秋アニメ『はめつのおうこく』リレーインタビュー第4回:ユキ役:遠野ひかるさん│ユキの魅力は、自分の正義に向かって一直線に突き進んでいける強さ
気が引き締まった日野さんとのアフレコ
――アフレコで何か思い出に残っていることはありますか?
遠野:ユキが兄さまに話しかけるシーンで、日野さんのうなずく姿が視界の片隅に入ってきたんです。日野さんは意識されていないかもしれませんが、兄さまとしてちゃんとユキの言葉を受け取ってくださっていると感じて。嬉しさがこみ上げると同時に、ユキの言葉をしっかり伝えようと気が引き締まりました。
――第5、6話では魔女の国で人間と魔女の血みどろの戦闘が描かれました。ユキが直接関わったわけではありませんが、オンエアをご覧になった感想はいかがでしたか?
遠野:驚きの連続でした! まず、アドニスがクロエではなくドロカを復活させたことに驚きましたし、ヤマトたちが追ってくることを見越していたアドニスの計算もすさまじくて。原作を読んでいたはずなのに、すごい展開だなぁと驚いていました(笑)。
でも、皮肉だなと思いました。何かピースが一つでも違っていたら、こうはならなかったかもしれないというのが想像できるんです。ボタンが掛け違ってしまったがゆえに、絶対に譲れないものを懸けての復讐劇が始まってしまった。どちらの気持ちも理解できるし、どちらにも寄り添えなくて、本当にドロカの「もうやめてよ!」の気持ちになりました。
――ヤマトがいかにユキを大切に思っているかもわかりました。
遠野:帝国のためという気持ちはもちろんあるんですが、それ以上にユキが魔法のせいでひどい目に遭った、絶対に許せないという復讐心が大きくて、兄妹ともにお互いがどれだけ大切だったのかよくわかりました。
――「この戦いが終わったら、どこか静かなところで暮らそうな」という言葉も重いですよね。
遠野:それは言っちゃダメと思いつつ(笑)、二人が願うのは兄妹での幸せな時間だったんです。ただそれだけの些細なこと。そういった当たり前が当たり前でなくなったからこそ、命を懸けるというのが見ていて苦しかったです。
――そのときの二人の幸せそうな未来予想図がまた悲しくて……。
遠野:ヤマトが思い描いた未来、ほしかった未来ですよね。この未来を迎えてほしかったです!
――ちなみに、遠野さんからご覧になったアドニスはいかがですか?
遠野:きっとクロエに拾われた頃って何かを憎む気持ちさえなかったと思うんです。それがクロエと出会い、大切に思うようになったがために、彼女を奪われたときに復讐心が生まれた。そして、その復讐心が生きる意味になった。あまりに皮肉な人生を送っているような気がして、本当に切なくなりました。ただ、復讐しかないと言いつつも、決して心を失ったわけではないところがアドニスらしさなのかなと思います。
――ところどころ、アドニスの優しさが見えるシーンが出てきますよね。
遠野:アドニスの優しさや慈しみが見えるからこそ、彼の敵対者に私たちも怒りを覚えたりするんですが、でも相手には相手の事情があるのでまた胸が苦しくなるんです。どちらの未来にも救いはなさそうだけど、でもその先にある何かを見届けたい、何かを信じたいという気持ちにさせられるというか。それがこの作品の大きな魅力だと思います。
――では、ドロカについてはいかがですか?
