『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』斉藤壮馬さん、高橋李依さん、小市眞琴さん、八代拓さんインタビュー|鵜堂刃衛や式尉、塚山由太郎、月岡津南など声優陣が印象に残ったエピソードやキャラクターを語った!
第二期では剣心組が一旦バラバラに
――ここからこれまでの物語を振り返らせてください。みなさんが第24話までで印象に残ったエピソードを挙げてもらえますでしょうか。
八代:これまでインタビューなどでこういうご質問をいただいた時は、僕が演じる左之助にとって大きな出来事だった剣心との出会いを挙げています。
なので、それ以外をあげてみると、式尉との戦いや式尉役の稲田 徹さんとの収録が印象に残っています。稲田さんは普段からいい男とはこういうものみたいな概念を体現されている方ですが、真正面からお芝居で殴ってきてくださいました。それに勝らなければと気合を入れた結果、スタジオのエアコンの温度を下げてもらった記憶があります。
新型コロナの影響で中々一緒に収録できない時期を経験したので、今振り返ってみると、同じ空間で台詞を通して裸で殴り合いをするような感覚を味わえた現場だったなと。
小市:私もそのシーンは印象に残っていて。見ている側ではあったのですが、「弥彦が頑張る回が来たらおふたりに負けないようにしなきゃ」と思っていました。
弥彦としては塚山由太郎君とのやり取りですね。由太郎役の三瓶由布子さんの素敵なお芝居に、私もぶつかっていかねばという想いを込めて演じました。
高橋:私も由太郎君とのエピソードは大好きなので楽しみにしていました。弥彦と同年代の子が登場することによって、自分より年齢が上のキャラクターたちと対等であろうと頑張っている弥彦が、どれだけ立派だったのかが見えてくるんです。その年齢感のふたりのやり取りを見られたことが、原作を読んだ時から衝撃的でした。
ふたりが神谷活心流という土俵で物語を繰り広げてくれたことが嬉しかったですし、この出来事を踏まえた上での未来が楽しみです。
小市:同年代の子とぶつかることで弥彦の由太郎君より少し大人な一面が見えたし、薫が由太郎君に甲斐甲斐しく世話を焼いているところを見て、なんだよ……みたいなね。
斉藤:可愛かったよね。
高橋:薫は由太郎君に対しては優しい言葉遣いで、よく褒めるんだよね。
小市:お姉ちゃんを取られちゃった弟みたいな子供らしい一面も見られたり、由太郎君のおかげで、弥彦の解像度もグッと上がったと思います。
斉藤:僕は鵜堂刃衛との戦いですね。薫殿が生きるか死ぬかの状況に陥るのですが、剣心への想いと自らの意志の力で刃衛から受けた心の一方を解く。その時の叫びは収録の時に聴いていてもグッときました。
やっぱり序盤で戦う最強の敵が鵜堂刃衛なので、オンエアの時は大事な回だと思って4人で連絡を取り合いながらリアタイしていたんです。そこで改めて薫殿が叫んだシーンを見た時は、こんなに剣心を想ってくれているのだとより伝わってきました。高橋さんはテクニックも持っている方ですが、それを上回る想いや魂で叫んでくれたことが伝わって来たんです。
作品としても大切なエピソードでしたし、僕らもよりチームワークや絆が深まったと思っています。
――高橋さんは今のお話を聴いていかがでしたか?
高橋:薫自身も剣の心を持っているのですが、剣心と出会ってからは彼を想ったり見守ったりするシーンが多いんです。「剣心!」と呼びかける台詞など受けのお芝居は多くなりますが、当然状況によって全部反応が違うので、今どんな気持ちで薫がここにいるのか、剣心が今どのくらい危ないのかはずっと考えるようにしていました。台詞の短さに対して想いはどんどん大きくなるので、最後にあの一言がしっかり届いてよかったです。
――このインタビューの直近で放送されたエピソードだと月岡津南は印象に残るかと思います。左之助との関わりが深いキャラクターですが、八代さんは演じてみていかがでしたか?
