実は伏線だらけ!? 原作履修済みだからこそ伝えたい──アニメ『薬屋のひとりごと』に潜む謎についての考察がはかどる今後の注目ポイント
2023年10月から日本テレビ系列で放送が開始されたアニメ『薬屋のひとりごと』。2011年10月に小説投稿サイト「小説家になろう」で連載され、大人気となった日向夏さんの小説『薬屋のひとりごと』を原作とする作品です。
元は花街で薬屋を生業としていた少女・猫猫(マオマオ)が、ふとしたことから足を踏み入れた後宮で巻き起こる不可解な事件や謎を、その専門的知識と花街での経験を元に次々に紐解いていく爽快ファンタジー!
……という説明では事足りないほど、本作はミステリーや恋愛要素、様々な陰謀などから浮かび上がる人間模様までもが盛り込まれた、重厚かつ華やかな作品です。
本作冒頭で、麗しの宦官・壬氏(じんし)に見い出された猫猫は、帝の寵妃である玉葉妃(ぎょくようひ)の毒見役に抜擢! そんな猫猫が今後さらなる事件や謎に巻き込まれていく予感満載なストーリーで、視聴者の胸躍る展開が期待されます。
本稿ではそんな『薬屋のひとりごと』について、原作履修済みだからこそ伝えたくなる、今後の展開で注目して欲しいシーンや萌えポイントについてご紹介していきます。
そばかすで痩せている少女・猫猫の本当の姿!?
顔にはそばかす、痩せていて肉付きもない体型の少女・猫猫。立場やビジュアルが違えば、帝の目を惹き妃にもなり得る年齢に達しながらも、そうしたことには興味がなく、色恋に一切目もくれず薬や毒に興味津々。
一般的な概念では、女性としての魅力を持ち合わせていないかのように映る猫猫ですが、今後の展開の鍵を握る「園遊会」では意外な姿を披露します。多くの女性の誘惑にも動じない壬氏すら、思わず戸惑いを感じるほどの猫猫の変身っぷりは、ぜひお見逃しなく!
また、そんな猫猫が育った老舗妓楼「緑青館」のやり手婆は、彼女を伎女に仕立てようと常々画策している様子も窺えます。そんな姿はもしかすると、視聴者がなんとなく違和感を抱く場面かもしれません。しかしながら、そこには“とある理由”もあって……
猫猫に薬屋としての知識を教え込んだ養父・羅門の存在とその関係性、さらには彼女の出自の秘密など、猫猫に関するエピソードは今後重要なポイントのひとつとなっています。
さらには、ことあるごとにフィーチャーされる猫猫の小指。そのシーンには一体どんな意味が込められているのでしょうか。
普段のそばかす顔から、美しく変化する猫猫、そしてその出生の秘密には今後要注目です!
麗しの宦官・壬氏
初めて姿を目にした猫猫が女性と見間違うほどの中性的な魅力を持ち、性別さえ違えば「国を傾け」かねない美貌の持ち主・壬氏。その存在は後宮に勤める下女たちまでもが噂するほどであり、また同性の武官にも好意を寄せられるなど、壬氏は見る者すべてを虜にする魅力を秘めています。
見目麗しい顔立ち、蜂蜜のようだと謳われる甘い声、美しくなびく長髪。そんな麗しの宦官・壬氏は後宮を管理する者として登場。ふとしたことから薬の知識を持つ猫猫を見い出し、玉葉妃の毒見役として抜擢します。
自身の美しさで女官たちをうまく利用し、後宮のつつがない運営を司っていく壬氏は、その魅力にまったく翻弄されないどころか虫を見るような目で対応する猫猫に興味を抱くようになります。
最初は美しいやり手の宦官、という一面しか見せていなかった壬氏ですが、深まっていく猫猫との交流や、付き人・高順(ガオシュン)たちとのやりとりの中で、実は子どもっぽい一面を覗かせたりなど、意外な素顔が徐々にあぶり出されることに......!
麗しの貴人がまれに垣間見せる「隙」──そんな意外性に、思わずキュンとしてしまう視聴者も多いのではないでしょうか。(実際、筆者はときめきを感じました。)
そんな壬氏のさまざまな感情を表す表情は、今後絶対に見逃せない点であり、萌えポイントにもなっていて必見!
また、生態的に「男性」である人間が足を踏み入れることの出来ない女の園「後宮」に頻繁に出入りし、管理をする壬氏。猫猫も時に「帝の愛人では」という妄想をしてしまうくらい、その存在は多くの謎をまとっています。
壬氏が一体何者であるのか、物語が進むにつれ明らかになっていくと思われます。何気ない描写や台詞なども含め、今後の物語の行く末から目が離せません。