アニメ
『ラグナクリムゾン』アルテマティア役・上田麗奈インタビュー

異様な空気感と狂気的な圧。スリルの連続がたまならない──アニメ『ラグナクリムゾン』アルテマティア役・上田麗奈さんインタビュー

 

ラグナとクリムゾンの緊張感。心の繋がりは翼の血族のほうが上!

──ラグナとクリムゾンのタッグをご覧になっていかがですか?

上田:仲良しとは言えない、複雑な関係ですよね……(笑)。お互い利用し合っているからなのかな。クリムゾンはラグナを手駒にすると言っていましたが、ラグナはまだ読めないですね。

 

 
スタッフ:小林千晃さん(ラグナ役)と村瀬 歩さん(クリムゾン役)は、いつかは殺し合う相手同士が組んでいるから面白いし、⻯を倒す目標が合致しているから組んでいるとおっしゃっていました。

上田:たしかに、目標が一緒なだけでお互いの能力に対する信頼以上の関係とかはなさそうですね。その緊張感が怖く見えるんだろうなと思います。スライム先輩も怖いじゃないですか(笑)。

──(笑)。

上田:あんなにゆるキャラっぽく、物語の緩衝材的な雰囲気を出しているのに、癒やしの存在ではなくて。そういう面でも常に緊張感があってハラハラしますし、そのスリルがたまらないです。

──もしかしたら翼の血族のほうが結束度は高いかもしれませんね。

上田:心の繋がりは翼の血族のほうがありますよね。だからこんなに感情移入してしまうのかもしれません。血族同士のシーンのほうが安心して見られますから(笑)。

でもバディという面ではアルテマティアと(ウォルテ)カムイも好きです。もうひとりの主人公ともいえるコンビなので、ぜひ注目してほしいですね。

 

 

アルテマティアは気持ち悪い存在?

──改めてアルテマティアの第一印象を教えてください。

上田:柔らかく優しく、朗らかな表情を携えていて、普通の女の子にも見える可愛らしさがあるなと。そして常に周りを思って行動をしていて、まさに聖女様のような清らかさを感じました。

ただ、人間側からしたら矛盾しているようにも受け取れることがたくさんあって。そこが恐ろしくもあり、気持ちが悪い存在だと認識されるんじゃないかなと思いました。

彼女自身はなにも矛盾していないんです。でも人間側からしたらたまったものじゃないことをしているので、視聴者としてはハラハラさせられる存在なんじゃないかなと思います。

第4話、第5話ではそういった一面が見えましたが、今後は彼女の心の繊細さや揺れ動きという部分が重要なポイントになっていると思います。そこが「翼の血族編」がより面白くなるポイントに繋がっているのでぜひ注目してほしいです。

 

 

──ラグナやクリムゾンと出会ってどうなるのか楽しみです。

上田:ラグナはアルテマティアに対して嫌悪感を剥き出しにして殺しにかかってくるんですけど、ラグナがそこまでするのはアルテマティアにだけなんですよ。

スタッフ:おっしゃる通りで、監督が小林さんに対して、ほかの⻯には興味がないような感じで、でもアルテマティアにだけは120%の怒りをぶつけてほしいと伝えていたそうです。

上田:そうなんですね……! アルテマティアのあの優しさに対して怒りが湧くんでしょうね。優しいから気持ちが悪いという。そういった面でもアルテマティアは重要人物ですよね。

──キャスト発表時のコメントでも「彼女の慈愛に満ちた言動からは優しさだけではなく、どこか気持ち悪さも感じていただけるかと思います」と綴られていました。この第4話でその一端が描かれていましたね。

上田:初登場にしてある程度伝わっちゃうのもすごいですよね。今後は、なぜ血族の皆さんがアルテマティアのことを大好きなのか、王として慕っているのか。そして具体的に描写されているわけではないんですけど、ラグナが気持ち悪いと感じる“優しさ”がキーになります。

血族の皆にとって、アルテマティアの優しさはとても大事な拠り所です。その優しさがあるから皆はここにいていいと思えるし、そんな彼女を守りたい。ラグナとは全く逆なんです。第4話以降、彼女が王としてどう扱われていくのか見えてくるので楽しんでいただけると思います。

 

 

アルテマティアから感じたスリルと圧

──第4話について伺えればと思います。前半はトロワとの決着が描かれました。

上田:トロワさんとは一緒に収録をすることができず、気付いた頃には死んでしまっていて……(笑)。回想でお話をすることはあるんですけどね……。

──大事な部下がひとり……!

上田:本当に頑張ってくれました。健闘を讃えたいと思います!

──この戦いで人間たちが⻯に対抗する力を得たのは重要なポイントだと感じました。

上田:クリムゾンはなんでもできてしまって怖い人ですよね。人間はもちろん、ラグナも強くなってしまって。アルテマティアにとっては脅威ですし、全てがクリムゾンの手のひらで踊らされているような感覚です。

──大きな進展があった第4話でしたね。

上田:後半はアルテマティアが登場してフェムド王に手を差し伸べていましたけど、先ほどお話した気持ち悪さを遺憾なく発揮して。差し伸べられたその手に恐怖や絶望を感じるのは、『ラグナクリムゾン』らしさがバチバチに出ているなと。

そんなスリルと恐怖による圧をとても感じたラストでしたし、視聴者の方も第5話が気になるんじゃないかなと思います。

 

(C)小林大樹/SQUARE ENIX・「ラグナクリムゾン」製作委員会
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