八代:梅原裕一郎さん演じる月岡津南こと克浩は本当に胸にくるお芝居でした。左之助と剣心が戦った時は圧倒的な力の差を感じる敗北で、演じる僕としても悔しさと同時に清々しさがありました。そんな剣心や克浩以外の敵キャラクターには「絶対倒す」というシンプルな気持ちで向かえるのですが、克浩と戦う時は「気持ちはわかるけどよ」という胸の苦しさがあって。
克浩と左之助は間違いなく見てきた景色が同じなので、共感できる相手ではあるんです。けれどその後に見てきたものや出会ってきた人が違っている。戦っていても言い合っていても「わかるけどよ」がついて回るからこそ、ずっと苦しくて複雑な気持ちがありました。
左之助も剣心と出会っていなかったら、ただただ克浩の手助けをして悲惨な結末になっていたかもしれません。だから原作をより掘り下げてくださって、最後は丸く収まって本当に良かったと思っています。
小市:あのエピソードの収録に私は居なかったので、実際にオンエアでファンのみなさんと同じタイミングで視聴しました。左之助が弥彦や薫たち剣心組について津南へ語るシーンは、上手く言葉にできないけれど本当に胸に刺さりましたね。
高橋:あの言葉は真っ直ぐに届いたよね。
八代:ひとりひとり語っていくんだよね。でもそれが、出会ってきた人たちの違いなんだろうなと思います。
――ありがとうございます。最後に既に発表になっている二期「京都動乱」への期待をこめたメッセージもお願いします。
斉藤:これまで色々な形で剣心組について語ってきましたが、第二期は一旦みんながバラバラになってしまうところから物語が始まります。絆を胸に抱きつつそれぞれに試練が訪れるので、第一期で培ったものをなくさずに、自分たちも新たなチャレンジをしていく必要があると思っています。
高橋:みんな一緒の現場で頑張ってきたけれど、これからひとりひとりに課題がやってくると思います。それをキャラクターと寄り添ってどう乗り越えていくのか、そして乗り越えた先での再会が主軸にもなるので、今一度自分の担当するキャラクターと対話する時間になるのかなと。放送が始まってオンエアを見た際に、お互い恥じないような自慢のシーンをバトンパスのように繋いでいきたいです。
八代:それぞれに向き合う時間が増えるだろうなと思っています。ですが今まで演じさせていただいたドラマやシーン、台詞たちは確実に自分の中に残っていて、みんなの中にも残っている。それぞれになるからこそ、一緒にいた時間を大切にしながら、それを無駄にしないようしっかり演じていけたらと思っています。
小市:基本的にはみなさんと同じですが、新たに登場するキャラクターたちとの掛け合いは今から楽しみにしています。剣心たちと敵対するキャラクターたちもより強大になりますし、そんなキャラクターたちを演じるキャストさんたちもファンのみなさんの期待に応えられる方々になるはずです。そんな方々に小市はお芝居で負けていると思われないよう、しっかりぶつかっていかなきゃいけないと感じています。
――ちなみになのですが、みなさんが第二期で期待しているキャラクターも教えてもらえますか?
高橋:個人的には巻町操ちゃんです。
一同:あぁ~!
斉藤:薫殿からしたら誰よアイツみたいなところがあるもんね!
一同:(笑)。
高橋:小町の座は譲らないわよ! っていう気持ちもあるのですけれど(笑)、とても真っ直ぐで原作を読んだ時から大好きなキャラクターだったので、操ちゃんを担当する山根綺ちゃんが、どんな風に操ちゃんと向き合って、操ちゃんが誰とどう向き合うのかを、ちょっぴりソワソワしながら楽しみにしています!
斉藤:序盤は特に剣心、操、一で行動したりするもんね……お疲れさまでした!
高橋:やだやだ! 絶対ついていくもん!
