音楽
青山吉能 配信シングル「空飛ぶペンギン」インタビュー

青山吉能が改めて振り返る1stアルバムのこと、そしてアーティスト活動を始めたきっかけ/配信シングル「空飛ぶペンギン」インタビュー

いま改めて振り返る1stアルバムのこと、そしてアーティスト活動を始めたきっかけ

――青山さんは別作品の企画でギターを始めたりされていましたが、それらの経験を経て、音楽の趣味などは変化しましたか?

青山:やはりギターをやらせていただけたことで、ギターの音がより聴こえるようになりました。ライブでバンマスの木原良輔さんが、「このコードはこう思うんだけど」って話しているのを聞きながら、「ふ~ん、……分かる!」ってなったりもして。

そういう変化もあって、「空飛ぶペンギン」もギターがわりと鳴っている曲なんですよね。これまではピアノをやってきたこともあって、ピアノがある曲を好きになることが多かったんですけど、今はギターの曲も好きになっているので、それは大きな変化だと思います。

――音の聴こえ方が変わると、楽曲の捉え方も変わりますよね。

青山:グルーヴ感とか、ギターがこういうことをしているから、歌ではこうノリたいなっていうのが分かってくるので、ライブも楽しみになりますね。

――少し、3月にリリースした1stアルバム『la valigia』(ラ ヴァリージャ)についても聞きたいのですが、実はこの時点で、ギターサウンドが良いなぁと思っていたんです。

青山:私もこういう感じが好きなんだと思ったし、サウンドプロデュースで入ってくれていた木原さんも、おしゃれなギターが鳴っている感じが大好きなようで、気づくと全部それにしようとするから止めるんですけど(笑)、その好きの感覚が分かるようになったことも嬉しかったです。

――アルバムも、すごく幅広いですよね?

青山:でも、電子音がピコピコ鳴ってる曲も、超ロックな曲もないし、ニッチなところを攻め続けたアルバムなのかなと自分では思っています。リード曲の「透明人間」や、自分で作詞をした「たび」(ボーナストラック)、「Page」も入っていて、とても人間色が強いアルバムにはなったのかな、と思っているんです。

――確かに、後半は青山吉能の色がギュッと詰まっていましたよね。でも個人的には前半のバラエティに富んだ感じもすごく好きで、J-POPでありシティポップっぽさもある「Sunday」やポエトリーなロックの「moshi moshi」、ギターのカッティングが印象的なダンサブルなシティポップ「Mandala」、そしてジャジーでゴージャス感のある「Sweetly Lullaby」など、ニッチではなく、むしろJ−POPとしてレベルが高いと思ったんです。

青山:へぇ! 良かった。ずっとやってみたいと思っていたのは「Sweetly Lullaby」や「Mandala」のような曲で。私、アニソン大好きで、アニソンを歌いたい!という気持ちが強かったんですけど、そこからだんだん気持ちも変わってきていて、こういう歌謡曲っぽいものも歌いたいなって思ったんです。

――「Mandala」は、今海外でも流行っている歌謡曲/シティポップみたいな感じで、当時の歌手の歌い方を意識されている感じはありました。

青山:低いところがより響いている感じで、パーンと突き抜けるところは抜けていく。かたや「moshi moshi」みたいに小さい肺で、少ない呼吸しか使わない歌い方をしている曲もある。だから結構冒険をしているアルバムではあるので、そういうことができて良かったです。

――この変幻自在なボーカル力って、どこで培ってきたのですか?

