『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』のエンディングを彩る「雫のプリキュア」について、キュア・カルテットの五條真由美さん、うちやえゆかさん、工藤真由さん、宮本佳那子さんが熱く語り合う!
『Yes!プリキュア5』『Yes!プリキュア5GoGo!』の夢原のぞみたちを中心に、彼女たちが成長した姿を描く『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』。エンディングを彩っているのは、五條真由美さん、うちやえゆかさん、工藤真由さん、宮本佳那子さんによるキュア・カルテットです。
キュア・カルテットは、『プリキュア』シリーズ放送5年目を記念して結成されたユニット。『ふたりはプリキュア』から歌唱を担当している五條さんを筆頭に、初期5作を担当したシンガーによって成り立っています。
10月21日に開催された『ひろがるスカイ!プリキュアLIVE2023 Hero Girls Live ~Max!Splash!GoGo!~ 』の一連のリレーインタビューでも「雫のプリキュア」について一足先にお伺いしていましたが、改めて「雫のプリキュア」にまつわるお話を教えてもらいました。キュア・カルテットの4人が築いてきた“絆”も感じられるエピソードが盛りだくさんの超ロングインタビューです。
4人それぞれのライブへの向き合い方
――インタビュー前に皆さん盛り上がっていましたが、なんのお話だったんでしょうか?
五條真由美さん(以下、五條):(8月の)「プリキュアシンガーズPremium LIVE HOUSE Circuit!」のリハに向けての話をしていたんですよ(※インタビュー時は、「プリキュアシンガーズPremium LIVE HOUSE Circuit!」の前)。
宮本佳那子さん(以下、宮本):本番までの持っていきかたがそれぞれ違うんです。事前にやりこんでいくタイプと、リハで確認して本番で合わせていくタイプと、いろいろなタイプがいて。
五條:全然違うよね。
宮本:でも、(プリキュア5周年で)キュア・カルテットをやってた頃はガッツリとしたリハ感のようなものはなかったですよね?
工藤真由さん(以下、工藤):確かに!
宮本:大阪では現地に行って合わせてましたよね。その時、吹雪で新幹線が止まってしまって、帰れなくなってしまって。
工藤:よく覚えてるね!(笑) 私、覚えてないかも……。
うちやえゆかさん(以下、うちやえ):いつだろう?
宮本:あの時は確かに茂家(瑞季)さんもいたから、もう少しあとかもしれない。
五條:ああ、そうかあ! ってこの話をしだすと止まらなくなってしまいそうなので(笑)、最初の話に戻ると、ライブへの持っていき方ってそれぞれなんですよ。私の場合は早めにセットリストをもらったとしても、結局は直前にどんなことをやるのかを決める状態になるんです。で、リハが終わったあとに反省した部分を練習して……っていう感じで。
うちやえ:それで出来ちゃうのがすごい。間に合わない!
宮本:かっこいい。同じく間に合わないです。
――宮本さんはしっかりと練習をされていくタイプですか?
宮本:ものすごく練習する派です。私はリハの時点で本番と同じくらいのことができないと確認ができないタイプなので、事前に練習やイメージトレーニングをしていきますが、それでも振り付けが全然合わないことがあります。
工藤:私は逆にやりすぎると崩れてしまうんです。だから最近は移動中の車でひたすら曲を流して、頭の中に入れてから軽く歌っています。練習する時はガッツリ、とことん声を出していきます。リハ後はひたすら自分と向き合っていますね(笑)。
五條:でもさ、リハでいろいろ変わるじゃない? その時にフレキシブルでいたいんです。あまりに固めてしまうと、変わってしまったときに対応できないこともあるので。だから私の場合はギュッと詰めるような形になってしまうんですよね。そのほうがやりやすい。
うちやえ:そうかぁ……。私は言うほど練習していないかもしれない。
一同:(笑)
五條:やえさんはすごいマーカーを引いたり、書き込みをしたりするタイプなんですよ。でも本番では忘れてしまってひとつもそれをやらないっていう(笑)。
うちやえ:確かにそうですね(笑)。すぐにできるタイプではないので準備はするんです。本番で周りに迷惑を掛けなければ……いや、掛けたこともあったんですけども(笑)。
五條:あんなに確認したのに立ち位置を間違えることもあるよね。「やえさん、こっちじゃないよ」って。下手(しもて)と上手(かみて)を間違えて、楽しそうな表情で逆側に掃けていって。思い出すと笑っちゃう。自由度が高い。
うちやえ:ありました(笑)。勝手すぎますね。今回は頑張ります! 楽しみですねえ、ライブ。緊張しすぎてしまうんですよね。
4人が思うキュア・カルテットとは?
――宮本さんにお話をうかがった際に、キュア・カルテットは「学校のような存在」とおっしゃっていました。皆さんにもうかがったのですが、改めて皆さんにとってのキュア・カルテットとは?というところについてもお話をうかがえたらと。
うちやえ:なんて言いましたっけ……?
――(笑)。ご家族だったり、仲間だったりというお話を皆さんされていました。
宮本:私の場合は、推しと一緒にライブをしている気持ちです。だってみんな五條さんが好きでしょ? いつも完璧だから。
五條:あ、そうそう! キュア・カルテットとして出演するLIVE HOUSE Circuit!(東京公演)のメンバーを見て、母が「全員、真由美ちゃんのことが好きな人じゃない!」って言ってました(笑)。でも完璧ではないですよ。力を抜くっていうことも大切なのかなとは思っていて。
宮本:深い。
うちやえ:……本当だね。冷静というか。
五條:でも私は何事も俯瞰で見てしまうタイプだから、一点集中型ってうらやましいけどね。
うちやえ:プロデューサー能力が高い気がする。助かってる(笑)。
工藤:五條さんは他の方のことにも目を配ってくださっていて。いつも的を得たことを言ってくれるんですよね。五條さんは私のボイトレの先生でもあるんです。憧れでもあり、推しでもあり、先生でもあり。
そういう存在である五條さんがいてくださるし、みんなそれぞれ自由なんですけど、信頼感もあるし、楽しいし、安心する。私にとってのキュア・カルテットはそういう存在ですね。
宮本:部活のような感じかもしれない。
うちやえ:近いかも。私は仲間って感じがしますね。それぞれの個性が違うんですよね。だから成り立っている気がします。それぞれがちゃんとしているので、自分が先輩である必要もないし、言葉がなくても補える。
五條:うん、同じ感じかな。それぞれ個性はあるけど、うまく波長が合っているような感じがします。
工藤:それと、プリキュアと似ているなぁって思います。年齢も個性もバラバラだけど、こうやって集まったら、同じ気持ちで前を見ることができる。なんだかすごいなぁって。
うちやえ:同じメロディーを歌っていても、それぞれの声がちゃんと生きているよね。そのたびに「すごい歌い手なんだなぁ」と感じています。合唱ではないというか。それが面白いですね。
――それを改めて感じたのは「雫のプリキュア」なのでしょうか?
うちやえ:合唱という言葉が思い浮かんだのは、たった今です。
一同:(笑)
うちやえ:全員それぞれ同じ方向を向いているけど、それぞれカラーが違うっていうし、声色も違うのによく合わさるなぁと思っています。自由にやらせていただけるのも、プリキュアのカラーの中のひとつなのかなと。今回は“オトナ”として、キュア・カルテットとして、培ってきたまとまりなどが生きているのかなとも思っています。
五條:すごい、ちゃんと考えてる……! 今やえさんの話を聞きながら、私はそんなに考えられているのかな?と思っていました。
うちやえ:私自身は、自分で話しながら「何を言っているんだろう?」と思ってましたけど。
一同:(笑)