小市:けどもしかしたら、アニメオリジナルの展開で薫サイドを深掘りする可能性もあるよね。
八代:「一方その頃、神谷道場では……」みたいに、関俊彦さんの美声でね。
一同:(笑)。
高橋:それで言うと、高荷恵役の大西沙織ちゃんも「(※剣心に)ついていく、ついていく!」って言ってました(笑)。
斉藤:たしかに言ってたね!
八代:敵キャラクターたちも注目だよね。本領発揮といったらおかしいかもしれないですが、第1話から登場している斎藤一はここからが期待ですし。彼の活躍を期待している人がおられるまま一旦区切ったので、僕も楽しみにしています。
斉藤:久々に収録にやってきた日野聡さんは、藤田五郎モードで「ちわー!」って言ってたね。
八代:言ってた。後くしゃみもいっぱいしてた!
一同:(笑)。
斉藤:僕は原作読者の時から瀬田宗次郎がめちゃくちゃ好きです。
八代:好きそう!
斉藤:個人的に笑顔で滅茶苦茶強くて美少年みたいなキャラクターに惹かれるところがあるので、本当にどう来るのか楽しみにしていました。いずれ剣心とは戦うことになるので、掛け合いが楽しみです。
小市:私は志々雄真実が大好きなので、どれだけ粋に行くのかとか、駒形由美さんとのやり取りを楽しみにしています!
――以上になります。ありがとうございました!
『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』作品情報
あらすじ
その男は、新しい時代の到来と共に人々の前から姿を消し去り、「最強」という名の伝説と化していった。
時は流れ――明治十一年、東京下町。
逆刃刀を腰に下げ、不殺を誓う旅の剣客・緋村剣心は、神谷活心流の師範代・神谷薫と出会う。
剣心は、活心流を騙る辻斬り「人斬り抜刀斎」の事件を解決したことをきっかけに、薫のもとに居候することとなる。
東京府士族出身の明神弥彦、喧嘩屋を称する相楽左之助といった仲間たちとの出会い
過去の因縁によって戦うこととなる宿敵たちとの対峙。
新しい時代を懸命に生きる人々による明治剣客浪漫譚、ここに開幕――!
キャスト
(C)和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会
第二期『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』作品情報
あらすじ
明治十一年五月十四日、“維新三傑”大久保利通が暗殺される。
時代を再び動かす事件の背後には、明治政府転覆を企てる志々雄真実の暗躍があった。
剣心は“人斬り抜刀斎”の後継者でもあった志々雄を止めるため、神谷薫に別れを告げ京都へ旅立つ。
薫たちとの別れ、そして新たな出会い
さらには、志々雄一派との戦い
己の因縁と不殺の誓いとの間で揺れる剣心
幾多の想いが集う明治剣客浪漫譚、第二章開幕――!
キャスト
神谷 薫:高橋李依
明神弥彦:小市眞琴
相楽左之助:八代拓
高荷恵:大西沙織
四乃森蒼紫:内田雄馬
斎藤一:日野聡
巻町操 :山根綺
比古清十郎:中村悠一
志々雄真実:古川慎
瀬田宗次郎:山下大輝
駒形由美:戸松遥
悠久山安慈:羽多野渉
沢下条張:岡本信彦
三島栄次:千葉翔也
柏崎念至:千葉繁
佐渡島方治:伊藤健太郎
新井青空:広瀬裕也
元隠密御庭番衆・お近:相川奈都姫
元隠密御庭番衆・お増:雨宮夕夏
元隠密御庭番衆・黒尉:杉崎亮
元隠密御庭番衆・白尉:奥村翔
新井赤空:中井和哉
魚沼宇水:諏訪部順一
本条鎌足:村瀬歩
刈羽蝙也:逢坂良太
才槌:島田敏
不二:梶原岳人
夷腕坊:山崎たくみ
荒戸流作:安元洋貴
(C)和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会