『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』エスピラール・ロタシオン役 三木眞一郎さんインタビュー【連載第22回】|エスピラールはすごく真面目で、かわいいし、不器用で、けっこうかわいいやつですよ
「声を任せていただくことになった人物とは、一番の友だちになりたいなと思っています」
――三木さんが声を担当されるキャラクターはそこにいるだけでたたずまいに重みがあります。三木さんの担当する敵キャラクターがとてもかっこいいのですが、かっこよく聞かせる秘訣みたいなものはありますか。
三木:それは見てくださる方の感想なので、秘訣というのは本当になくて、見てくださっている方たちに決めていただくことだと思っています。
例えば、若い、かわいい、かっこいいというものに対して、自分の思う印象や最初のインスピレーションというのは、ある意味、外側だと思うんです。
かわいい人は本当にかわいいから、たぶんかわいくしようなんて思ってないので、外側に向かって、かわいい人をやらなくてはいけないと思ってやろうとするのは、かわいくない人がかわいい人に憧れている人になっちゃうんです。
かっこよくやろうとすると、かっこいい人に憧れている三枚目になっちゃうんですよ。だから、わりと意識するのは、僕に任せてくれた役の中身の方ですね。
――キャラクターへのアプローチの時に考えることはどんなことですか。
三木:僕もできているかどうかはわからないですけど、声を任せていただくことになった人物とは、一番の友だちになりたいなと思っています。正解はないけど、そこが一番かな。
例えば、その人物が他の人たちから見て理解できない行動をした時に、僕の中では「彼は、こう思って、こうやって行動した結果そう見えているだけで、僕には彼のことがわかりますよ」とちゃんと理解しなければならないと思っています
――友だちですか。
三木:声を任せていただくことになった人物が理解できない行動をした時に、最初は理解できないかもしれないし、「どうしてそういうことをするんだい?」と問いかけても答えてくれないかもしれない。それなら、自分で掘り下げていけばいい。そういう、友だちくらいの、こちらがわりと寛容になれる距離感がいいのかなと思っています。もしかして、2日後ぐらいになったら、全然違うことを言っているかもしれないですけど(笑)。
――本作を楽しみにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。
三木:歴史をベースにした物語です。その中に、この作品としての緋村剣心がいて、いろんな登場人物がたくさん出てきて、歴史も勉強しながらワクワクして、剣心たちと一緒にいろいろな人たちと出会って、いろいろなできごとを経験して、一緒に旅をしていただけたら嬉しいです。
もしかすると、心が動くシーンにも出会えるかもしれないですし、そういうことが大切なことだと思いますので、いろいろなものを感じてもらえたら嬉しいです。
――ありがとうございました!
[インタビュー/宋 莉淑]
作品情報
あらすじ
その男は、新しい時代の到来と共に人々の前から姿を消し去り、「最強」という名の伝説と化していった。
時は流れ――明治十一年、東京下町。
逆刃刀を腰に下げ、不殺を誓う旅の剣客・緋村剣心は、神谷活心流の師範代・神谷薫と出会う。
剣心は、活心流を騙る辻斬り「人斬り抜刀斎」の事件を解決したことをきっかけに、薫のもとに居候することとなる。
東京府士族出身の明神弥彦、喧嘩屋を称する相楽左之助といった仲間たちとの出会い
過去の因縁によって戦うこととなる宿敵たちとの対峙。
新しい時代を懸命に生きる人々による明治剣客浪漫譚、ここに開幕――!
キャスト
(C)和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会