
秋アニメ『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』第1話放送後インタビュー:古賀 葵さん(秋里コノハ役)|衝撃の展開!そして第1話は主人公コノハのセリフだらけ【連載第2回】
古賀さんがアフレコで一番衝撃的だったこととは?
――コノハは1992年に行っちゃうわけですけど、その理由がタイムマシーンがあるとかじゃなくて、とあるゲームショップで店主のおばあちゃんに会って、そこで出会った昔のゲームソフトを開けたら、その時代に飛んでしまうという、「すこし・ふしぎ」なほうのSFっぽさがあるのも面白かったです。
古賀:おばあちゃんのお店で昔の美少女ゲームに出会うシーンも、うわー!!ってなりました。そしてまたこの作品のすごいところは、その時代の美少女ゲーム原作のアニメに出ていらっしゃった方々が私の両隣にいらっしゃるということで! 何なんだ、このブースは!!となっているという(笑)。
先輩方に囲まれて嬉しい気持ちと、そういった緊張感もあって、なかなかできない経験をさせていただきました。
――今回はゲーム名とかジャケットも、そのものが使われていたりするものがありますから、余計に胸が熱くなりますよね。
古賀:激アツです!
――印象的なシーンというと、やはりそのあたりですか?
古賀:そうですね。コノハがおばあちゃんの前で「好き」を語り出すシーンはオーディションでもあったところなので、アニメではこんな風になるんだ!と分かって感動したし、熱意があって、すごく素敵な子だなぁって思いました。これくらい好きなものに対して情熱を注いでいる人がたくさんいると思うと、すごいことですよね!
92年頃は、女の子で美少女ゲームが好きだ!って、大っぴらに言うには少しためらいがあった方もいらっしゃると思うんですけど、今は自分の「好き」を何でも言えるところがあるので、そういう部分でも時代を感じます。
――好きなことに対して熱くしゃべり出すというところは、共感できたんですよね?
古賀:相手の相槌を待たずにしゃべっちゃうとか、好きなものを薦めたり、こういう世界もありますよ!って教えたくなる気持ちは私にもあるので、そこはコノハちゃんに共感しながら演じていました。
――コノハって美少女ゲームが好きですけど、そこまではいかないまでも、かわいい女の子のイラストが大好きな女性は多いですよね?
古賀:リアルにかわいい女の子が好きという人もいますし、私もアプリゲームのガチャで新しいイラストが出ると、「どこから撮ったらこういう良いアングルになるの!」みたいな目線で見ちゃうところはありますね。どういうシチュエーションでこういう表情になったの?とかを想像したりもするので、美少女イラストを見るのは好きなほうかもしれないです。
コノハも、美少女を愛でたいんだと思います(笑)。
――アフレコは皆さんで一緒に録れているのですか?
古賀:アルコールソフトのメンバーは一緒に入って、マイクワークもちょっとずつ始まっています。最近マイクワークができていなかったので、やりながらドキドキしていました(笑)。
コロナ禍以前では当たり前にやっていて、すごく人数が多い作品はギチギチに詰めてブースに入っていたのに。あの時って、よく音も出さずに「この人がこのマイクに入っているから、私はどう入ろう」みたいなことを考えながらアフレコをやれていたな~と思いました。
でも、掛け合いができるのはすごく嬉しいんです! ひとりずつで録っていると、完成映像を見たときに、あっ、こういう風に来てたんだ!って思うことがたまにあったので、掛け合いができることはありがたいです。
――先輩方とのアフレコはどうでしたか?
古賀:基本的に私よりも先輩の方が多くいらっしゃる現場なので、こんな先輩ばかりの現場はデビューしたての時以来かもしれない!と思いました。こんなご時世で、先輩方とご一緒する機会が最近はなかったので、嬉しい限りでした。
私としては、先程も言った、劇中に出てくる作品に出ていた方が隣にいることもすごいことで、しかも私が声優になる前から知っている方ばかりなので、私もコノハちゃんみたいな気持ちになって毎回現場に行っていました。あとはやっぱり先輩と掛け合いをすると、インプットをたくさんできるので刺激になりますね。
――アフレコ中の雑談は、90年代はこうだったんだよ、みたいな昔話になるのですか?
古賀:そうでしたね! このときはこのゲームはもう出ていたよねとか。PC98の話が出てきたときも、パソコン懐かしいねぇ、よくやってたよって話をしていただいたり。
――ついにアニメの放送がスタートしました。最後に、第2話の見どころを教えてください。
古賀:「タイムリープしちゃったぁー!?」の衝撃のラストからの第2話!
第2話は、守くんたちと出会い、関わりを持っていく中で、2023年の技術しか知らないコノハがいろいろびっくりすることが出てくるんです。タブレットも使えないしソフトもないので、「これ、どうやってやるの?」って状態になります。
そういったジェネレーションギャップみたいなものが出てくるので、若い子たちが見たら衝撃的に見えるかもしれないし、当時のパソコンを使っている方からしたら、そうなんだよ!って共感が得られると思います。ここからいよいよ当時の制作の面白さが見えてくるので、ぜひ、いろんな方に観ていただきたいです。
[文/塚越淳一]
『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』作品情報

あらすじ
ある日、ひょんなことから過去の名作美少女ゲームをゲームショップの店主から譲ってもらうことに。美少女ゲーム黄金時代に思いを馳せ、『同級生』のパッケージを開くと突如まばゆい光に包まれ、気づくとコノハは過去にタイムリープをしていた!
行きついた先は1992年!世は美少女ゲーム黎明期!アルコールソフトという会社で働くことになったコノハは、美少女を想い、美少女を描き、美少女を創りあげていけるのか!?
圧倒的な美少女への愛でお送りする、ひとりの少女の物語――『じゃ、始めるね!』
キャスト
(C)若木民喜/みつみ美里・甘露樹(アクアプラス)/16bitセンセーションAL PROJECT