『デッドマウント・デスプレイ』繰屋匠役・内田雄馬さんインタビュー|「ポルカが命を拾ってくれると信じていたからこそ彼自身も前へ進めた」【第2クール連載第10回】
衝撃の異世界転生ノワールファンタジーとして、2023年4月からスタートしたTVアニメ『デッドマウント・デスプレイ』。その第2クールが10月よりスタートした。
とある異世界から現代の新宿に転生した四乃山ポルカ。大事な仲間たちと平穏を望んでいたが、彼らの周りには、レミングスや火吹き蟲といった「厄ネタ」や、ソリティアのような奇術使いなど、とてつもなく強い上に個性的なキャラクターたちが集まってきてしまう。第2クールでは、さらにヤバいキャラクターたちが登場し、ポルカたちの生活を脅かす。第2クールもいよいよ佳境。どんな結末を迎えるのか、楽しみにしてほしい。
そして、アニメイトタイムズでは第2クールの放送と連動した連載も再スタート! 第22話放送後となる第2クール連載第10回は、情報屋としてポルカたちをサポートしてきた繰屋 匠を演じる内田雄馬さんが登場! 匠の成長や変化を感じた第2クールについて振り返ってもらいました。
印象的だったのは氷黒の怖さを感じつつも、匠の変化を感じたあのシーン
――第2クール目の『デッドマウント・デスプレイ』はいかがでしたか?
繰屋 匠役・内田雄馬さん(以下、内田):新しい勢力がどんどん出てきて、いろんなところでいろんな思惑が動いている物語が、第2クールでは描かれてきました。情報量が多くなった分、それがどう繋がっていくのかというワクワク感がさらに増していたのかなと感じています。
また、シヴィルたち異世界側の話も入ってきていたので、現実と異世界のリンクもここから先、楽しめるのではないかなと思っています。
――第2クールになって、演技面での変化などはありましたか?
内田:意識して演技を変えることはなくて、匠自身の変化に合わせて変わっていくものだと思っています。第2クールでは、ポルカたちと一緒に過ごす中で、匠がポルカたちを信じて行動するようになっているんですよ。人に裏切られ、人を信じられなくなり現実からも目を背けていた彼が、そうやってポルカたちを信じられるようになってきたのは、すごく大きな変化だと感じています。ポルカの優しさに触れて、人の温かさみたいなものを感じさせてもらえたからこその変化だったのかなと思います。
――ここまでの物語で印象的だったシーンを教えてください。
内田:個人的には氷黒(久遠)とのシーンが印象に残っています(第15話)。氷黒役の細谷佳正さんと一緒に収録したんですけど、ものすごく怖かったんですよ(笑)。すさまじい圧を感じていたんですけど、氷黒自体は圧をかけていないんですよね。冷めた言葉なんですけど、それが逆にすごく怖いという。冷静に淡々としっかり現実を突きつけてくる細谷さんの素晴らしい演技によって、氷黒さんの存在感がさらに増していたなと思います。
一方で、ポルカを信頼しているからこそ、たとえここで死んだとしても、匠はそれでいいと思えていたというか。ポルカが命を拾ってくれると信じていたからこそ、彼自身も前へ進めたと思うので、個人的には印象深いエピソードでした。
――内田さんが本作のなかで気になっているキャラクターを教えてください。
内田:やっぱり氷黒さんですね。きっと氷黒さんって“うまく生きてきた人”だと思うんですけど、ソリティアにはさらにその上を取られてしまうんです。これまでうまくやってきたのに、うまいところが見つからない人だったというか(笑)。そんなところも魅力に感じてしまいました。役者としても、氷黒みたいな役を今度やれるようになってみたいなと思いました。あの温度感というか、グッと押さないのにものすごく芯を感じるという怖さ。あの感じを、いつか自分も出してみたいです。
好きなキャラクターでいうと、ずっとクラリッサさん(倉木リサ)を推しているんです。どこか陰のある女性で、心の内を晒さないし見せてくれないけど、どこか優しさを持っている。ちょっと押したら壊れてしまいそうな脆さもあるけど、それを自分の中でちゃんと整理して生きている感じがするので好きですね。