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- 逆井マリ
- 神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。
――劇場版についてのお話も改めて聞かせて下さい。劇場版が決まったときのおふたりのお気持ちはどのようなものでしたか?
土屋&鈴木:うれしい!
鈴木:本当にその一言でした。
土屋:同じく。この子たちが成長していく様子をまた見ることができるんだって。作品としても大好きですけど、各々、自分の担当しているキャラクターに愛情があるので、「ヒナノが頑張っている姿をもっと見られるんだ」というのが単純にすごくうれしかったです。
鈴木:こんなにも良い作品だから、大勢の方に届けたいなと思っていました。劇場版から『ポルプリ』を知ってくれる方もいらっしゃると思うんです。そこで好きになってくださる皆さんもいると思うので、劇場場を公開することにより、さらに『ポルプリ』を愛してくれる方が増えると思うと、本当にうれしい気持ちです。
――今回の物語ではメインキャラクター4人が“ギャラクシープリンセス”というチーム名で、「ポールダンスジャパンカップ」での出場を目指すことに。劇場版の台本を読まれたときはどのような印象がありましたか?
鈴木:最初に思ったのが「エルダンジュの皆さんはこういう会話するんだ!」って。
土屋:それはすごく思った!
鈴木:YouTubeのショートアニメでは、メインとなるヒナノ、リリア、ミオ、スバルの4人で喋っている場面が多かったので、エルダンジュの皆さんがプライベートでどういう会話をしているかまでは分からなかったんですけども、ユカリ様の新たな一面が見られる場面もあって。エルダンジュのギャップが私にはすっごく刺さりました。
土屋:ショートアニメの時は「圧倒的強さを持つ人たち」という印象しかなかったから、プライベートのエルダンジュを見られたことは私もうれしかったです。あとはプラネタリウムの発表会までの道のりを経て、ギャラクシープリンセスの4人の関係値も変わっているなと感じましたね。絆が強くなったからこそ、お互いに深い話をできるようになっていたり、でもいつも通りワチャワチャしていたり。みんなのポールダンスへの向き合い度にも変化があって、より真剣度を増していることを感じました。
――今回はダブルス、シングルスといった、これまでとは違った形でのポールダンスで向き合っていて、そこもひとつの見所なのかなと思っています。
鈴木:そうですね。リリアとスバル(CV.日向未南)がダブルスなんですけども、リリアが誰かと一緒に踊るとなったら、「私、私!」って前に出る感じになるのかなと思っていました。それまでは、誰かとなにかを頑張る、という印象がリリアにあまりなかったので、新たな一面を見られたように思っています。
――それぞれに思うように上達しない焦りがあったり、過去の挫折が原因で壁にぶつかってしまったり……スバルにもある葛藤があって。それを受け止めているリリアに懐の深さを感じました。
鈴木:包容力がリリアにはあったんだ、と思いました。その姿を見て、涙を流しそうになりました。リリアを見ていると、親の気持ちになってしまうんです。だから成長した部分が少し垣間見られるだけでも「リリア頑張ってえらいね、えらいね」って。
土屋:うんうん!
鈴木:劇場版を経てみんなを引っ張る力がリリアにはあるなと感じました。自分ひとりで突っ走るのではなくて、「みんなで一緒に頑張ろう!」という気概も感じて。
土屋:リリアはちゃんと手をつないで走ってくれるよね。
鈴木:そう! 「私についてきて!」ではなく「みんなで上を目指そう!」って思いをリリアは大切にしていて。「大人になったなぁ」って感じました。
――仲間たちの絆が強くなっていく中で、ヒナノが大きく成長します。土屋さんはヒナノの変化についてはどのように感じられていますか?
土屋:もともとヒナノがポールダンスをはじめたきっかけは、「おばあちゃんのプラネタリウムのために何かできることを」というところからでした。前回はどちらかと言えば「おばあちゃんのために」という気持ちが強かったと思うんです。でも今回の劇場版では、自分のために頑張っている。ヒナノはいつも人のために頑張る子なので、自分のために動いているというのが、俯瞰で見ている土屋としてはすごくうれしくて(笑)。「変わったなぁ」って。それだけみんなで一緒にポールダンスをしている時間が楽しかったんだなと改めて感じました。
――劇場版の歌も楽しみにしておいてもらいたいところですね。
鈴木:最高です! 『ポルプリ』は本当に歌が良いんですよね。 リリアとスバルは、ギャラクシープリンセスの中だとカッコいい寄りのふたりという印象がありました。元気なリリアと、イケメンのスバル、そのふたりの良さがぶつかった、イケイケな曲が出来上がっております。熱い歌詞もあって、スポ根の曲のような(笑)。
土屋:確かに熱いね。
鈴木:本当に熱い曲です。リリアとスバルの良さが、歌割りにも表れていると思っています。それぞれが歌うパートの歌詞も考えながら聴いてもらえると、リリアとスバルの心境がより伝わるのかなと。
土屋:ヒナノの曲を最初に聴いたときの率直な印象は「もう成長しすぎだろ〜!」でした(笑)。前回の曲はヒナノの繊細な部分も見られましたが、劇場版の曲は「人を楽しませたい」という余裕も見られます。さらにポールダンスが楽しくて仕方がないという気持ちも伝わってきます。だからこそみんなにも楽しんで欲しいという、ヒナノのワクワクが込められている曲だなって思って、私もそういう気持ちで歌いました。同じヒナノの曲なのに、前回からこんなにも変えることができるんだ、プロってすごい!って思いました。私もそれを伝えられたらと頑張って歌ったので、ぜひじっくり聴いていただけたらなと。
本当に……すごく成長しているんです!(笑) 曲からも成長が感じられるというのは『ポルプリ』ならではだなと思っていて。ぜひ楽しみにしていてもらいたいです!
鈴木:ミオの曲もすっごくかわいいです! ミオらしさに溢れていて、ミオが好きな方はさらに大好きになると思います。
――劇場版で知ったら、そこにたどり着くまでの彼女たちの軌跡をすぐにYouTubeで見られるというのも最高ですよね。
鈴木:最高ですよね!
土屋:入りやすいですよね。無料で見ることができるっていう。
鈴木:ぜひ友だちを誘って見に行ってもらいたいです。ちょっとだけでも見たらハマりますから! 沼ですよ!
――では最後に、映画を楽しみにされている方に向けてメッセージをいただけたらなと。
鈴木:待ちに待った『ポルプリ』の劇場版がやっとやっと公開です! 我々キャストが息を吹き込んだセリフたち、そして素晴らしい映像とCGのポールダンス、楽曲……本当に良いところだけを集めたかのような映画です! お友だちやご家族を誘って『ポルプリ』を見に行って、みんなで感想などを話し合って欲しいです。もちろん、ひとりでじっくり見るのも良し。ぜひ劇場に足を運んでいただけるとうれしいです。
土屋:ウェブから追ってくれている方はもちろん、初めて『ポルプリ』に触れる方も、絶対に楽しめる内容になっています。ずっと見てくれている方々は成長したみんなを見ることができますし、初めて見る方は頑張る女の子たちの姿に勇気をもらえると思います。楽曲も、映像も、細かいところまでこだわりと愛に詰まったものになっています。劇場の良い音響と大画面で見てもらえたらと!
[インタビュー・逆井マリ]
神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。