青山:アーティストとしてやっていきましょうとなった当初、ボイトレに通っていたのですが、そこからありがたいことに忙しくなって全然行けなくなってしまって。でも、そのときのレッスンを思い出しながら、個人で練習したりはしていました。でも、そもそも曲に合わせた自分でいたいというのがあるんです。

私ってこうだよ!ではなく、この歌を歌う私は誰だろう、みたいなことを探すところから始まるというか。「Mandala」を歌う強くて勝ち気な子が、「moshi moshi」のような曲を歌ってはいけない、みたいなことを考えちゃって、自分の中にいる、いろんな自分を探して曲に合わせていくんです。だから、曲にそぐわない人ではいたくないと思いながらやっていたレコーディングでもあったんです。

――結構身を削っていますね(笑)。でも声優だからこそできる表現なのかもしれない。

青山:それは確かにあるでしょうね。声優としての経験は生きていると思います。

――そもそもアーティスト活動を始めた理由は、ライブをしたかったからなんですよね?

青山:そうです。Wake Up, Girls!が終わって、誰かから「ライブをしませんか?」ってオファーが来ないかな~と思っていたら、本当に誰からも来なくて。だったら自分で作ってやるよ!となったのが始まりで。そこでブッキングとかをしていく中で、テイチクさんを紹介してもらい、せっかくならばオリジナル曲をリリースしようとなったのがデビューのきっかけで、そこからコンスタントに曲を出して、前回アルバムを出したんです。

――ライブをしたら自分を嫌いになるかも、という発言も見たのですが、実際ライブ(バースデーライブ『されど空の青さを知る』)をして、少し良い未来が見えたりしましたか?

青山:同じチケット代を払って来てくれているのだから、前の席の人も後ろの席の人も100%全員が満足して帰ってほしいという気持ちがありすぎて、それが叶えられないかもしれないと考えると、ライブをすること自体に疑問が出てきたりもしたんですけど、実際やってみたらお客さんも喜んでくれて、発声ありのライブだったんですけど、みんなこんな大きい声が出せたんだね!と、当たり前の確認から始まり、その声を当たり前のものではなく、新鮮と感じられている自分がいるということも発見できたりして、最後は楽しくなって終えることができたんですよね。

それに、私のことをよく知っているファンの方は、私が考えすぎているんだろうなって思ってくれていたと思うんですけど、その優しさに甘えないように、これくらいでいいかってライブにはならないようにしようっていうのは、今もすごく思っています。

――みんなの声が聴ける時が、今年中にあるそうですね?

青山:11月から12月にかけて『青山吉能 トーク&ライブツアー2023「こぼればな(し)」』があります。いっぱいしゃべりたいし、ちょっとだけ歌いたいという私の願いを叶えるこのタイトル! そして今回念願の地元・熊本から始まるので、少し変な感じです。

やっぱり熊本は地元なので、いろいろできるだろうし、大阪の会場は、夜はクラブになるそうなので、そういう曲をやろうかなって思っているし、東京はオーソドックスに、昼・夜の2公演で内容も変えつつ、いっぱいしゃべりたいなって思っています。

――リリースは今後も続いていきそうなので楽しみにしています!

青山:音楽活動も止めずにやっていければと思っています。今のファンの皆さんとの距離感、そして自分と音楽の距離感がすごく良くて、それを大事にしていきたいなって思っているんです。もしかしたらこの先の活動を通して、日本武道館のような大きな会場でやりたいって気持ちが芽生えるかもしれないけど、そういう変化ももちろん受け入れて。でも今現状は、自分がビビビってなった曲を歌いたいように歌う感じが楽しいので、それをしていきたいと思っています。

[文・写真/塚越淳一]

デジタルシングル『空飛ぶペンギン』2023年9月27日 配信リリース

★DLリンク
https://aoyama-yoshino.lnk.to/soratobu-penguin

青山吉能 トーク&ライブツアー2023「こぼればな(し)」

2023年11月4日(土)熊本・B.9 V1
open17:00/start17:45

2023年11月18日(土)大阪・livehouse joule
1部open14:00/start14:30
2部open17:30/start18:00

2023年12月10日(日)東京・duo MUSIC EXCHANGE
1部open14:00/start14:45
2部open17:45/start18:30

チケット:全席指定席¥6,500(税込)+1ドリンク代別

テイチクエンタテインメント
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