃、『キャプテン翼』では、小学生の翼や若林が海外行きを決意します。翼は、大空家に居候していた元ブラジルサッカー選手・ロベルト本郷と一緒に、サッカーの本場ブラジルに行くと約束。若林は、それまで指導してくれたコーチと一緒にドイツに渡り、欧州サッカーを学ぶ道を選びます。
ジュニアユース編では、中学生全国大会の優秀選手が招集され、全日本ジュニアユースを結成。国際大会に出場し優勝を目指します。
そして、海外でプロサッカー選手になった翼たちの活躍や、彼らが日本代表としてオリンピックを目指す話へと続いていきます(ワールドユース編、ライジングサン他)。
今あるサッカー漫画では、海外進出や海外選手との戦いを描いた作品が多く見られます。海外のサッカーに目を向けた展開は『キャプテン翼』が原点とも言えるでしょう。