アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』色彩設計・篠原愛子さんメールインタビュー【連載第20回】|黒髪なども多いので少しでも違った雰囲気になるようにハイライトの色や影色など工夫しています
全世界シリーズ累計発行部数7,200万部超の大人気コミック『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(著・和月伸宏/ジャンプ・コミックス ※「北海道編」はジャンプスクエアにて連載中)の新作TVアニメが、7月6日よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送スタート!
連載開始から約30年を経ての新作TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。色褪せることのない、王道にして普遍的な物語、登場人物たちの苛烈な信念を、今再び鮮烈に映し出す──。
アニメイトタイムズでは、それぞれの信念を抱え新しい時代を生きる魅力的なキャラクターを演じる出演キャスト陣らにメールインタビューを実施! 第20回は、色彩設計・篠原愛子さんに、本作のアニメ化にあたってこだわっていることなどをお伺いしました。
連載バックナンバーはこちら
親しみ深い作品の1つ
──色彩設計とはどのようなお仕事をされているのか、本作における色彩設計の具体的な役割などお教えください。
色彩設計・篠原愛子さん(以下、篠原):基本の仕事は、作品に登場するキャラクターやプロップという小物などの色を作成したり、その決定した色を元に背景のシーン色に合わせ色みを調整したりします。
次にそれを色指定表という仕上げ作業を行うのに必要な表を作成したりします。最近ではその色指定表を仕上げだけではなく、撮影さんや3DCGさんなんかも活用します。
そのほか、話数で出てくる特別なキャラや小物、特別に見せたいカットなどがありますと、その色を個別に調整したり作成したりします。また、ラッシュなどに監督などと共に参加し、映像のチェックなども行います。
──原作漫画への印象やイメージ、魅力に感じたところなどをお教えください。また、篠原さんが思う原作・和月先生のカラーの特徴などありましたらお聞かせください。
篠原:当時は友達の家でジャンプ読んでましたが、すぐ最初のアニメも始まったのでそちらを観ていました。この業界に入ったときには、OVAのセル仕上げも行っていたり、剣道や刀など日本伝統のものも好きなので親しみ深い作品の1つです。
「るろうに剣心」は時代背景を抑えつつも斬新なデザインや魅力的な衣装や髪型のキャラクターがいて少年漫画!って感じで好きですね。
基本的には日本人ということで、剣心は違いますが、和月先生のキャラは黒髪が多いイメージです。瞳の色も常識範囲内という言いますか、落ち着いているイメージですが、時代観には合っているかと。その代わり、髪型や服装などのデザインが凝っていたりするイメージです。
──山本秀世監督や齋藤幸洋さん(美術監督)とのお話で、印象的なことはありますか。
篠原:原作はコメディ表現などでデフォルメにしたキャラクターなど時折入りますが、アニメはそういったシーンを控えめにし人間ドラマに重きを置きたいと監督がおしゃっていましたので、リアル寄りの色にしたい印象を受けました。