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- 万木サエ
- 旅行、グルメ、テーマパーク系のライターを経て、アニメのジャンルへ出向。ネコとハワイと『バクテン‼︎』が大好き☆
U-20W杯日本代表の全権が与えられた絵心は、“青い監獄”の中に欧州5大リーグという「環境」を用意。元U-20日本代表選手も招集し、イングランド、スペイン、イタリア、フランス、ドイツの中から自分を置く環境を選択させます。
絵心が用意した「第二段階」、それは5大リーグ最強チームから同年代の選手と指導者ストライカーを招聘し、指導者の下でトレーニングさせ、5チームによるリーグ戦を行うというもの。試合は全世界に配信され、サッカークラブのオーナーが試合ごとに欲しいと思った選手に入札。年俸価格ランキング上位23名を新生U-20W杯日本代表にすると言います。
U-20日本代表戦を終えて休暇をもらった選手たちの日常と、「第二段階」の始まりが、コミック18巻に描かれています。
潔が選んだドイツ バスタード・ミュンヘンの指導者は、潔が憧れるストライカー、ノエル・ノア。勝つための数値を持つ人間をレギュラーに選ぶという数値主義。そして彼を中心とするチームのFWを担うのは、新世代世界11傑のひとり、ミヒャエル・カイザー。
何かとマウントを取ってくるカイザーに潔も敵意を剥き出しにしていましたが、世界一の足の振り速度を誇るシュート「カイザーインパクト」を見た潔は、彼を“天才”と認めます。
第1試合はドイツvs.テクニックと創造性を求めるFCバルチャ。指導者のラヴィーニョは“自分だけの世界一のイメージ”を作るよう指導し、スペインを選んだ蜂楽はダンスをするような新ドリブル戦法を身につけ、“自己独創性”を開花させスタメン入り。
1-1になったところで潔が参戦。チームはカイザーにボールを回すため、自分にはパスが来ないと踏んで自陣のパスを横取り。カイザーの駒にはなりたくないが自分のゴールが視えない潔は、國神にパスを出し得点させ、アシストという形で自分の価値を証明します。
スピード&ラッシュを哲学とするマンシャイン・Cの指導者はクリス・プリンス。イングランドを選んだ千切、玲王、凪は、理想の自分が目指すプレイヤー像に必要な肉体を持てるよう個別のカリキュラムを組んでトレーニングを積みます。
試合開始早々、玲王は糸師兄弟の「複写」でゴールを狙い、千切はゴールの確立が上がる自分の「黄金区域」に超速でカットインし正確性重視のコントロールショットで先制点。二人とも着実にパワーアップしていました。
自分で組み立てる能動的フットボールを教わっていた凪でしたが、玲王に「潔に勝ちたいから力を貸してほしい」と伝え、玲王は自分を望んだ凪に応えます。凪のゴールのために自分を捧げるという挑戦が玲王を『FLOW』へと導き、凪が神技ゴールを決め、2人は潔に勝つという夢を叶えます。
戦況が全て見えているのに思考を体現するフィジカルが足りず得点に結びつかない潔は、ノアに加勢してもらうもカイザーに立ち塞がれてしまいます。そこで潔は雪宮を道具(コマ)として使いパス。雪宮の新撃でスペインに勝利します。
守備力が高い知性のチーム、ユーヴァース。戦術に長けた指導者のスナッフィーは、イタリアを選んだ二子や愛空たちのデータから1人1人の個性を生かした無数の戦術パターンを導き出し、頭に叩き込ませ完璧に遂行させます。
守備の心臓、ロレンツォがゾンビのようなステップで相手をかわしカウンターを仕掛け、馬狼が敵の意識の隙間を狙って得点するのがユーヴァースの戦法。しかし馬狼の動きを読んでいた潔はピンポイントでボールをカットし、新兵器・左足の「直撃蹴弾」で初ゴール!
