小学生が対象の声優養成所「81キッズ」を体験した西山宏太朗さんにインタビュー|考えて、理解する力を養うレッスンに感心! 小学生たちのまっすぐな表現、レベルの高さに「ありがとう」
81プロデュースが運営する声優養成所「81ACTOR'S STUDIO」では、小学生を対象としたキッズクラス「81キッズ」を2023年5月に開講。5月から翌年3月までの約1年間、毎週土曜日に、代表講師の水島 裕さんなど経験豊かな声優主導のレッスンが行われます。
今回、そんな手厚いレッスンを、81プロデュース所属・西山宏太朗さんが体験! 生徒のみなさんは声優と一緒に朗読を行ったり、マイク前で掛け合いするという貴重な体験を得ました。また西山さん自身も得たものがあったようで、みんなにとって有意義なレッスン体験になりました。
記事の前編ではレッスンの模様をお届けしましたが、後編の今回は、81キッズのレッスンを体験した感想と、体験したレッスンそれぞれについてのお話をインタビューとして伺いました。
小学生から声優に触れ、普通ではできない経験と度胸が付く81キッズはうらやましい!?
――今回の授業体験は、81キッズのPR動画のナレーションを担当されたことがきっかけでしたが、最初に81ACTOR'S STUDIO内に同クラスが開設することを聞いた際はどのような印象を持たれましたか?
西山宏太朗さん(以下、西山):自分が養成所に入った時にはまだ本科しかなくて、募集要項には18歳以上(その後に開設された週1クラスは中高生でも入所可)という年齢制限があったので、81キッズができて、「小学生でも学べるんだ」とうらやましかったです(笑)。
今、業界的にも小学生の等身大の声が欲しいという現場も多々あるので、今後81キッズから声優としていろいろな作品や現場で活躍してくれたらいいですね。
――海外のアニメでは、少年・少女のキャラクターを同年齢・同世代の役者さんが演じることが増えている傾向があるそうなので、81キッズで学んだ子たちが即戦力として現場に出てくる日も近い気がします。
西山:現場では経験値の差もすごく生まれると思いますし、レッスンで学ぶことでスキルだけでなく、マイク前でも物怖じせずに演じられるのではないでしょうか。普通に小学生として生活していたらマイク前で何かをする機会はほとんどないので、声優になりたいという人にはすごくプラスになると思います。
――「声優」という仕事に触れるきっかけにもなりますよね。
西山:そうですね。いろいろなことに興味を持ったお子さんに、挑戦させてくれる親御さんがいるという環境も素晴らしいと思います。声優に興味はあるけど、なりたいという考えまでは気持ちがいっていない子もいるでしょうし、一度体験していることと、していないことで大きな差があると思うので。他の生徒たちと一緒に楽しみながら経験して、充実した時間を過ごせているのは素敵ですね。
81キッズの2クラスは少人数制で、講師と生徒が向き合いながら学べるのでレベルアップは確実かも
――そして本日、81キッズの「低学年クラス」と「高学年クラス」のレッスンを体験されました。感想をお聞かせください。
西山:各クラス共に少人数制で、どの子にもちゃんと発言する機会があるし、みんなの声もしっかり聞く時間があるのがいいですね。僕の養成所時代や他の声優スクールでは、1クラス20人、あるいはそれ以上いることが多い中、81キッズでは1人ひとりと言葉を交わしたり、声を聞けるのは素敵だなと。講師の方々も1人ひとりと向き合いながらしっかりコミュニケーションをとってくださるので、しっかり学べますし、みんな確実にレベルアップしていくと思います。
代表講師の水島さんが……81キッズではお互いに名字で呼ばないので“裕さん”ですね(笑)、「人として魅力的になることが大切で、そういう人とお仕事したいよね」とお話しされていて、声優としてだけではなく、人としても大切なことを小学生のうちから感じられることは素晴らしいと思います。
また想像以上にみんなが本気でレッスンに取り組んでいることがわかるほど、みんな、レベルが高いし、声も良くて。今の年齢でしか出せない声色や表現って絶対にあるし、ここから更に磨かれていくんだろうなと思うと楽しみになりました。
――「低学年クラス」と「高学年クラス」の雰囲気の違いも発見だったと思います。
西山:そうですね。高学年の子たちのほうが頭で考えて、自分なりに表現してみるところまで行っている気がします。(取材時点では)レッスンを受けてからまだ半年も経っていないのに。
低学年の子たちはまず楽しむことを知る段階なのかなと。「お芝居や声で表現することってどんなことなんだろう?」とか。今回、僕と生徒一人とマイク前で朗読したものを録音して、後で聞ける形になっていましたが、自分の声を録音して聞くというのは不思議な体験ですよね。「あっ、自分はこんな声をしていたんだ?!」とか「こんな表現していたんだ」と知ることができるのもいい経験になると思います。