音楽
豊永利行 アーティスト活動10周年&NEWアルバム「Charactanswer」発売記念インタビュー

豊永利行さん アーティスト活動10周年記念&NEWアルバム「Charactanswer」発売記念インタビュー|この10年は自分のクセという壁を超える挑戦。今後も楽曲を通して「現実も悪くないもんだぜ」と伝えていきたい

今年、音楽活動10周年を迎える豊永利行さんがNEWアルバム「Charactanswer」を2023年11月29日(水)にリリース!

「Charactanswer」は豊永さんがこれまで演じてきたキャラクターへ向けての想いを込めたアンサーソングを、豊永さん自身が作詞・作曲・歌唱する挑戦的なアルバムになっています。今後、収録曲とどのキャラクターへ向けての楽曲なのか、など詳細が公式サイトにて発表される予定です。

今回、アーティスト活動10周年とアルバム発売、そして来年芸能生活30周年とお祝い尽くしの豊永さんにスペシャルインタビューを実施! これまでの音楽活動を振り返っていただきながら、「シンガーソングライター豊永利行」の魅力を掘り下げていきます。

10年の音楽活動は自分の音楽のクセとの戦い。幼少期からのエンタメ系の趣味が音楽活動の武器に!?

――アーティスト活動をしていく中でご自身の変化や成長を感じた点はありますか?

豊永利行さん(以下、豊永):はたして僕は成長しているんでしょうか?(笑) 僕は学生時代に趣味で歌が入っていないゲーム音楽を作ったりしていましたが、インディーズデビューしたての頃はゲーム音楽を作っていた時のクセが抜けなくて。趣味の延長かつゲーム音楽っぽい曲ばかり作っていた気がします。

それからキャラソンや色々な音楽などに触れて、自分自身もいろいろな曲を作らせていただくうちに、歌ありの音楽についての知識量が少しづつ増えていったんですが、自分の音楽のクセを理解したことで、今度はそのクセとの戦いが始まりました。

自分の好きな方向性で作っていくと、知らず知らずのうちに似通った曲になってしまう部分があって、10年やってきたからこそ直面した壁とも言えるかもしれません。その壁への挑戦はいまだに続いていますし、今後も続いていくと思います。そう感じられたのが成長であり、変化なのかなと。

――声優がアーティストデビューする際は音楽経験がない状態で、メーカーからオファーされるケースが多いようですが、豊永さんは学生時代から楽曲制作していたり、インディーズで活動されていたこともあって、メジャーデビュー当初からクオリティが高い楽曲を作り、歌われていた印象があります。

豊永:そう言っていただけると嬉しいです。子供の頃から表現に通じる趣味が多くて、ダンスを踊るのも好きですし、子役の時からお芝居をさせていただいたりと、エンタメ方向の趣味や活動を子供の頃からやっていてよかったと思います。そういう意味で、アーティストデビューする時に手にしていた武器が他の方とはちょっと違っていたかもしれません。

――音楽制作の経験があることで、ご自身の中で作りたい音楽、歌いたい音楽のイメージがしやすかったと思いますし、メーカーやプロデューサーへ明確に伝えることができるというのは大きいと思います。

豊永:確かに。僕はアレンジは自分でやっていないので、アレンジャーの方にオーダーさせていただいていますが、曲を作った時には頭の中で鳴っている楽器があるので、それを具現化するための説明をする時にあまり苦労した記憶はありませんね。ただ、アレンジが上がってきた時に僕の頭の中で鳴っている楽器が入っていなかった場合、「う~ん、違うんだよな」ということもあるので、逆にアレンジャーさんはやりにくいのかも(笑)。

引き出しが増えても「等身大をノンフィクションで届ける」という感覚はずっと大事に

――豊永さんは、ご自身の曲を作詞・作曲するだけではなく、他の方にも数多く楽曲提供されていて、シンガーソングライターのイメージも強くあります。

豊永:楽曲提供する事も好きなんですよね。僕の中にプレイヤーとして表に立って皆さんに何かをお届けするのとは別に、クリエイター脳も持っていて。トガっていた若い時はクリエイター脳が邪魔をして、プレイヤーの範ちゅうを超えたような言動をしていた頃もありますが(笑)、それも「自分ならこういう演出やプロデュースをする」という発想が浮かぶからこそで。インディーズから始まり、メジャーレーベルを経て、現在は「T’s MUSIC」というセルフレーベルで音楽活動をしていますが、これは自分のクリエイター気質を活かすにはセルフレーベルがいいのかもと思ったので。セルフレーベルは自分でもやらなければいけないことが多くて大変ではありますが、自分のやりたいことを具現化したり、表現できたほうがいいと思っています。

――メジャーレーベルに所属すると、メーカー側のプロデューサーがいて、意見が違う場合は歩み寄ったり、妥協が必要なケースもありますからね。

豊永:僕もセルフレーベルでは「総合プロデューサー」という立ち位置ですが、モノ申してくるスタッフがたくさんいるので(笑)。でも携わってくださるスタッフさんがアットホームで、今後も一丸となってやれたらいいなと思っています。

――ソングライターとして、作る曲のサウンドや歌詞など変化した点はありますか?

豊永:最初にぶち当たった壁は、楽曲にする上で難しいジャンルみたいなものが僕の中にあって、それを表現する能力が自分には足りていないということでした。ジャズやスイングなどは緻密に作られているため、それを具現化する能力がなくて、最初の頃はすごく悩みました。そこから、キャラソンや自分の楽曲、プライベートで聞く曲などいろいろな音楽に触れていくことで、少しずつ引き出しが増えていったと思います。

とはいえ根底はずっと変わっていなくて、自分が歌う曲は「等身大をノンフィクションで届ける」感覚で毎回曲を作っています。ただ僕自身、飽き性なところがあって、「今度は違ったテーマでやろう」と新しいことをしたくなっちゃうんですよね。

あとは、自分の中の許容範囲が広がったことも変化の1つかもしれません。「.Link」(セルフレーベル3rdアルバム)のようなサイバー的な感覚だったり、派手めな楽曲を僕はやらなくていいと最初は思っていました。でも約8年経った時にそんなアルバムを作るようになったのは自分の中の許容範囲が広がったり、考え方が柔軟になったからかなと。例えば「ずっとスイーツが嫌いだったけど、食べてみたらおいしかった」みたいな。これが大人になったということなのかな(笑)。

変わらない部分としては、僕はアルバムを制作する時など、コンセプトを決めてからイメージが膨らむことがあって。例えば歌詞先行で作ったらミュージカルっぽくなった「光へ」(セルフレーベル2ndアルバム)のように、作りながら生まれたり、そういう予想外の出会いは楽しいですね。

――制作していく中で豊永さん自身も想像していなかったプラスアルファが加わってくると。

豊永:あと変わった点と言えば、元々はキャラソンとアーティスト活動はまったく別物だとずっと考えていたため、自分のライブで多くのキャラソンを歌うことがなかったですし、キャラソンを多く歌うのなら、自分の曲だけの日とキャラソンだけの日を分けてやったり、自分の中で区分けをしていました。でも今回リリースする「Charactanswer」はその両端の橋渡しをしたようなアルバムになっていて。たぶん5年前くらいだったらこの発想は浮かんでいなかったんじゃないかなと思っています。

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