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『ゾン100』アニメ最終回放送・配信!声優インタビュー

『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』アニメ最終回放送・配信!梅田修一朗さん×楠木ともりさん×古川慎さん×髙橋ミナミさん 声優インタビュー|「『正しさ』は人それぞれにあるもの」気づきの多い作品の見どころを振り返る

あえて同じ熱量の芝居で掛け合わなかった理由

――ケンチョも活躍の機会がありました。

古川:肥溜めジャンプ作戦ですね。ケンチョはカッコいいことをやっているけれど、最終的にはギャグの描写になっちゃうんですよ(笑)。でも、それがケンチョらしいというか。カッコよさとギャグの塩梅がとてもいい人物だなと思っています。

――ケンチョはゾンビが蔓延る世界になる前、女房に邪魔者扱いされていた蔵杉と対峙しました。家庭のために仕事を頑張っていたのになぜそんな扱いをされるのかという恨み節を語る蔵杉に対して、ケンチョは、自分だけかまってほしいなんて都合が良すぎるというニュアンスの言葉を返しましたね。

古川:それって、まったくもって「おっしゃる通り」なんですよね。蔵杉さんが漏らしていた「なぜ俺だけが」といった不満は、周りだけが原因じゃなくて、自分も気を付けるべきことがあったと思います。蔵杉に対するケンチョの言葉は、すべての人間関係において共通していることだなと思いながら、演じていました。あと最後に言っておくと、ヒコじいちゃんが最高にカッコいい。

楠木:最高でしたよね!

梅田:アニメを見た方は、唸ったんじゃないかな?

――ヒコじいちゃんの言葉に、私もハッとしました……!

髙橋:ヒコじいちゃんはいいぞ。

――髙橋さん演じるベアトリクスは、自身の『正しい』行いが認められない会社・社会に恨みを持つ寒林と激戦を繰り広げました。

髙橋:寒林さんはすごく思いをぶつけてくるタイプの人でした。そこに対して、ベアトリクスは同じ熱量で乗っかるのではなく、あくまで諭す側、相手の流れに乗らない戦い方をしていました。何だか彼女の心のなかにある「武士」を感じたシーンです。ベアトリクスは、『正しさ』は人それぞれにあるもので、自分と相手の『正しさ』が違うと思ったときは、相手の立場に立って見ることができようになればいいですね、と言っていました。こういう言葉が出るということは、もしかしたらベアトリクスも一度、相手の立場に立ったことがあるのかも。一方的に思いをぶつけるのではなくて、両方の気持ちが分かったからこそ、冷静でいられたのかもしれません。

――やっていることは過激でしたが、寒林の主張自体は分かるという視聴者の方もいらっしゃる気がします。

髙橋:そうですよね。

楠木:私は、ちょっとそっち側だったかも。

髙橋:寒林さんの主張がダメということではなくて、別の視点があって、色々な考え方を持った人がいるということを知ってもらえたら、というお話なのかなと感じました。ベアトリクスのこの思考は、見習うべきだなと思っています。

梅田:たかみな(高橋)さんの表現を現場で聞いたとき、ベアトリクスの真っすぐ過ぎるところに、ちょっとした凄みを感じたんです。お茶目なだけじゃなくて、ベアトリクスも突き抜けている人なんだと改めて思いました。

古川:芝居の面で言えば、寒林を演じる石見(舞菜香)さんがふだん出さないような叫声を発していたんですよ。あんな石見さんの声は聞いたことがなかったので驚きました。

楠木:いつもの天使さがどこにもなかった。

梅田:ちょっと鬱屈とした感じでしたよね。

髙橋:本当にすごかった! だから私も同じ熱量で返したくなっちゃって。でも、あのシーンでのベアトリクスは諭す側だったので、それをしたらバランスが崩れてしまうと思い、意識的に流れに乗らないようにしました。お芝居した後、本人(石見さん)は「年を取りました(笑)」なんて言っていましたが……

古川:いやいや、あなたがスゲーんだよっていう話。

髙橋:そうなんです! すごいのよ!って思いました。

――お話を聞いていると、熱や圧がぶつかり合っていたアフレコ現場だったんだろうなと感じました。

古川:そうでしたね!

――いよいよクライマックスを迎える本作。日暮に追い詰められたアキラはいったいどうなるのか、ゾンビになってしまったのか。気になるところで11話は幕引きとなりました……!

梅田:そうですね……。アキラ、そして彼の故郷はどうなるのか。結末まで見逃さずに見ていただけると嬉しいです!

[文/M.TOKU 写真/小川遼]

TVアニメ「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜 」作品情報

イントロダクション

入社3年目のブラック企業で身も心もすり減らす天道輝(テンドウアキラ)、24歳。憧れの経理・鳳さんへの恋もままならず、絶望的な毎日を繰り返す中…ある日突然、街でゾンビ・パンデミックが発生!

大量のゾンビに追われるアキラは、絶体絶命の中「人生を変える言葉」を閃く。
 
それは……
 
「今日から会社に行かなくてもいいんじゃね?」
 
告白、合コン、日本一周……!?

ブラック企業から解放され、復活したアキラの「ゾンビになるまでにしたい100のこと」が、いま始まる―――!!

スタッフ

原作:麻生羽呂・高田康太郎
(小学館『月刊サンデーGX』連載中)

監督:川越一生  
副監督:上田華子
シリーズ構成:瀬古浩司  
キャラクターデザイン:田中紀衣  
ゾンビデザイン:福地純平
音楽:宮崎 誠  
選曲:合田麻衣子
音響制作:dugout
アニメーション制作:BUG FILMS 
制作:小学館集英社プロダクション

主題歌

OPテーマ「ソングオブザデッド」/KANA-BOON(Ki/oon Music)
EDテーマ「ハピネス オブ ザ デッド」/シユイ(SME Records)

キャスト 

天道 輝/アキラ:梅田修一朗
三日月 閑/シズカ:楠木ともり
竜崎 憲一朗/ケンチョ:古川 慎
ベアトリクス・アメルハウザー:髙橋ミナミ

公式サイト
日本公式ツイッター(@Zom100_anime_JP)
海外公式ツイッター(@Zom100_EN)

原作情報

サンデーGXコミックス「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」

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原作:麻生羽呂 作画:高田康太郎

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