戦術で動くだけでは潔に勝てない、と自分のエゴを突き通すことにした馬狼に周りが戦術で合わせるユーヴァース陣。馬狼が潔とカイザーの股下を抜く先読み不可能なギャンブルシュートを決め、潔はまたしても馬狼に喰われてしまいます。
ラスト1点を懸けた最終局面で、潔はノアに頼み自分と同じ脳と眼を使う氷織を投入してもらいます。潔と氷織は思考を完全同調させるその上、お互いを視ずに理想をぶつけ合い反射で連携するという離れ業をやってのけ、最後は潔が勝利決定点を奪うのでした。
「新英雄大戦」最終戦、潔と凛のNo.1を懸けた戦いがスタート。フランス、P.X.G(パリ・エクス・ジェン)の指導者ジュリアン・ロキは、圧倒的な個性を持つ凛と士道を軸に、2つのシステムを確立。ドイツ戦ではこの2つを共存させる作戦に。
試合開始早々、ハイレベルな攻防を見せる頂上決戦。チームの心臓、シャルル・シュバリエは潔たちと同じく“超越視界”が使える選手。同じ眼をもつ彼らの戦場の読み合いが繰り広げられます。
ゴールを生むためには“最高表現”のぶつけ合いが必須。イタリア戦で見せた化学反応の再現を求められる潔と氷織。そしてノアの指示で國神が士道のマンマークにつきます。三者の化学反応が起こり、潔に決定的なチャンス到来。新たに発明した左右両式の空中早撃ち“二銃式直撃弾”で得点を決めます。
覚醒した潔に対抗し、「カイザーインパクト」に回転をかける新兵器に挑戦するカイザー。潔に勝つためにプライドも何もかもすべてを捨て、“不自由”に身を投じることで天運を引き寄せ、覚醒の一撃「カイザーインパクト 迴」を決めます。このシュートのキーマンになったのは初出場の清羅刃。己が輝くために潔よりもカイザーへのパスを選んだのでした。
潔・凛・カイザーが3人で潰し合う状況の中、自分を苦しめる存在を壊したいという破壊衝動を高ぶらせるため、チームメイトを煽る凛。そして煽られたシャルルがクロスをあげたのは、凛にも士道にも届くイジワルなシュートポイント。
國神に抑えられていた士道が自由になり打点に走り込むと、凜は士道に邪魔をされない打点からのシュートをイメージし走る方向を変更。けれど自分の中に生み出した糸師冴の幻影に「ぬるい」と言われ、自分が進化するためには冴を超える幻影が必要と思ったその時、目の前に潔が立ちはだかります。自分の破壊衝動をブチ撒けたくなるのはやっぱり潔だけと感じた凜は、潔と衝突しながらもシュートを撃ち同点弾を決めます。
一連の攻防を見たP・X・Gのロキは、世界大戦で初めて出場を表明。それにあわせてバスタード・ミュンヘンからもノアが出場。そしてもうひとり、五十嵐を呼び寄せ最後の機会を与えます。
U-20日本代表戦レギュラーを賭けた「適性試験」で、当時の潔にギリついていけるレベルで、その後目立った活躍がなかった七星。「新英雄大戦」を生き残るため、凛に捧げることを決意します。そして“凛の所有物”となって訓練していたところ、凛に『両利き』の可能性を見出されます。埋もれていた才能を見つけてもらい、その身体能力を武器に凛のゴールのために潰れる「ポストプレイヤーとして生き残る」というエゴを開花させます。
ノアと絵心は10年以上前に元チームメイトだったことが判明。ノア曰く、絵心は自分の人生最初のライバルで、今の潔と同じ思考とサッカー理論を持っていたと言います。
絵心のことを「世界一に取り付かれた亡霊」と例えたノア。
絵心が世界一に取り付かれた理由とは? それは「敗者復活」で世界一のノアと同じ肉体を持つ“器”を作ったことと関係があるのか? ノアという天才を前にして、絵心はストライカーへの道を諦めたのか?
絵心の過去に何があったのか気になるところです。
アニメイトタイムズのお仕事のほか、旅行、グルメ、ウェディング、テーマパーク系のライターをしています。 旅行に行けなくなって、漫画やアニメにハマリ、今はもっといろんなジャンルを知るべく武者修行中! スポコンアニメを見て、一緒に泣いたり熱くなったりするのが最近のストレス発散方法。 ネコとハワイと『バクテン‼︎』が大好き☆