遠野:争いをやめさせようとする清らかな存在として描かれつつ、絶対に希望を捨てない強い心を持っているところが好きです。どんなときも明るい、光のような存在。でも、「愛の魔法」の重みを知って見方が変わりました。たまたま「愛の魔法」を得てしまったがために、過酷な道のりを歩むことになってしまっただけなんです。ドロカちゃん頑張ったね、偉いねと言いたくなりますが、それだけでは済まされない重みを感じました。
――ここまでオンエアをご覧になって、特に印象に残っているシーンを教えてください。
遠野:ゲーテが飛び降りるシーンですね(第6話)。皇帝の言葉を信じて帝国のために奉仕してきた、ヤマトやユキのような人たちをたくさん見てきたところで、ゲーテのあの姿……。この世界で信じていいものはなんなのだろうって、すべてを裏切られた気持ちになりました。
――魔女狩りを指揮したゲーテですら、ただの駒にすぎなかったわけですからね。
遠野:ドロテーアも恐ろしいですし、この作品の構成にも驚かされました。
――では最後に、今後の展開で期待してほしいことを教えていただけますか?
遠野:ドロカとアドニスは「一緒に戦おう!」という感じの二人ではありませんが、ドロカが寄り添ってきたアドニスの変化、アドニスと旅をしながら逞しくなっていくドロカと、少しずつ二人も変わっていきます。そんな二人がこの先立ち塞がる壁にどう挑むのか、楽しみにしていてください。
TVアニメ「はめつのおうこく」作品情報
放送・配信情報
10月6日(金)よりMBS・TBS・BS-TBS ”アニメイズム”枠ほかにて放送中!
■放送情報
・MBS:毎週金曜日 25:53~
・TBS:毎週金曜日 25:53~
・BS-TBS:毎週金曜日 26:30~
・AT-X:毎週土曜日 23:30~
【リピート放送】毎週火曜日 29:30~/毎週土曜日 8:30~
■配信情報
・毎週金曜日 26:30~ 単独最速配信
dアニメストア
・毎週火曜日 12:00以降 順次配信
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バンダイチャンネル・MBS動画イズム
TVer・Happy!動画・クランクイン!ビデオ・Google Play
・毎週火曜日 22:00~ 放送
ニコニコ生放送
イントロダクション
人類に知恵と安寧をもたらした存在――“魔女”。
しかし、リディア帝国の“超産業革命(ギア・エクスパンション)”は魔法を凌駕する科学文明を生み出し、魔女は進歩を阻害する“敵”と見做されてしまう。
かくして“魔女狩り”が始まった。
魔女クロエに育てられた人間アドニスは
最愛の師を奪われ、同族である人類への復讐を誓う。
絶望を糧にした修羅は、殺戮の果てにいかなる“救い”を見いだすのか――。
キャスト
アドニス:石川界人
ドロカ:和氣あず未
クロエ:白石涼子
ヤマト:日野 聡
ユキ:遠野ひかる
シロウサギ:谷山紀章
スタッフ
原作:yoruhashi(マッグガーデン「月刊コミックガーデン」「MAGCOMI」連載)
監督:元永慶太郎
シリーズ構成:鴻野貴光
キャラクターデザイン:加藤裕美
プロップデザイン:村山章子
銃器デザイン:松田未来
美術監督:栫ヒロツグ(鹿児島ラメカヒリム)
美術設定:山口大悟郎(鹿児島ラメカヒリム)、三浦 智(鹿児島ラメカヒリム)
色彩設計:松山愛子(颱風グラフィックス)
2Dワークス:矢崎宏幸
CG監督:遠藤 誠(トライスラッシュ)
撮影監督:今泉秀樹(颱風グラフィックス)
編集:木村祥明
音響監督:えびなやすのり
音楽:櫻井美希、兼松 衆、中村巴奈重
音楽制作:日音
アニメーション制作:横浜アニメーションラボ
主題歌情報
OPテーマ:Hana Hope「消えるまで」
EDテーマ:Who-ya Extended「Prayer」
原作情報
■BLADEコミックス「はめつのおうこく」
マッグガーデン「月刊コミックガーデン」「MAGCOMI」にて連載中
コミックス最新第9巻、10月10日(火)発売!
著:yoruhashi
◆「MAGCOMI」作品ページ
◆「月刊コミックガーデン」公式サイト
関連BDの購入はこちら
関連リンク
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