この記事をかいた人
- 小川いなり
- 会社員からライター、編集者の道へ。アニメ、漫画、特撮、映画など、手当り次第に鑑賞します。
ーー今作の撮影はTVシリーズの直後だったと伺っています。
簡:めちゃくちゃ暑かったんですよ。白い髪のエースはメイクが濃いので、汗が肌色になるんです。
星乃:(笑)
簡:いやいや、笑い事じゃなくて! 背中に肌色の汗が流れるので、「うわぁ……夏ですねぇ」って。
佐藤:ウィッグも暑そうだった。
ーーそれは中々大変ですね……。
杢代:野外でのシーンも多かったのですが、水分補給を沢山して、撮影していました。ただ、僕自身は一回も休んでいないです。何故かと言えば……僕がいなくなると撮影が止まってしまうからです!
一同:(拍手)
星乃:代わりがいないからね。私はナパーム爆破のシーンが思い出に残っています。みんなで「いつかみんなでやりたい」という話をしていて、最後の最後でやっと叶ったんです。
佐藤:楽しかったよね。
簡:あれは嬉しかったなぁ。
星乃:……あなたはいないけど?
簡:実はいなんです!(笑)。
星乃:(笑)。『仮面ライダー』ならではの大掛かりな撮影の仕方というか。準備が大変なので、一発撮りなんですよ。「失敗できない……」というプレッシャーもありつつ、いざ爆発すると本当に熱かったよね。
杢代:予想以上に熱かった。
簡:どのくらい熱いの? “サウナのロウリュ”くらい?
佐藤:似てるかも! 一瞬でバァっと熱がくる感覚。あとは、どうしても大きな音にびっくりしてしまいます。
杢代:瞬きも駄目だったんです。「とにかく堂々としてなさい」と。
簡:僕はやったことがないので、「めちゃくちゃ凄いな!」と思っていました。今回のMVPですね。
星乃:それで言うと、この人(佐藤さん)はすごいですよ。序盤(7話「邂逅Ⅵ:ラスボスと缶けり」)からジェットコースターのレールの上で何回も爆発してましたから(笑)。
杢代:あのシーンは相当すごいよね。
佐藤:かなりの挑戦でした……!
ーー今作で一区切りを迎えますが、みなさんにとって『仮面ライダーギーツ』はどのような存在になりましたか?
簡:自分の“原点”だと思っています。1年間現場に携わらせていただいて、自分の根幹と言ってもいいほど、大切な作品になりました。この経験を活かして、これからも頑張っていきたいと思っています。
杢代:俳優としての楽しさを知ったり、演技面で成長できたりと様々なことを学んだ場所です。一番近い表現としては、“母校”でしょうか。
簡:大事だよね。ツッコミも覚えたし。
杢代:あなたのおかげで覚えました(笑)。
佐藤:僕はお芝居自体も初めてだったので、『仮面ライダー』という大作に携われて光栄ですし、滅多にない体験ができたと感じています。キャストやスタッフのみなさんと一緒になって作品を作り上げたので、一言でいうと“家族”です。
杢代:家族か。
簡:変化球、投げてきたね。
佐藤:原点、母校、家族ときて……。
星乃:(笑)。私はシンプルに俳優人生の“分岐点”ですね。「お芝居の業界でやっていきたい」と考えるほとんどの人にとっての憧れである『仮面ライダー』という登竜門に選んでいただいて。お芝居、アクション、アフレコ、歌など、沢山のことを一つの仕事でやらせていただく機会も中々ないですし、ひとつの役に1年かけて向き合えることも少ないと思います。10代のうちにこの経験ができたのは、自分の中でも本当に良かったなと。
ーーそして、いよいよその最後を飾る物語が上映となります。最後に簡さんから読者へ、今作の注目ポイントをお聞かせいただけますか。
簡:TVシリーズのラストで英寿は神になってしまいましたが、『仮面ライダーギーツ』の集大成として、キャラクター同士の絆を感じられる作品になっています。仮面ライダーたちが一致団結して戦う姿は、ファンの方の心に刺さると思うので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたら嬉しいです!
[取材・文・写真/小川いなり]
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