『柚木さんちの四兄弟。』長男・隼役 岩崎諒太さん&次男・尊役 戸谷菊之介さんインタビュー|老若男女問わず共感できて楽しめるアニメ。観た後はきっと満たされた気持ちになるはず
原作をリスペクトしつつ、心理描写や演出が素晴らしいアニメ。まるで実写やドキュメンタリー作品を見ているよう
――アニメの映像をご覧になった感想をお聞かせください。
岩崎:アフレコの時点でほぼ画(え)ができていて、キャラクター描写にも原作へのリスペクトを感じられるし、動きも素晴らしくて。このアニメ、作画と動画がすごいです!
戸谷:本当にそうですよね。画のクオリティもすごいし、各キャラクターの心理描写も素敵で。
岩崎:マンガでは描かれていない部分も補完してくれるような。しかもアニメというよりも実写やドキュメンタリーに近い感覚で。一瞬、アニメを見ていることを忘れてしまう時があるくらいです。
戸谷:視聴者と映像の距離が近い感じがしますね。
岩崎:まさに“神アニメ”だなと思います(笑)。
戸谷:演出へのこだわりも感じました。本郷監督や演出チーフの川崎(芳樹)さんをはじめ、アニメーターの皆さんのこだわりと頑張りによって、没頭して観られるんですよね。
――キャラクターなどのタッチはかわいいのに、意外とリアルでシリアスなところまで描かれていて。
岩崎:そのギャップも見どころの1つかなと思います。
あとは、OPとEDの描き方の差が曲と相まって、絶妙で素晴らしくて。マンガにはない、アニメならではのオリジナル要素なので。
戸谷:EDが特に涙を誘うような表現になっていて、すごく好きです。
物語前半だけでも共感の連続。第5話以降は四兄弟の周りの人を巻き込んでいくお話も
――既に第4話まで放送されていますが、振り返ってみた感想をお聞かせください。
戸谷:第1話は、何かと隼に頼られる尊を見て、自分も頼ってほしいと思っていた湊が、岳が花火大会に行きたいことを知って、忙しい隼に内緒で、岳を花火大会に連れていくけど、はぐれてしまって……というお話で。
岩崎:でも4人が何とか集まることができて、湊の気持ちを察した隼が「湊、洗濯頼んでもいいか?」と湊に声をかけて。一緒に花火を見て、四兄弟で支え合っていこうなと確認できた回でした。
戸谷:隼が三人に「この先もずっと一緒に来よう」と言ったら、尊に「この先も結婚しないつもり?」と尋ねられて。
岩崎:「その時はその時」と言ってましたけど(笑)。第2話では尊と湊がお互いにそれぞれどんな想いだったのかが描かれていて。
戸谷:尊かった。
岩崎:僕に弟ができた時も、尊のように思ったもん。「何で弟ばっかり」って。「お兄ちゃんは我慢しなくちゃいけない」というのは兄弟あるあるだと思います。
戸谷:僕は後に生まれた側だったので、「あの頃のお兄ちゃんもこんなことを思っていたのかな?」って思いました。
岩崎:第3話は、岳とお向かいの霧島家のおじいちゃん・虎次郎とのエピソードで、近所付き合いは大事という回でしたね(笑)。岳と虎次郎はすごく年齢が離れているけど、人とのつながりは年の差なんて関係ないということも描かれていて。
戸谷:岳と虎次郎の友情というのは斬新ですよね。四兄弟の周りにはこんなに素敵な人たちがいるんだなと。
岩崎:第4話では、隼が同窓会に行って、仕事と並行して3人の面倒をみる大変さを話したら、みんなから引かれて。二次会をパスした帰り道で、霧島家のお母さんの咲さんと会ってお酒を飲みに行くことになって。弟たちへの想いを吐露して、家に戻ったら弟三人がサプライズで誕生日のお祝いをしてくれて。
戸谷:すごく温かいシーンでしたね。あとは、世のお母さんたちに見てほしいなと思いました。咲さんの言葉も含めてきっと共感してもらえるんじゃないかなと。
岩崎:4話までだけでも刺さりましたね。物語の中で起きる問題が身近すぎて、自分も通ってきたこともあって。
戸谷:共感できる身近さがありますよね。
岩崎:自分があえて見ないようにしてきたことなどにしっかり向き合って、1つの答えを出して前に進んでいく兄弟もすごい。彼らの周りの家族や友達も巻き込んで一緒に問題に立ち向かっていく回が第5話以降に押し寄せてきますのでぜひお楽しみに!
――お二人が注目しているキャラクターがいれば教えてください。
戸谷:(霧島)宇多ですね。「親友同士の宇多と湊の関係性が変わっちゃうのかな?」という回がめっちゃ好きなので。
岩崎:宇多は今までに見たことがないキャラクターで。
戸谷:野生児(笑)。
岩崎:男子からしたらすごく絡みやすいよね。
隼が働く学校の先生方もみんな優しいよね。
戸谷:本当に優しいです。
僕の注目キャラクターは尊と湊の友達の二階堂(悠真)ですね。
岩崎:二階堂がすべての答えを知っているよね。
戸谷:中学生にして全知全能の男(笑)。
岩崎:それにも理由があるので今後に注目してほしいです。