『東京卍リベンジャーズ』下げる頭もってなくてもいい　人を想う“心”は持て――信念を貫く東卍No.2！龍宮寺堅の魅力に迫る！

龍のタトゥーと三ツ谷（ネタバレが含まれます。ご注意ください！）

三ツ谷隆との出会い

ドラケンと弐番隊隊長の三ツ谷隆は、東京卍會創設前の小学生の頃からの友達です。出会いは三ツ谷の家出がきっかけでした。

自分も子供でありながら、母子家庭で夜遅くまで働く母の代わりに食事を作り、更に2人の妹の世話もしていた三ツ谷。そんな三ツ谷はある日、妹2人が眠りについた後に家出をします。向かった先で壁にスプレーで絵を描いていた三ツ谷に「すげぇもんだな」とドラケンが声をかけ、ドラケンが食べていたカルビ弁当とドラゴンの絵を交換します。

その時に描いていた絵が、ドラケンのこめかみにあるタトゥーの“ドラゴン”でした。

双龍

三ツ谷が家出から帰る時に、ドラケンは「母ちゃんの飯好き？」と問いかけます。その答えに対し「オレ両親いねぇから「クソ不味い」とかそういうの憧れる」（コミック14巻第122話引用）と話すドラケン。更に、家出しておきながらも本当は妹達の事が心配でしょうがない三ツ谷を察し「オマエはいい奴だ　不良には向いてねぇよ　じゃあな…」と別れます。

この出来事を三ツ谷は“見透かされた気がした…”と感じています。そんな三ツ谷は、1ヶ月後、こめかみにそのドラゴンをタトゥーにして入れ、ドラケンに会いに行き「オレは家族を大事にする不良になる！！」と宣言しに行きます。ところがそこで、まさかのお揃いのタトゥーを、左右は違いますが同じこめかみに入れていることに驚く2人！カルビ弁当をもらった三ツ谷が髪をのばしタトゥーを隠すこととなりましたが、このタトゥーは二人の思い出でもあり、絆でもありました。

三ツ谷の夢とドラケン（ネタバレになります。ご注意ください）

ドラケンの死後、三ツ谷はデザイナーの夢を叶えるため、がむしゃらに日本服飾文化新人賞受賞に向けて作品作りに取り組んでいました。それはドラケンが亡くなる前に「オレはマイキーを引きずって生きる　オマエは絶ッ対ェデザイナーになれよ」と三ツ谷にかけたドラケンの言葉、約束を果たすため。三ツ谷にとって亡き親友との、とても大事な約束でした。

その後日本服飾文化新人賞選考会で、三ツ谷は見事、最優秀賞を受賞します。

――その時に披露した作品は“双龍”。

空を舞う二匹の龍をイメージした作品、ドラケンとの絆“双龍”が見事優勝したのです。更に、受賞の際はドラゴンのタトゥーを露わにし特攻服で舞台に登場した三ツ谷。なんと、賞を辞退した三ツ谷でしたが、ドラケンとの約束を果たした上で、仲間とマイキーを救いに行く、という仲間への熱い想いを見せてくれた最高の受賞辞退の挨拶でした。

　
――三ツ谷隆の解説はこちらから

『東京卍リベンジャーズ』オレは家族を大事にする不良になる！！――三ツ谷隆の魅力と人気の理由に迫る！

原作『東京卍リベンジャーズ』は2017年から2022年にかけて「週刊少年マガジン」（講談社）で連載された和久井健先生による漫画作品。累計発行部数7000万部を突破した人気作品で、2021年4月からTVアニメの放送が開始され、その後、実写映画や舞台も公開されています。主人公は、人生どん底だったフリーター・花垣武道（ハナガキタケミチ）。ある日、中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人・橘日向（タチバナヒナタ）が最凶最悪の悪党連合”東京卍會”に殺されたことを知ります。その翌日、タケミチは駅のホームで何者かに背中を押され、線路に転落し死を覚悟しましたが、目を開けると12年前にタイムリープしていた…“タイムリープ”という能力を手に入れたタケミチが12年前の中学時代にタイムリープし、恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する物語。“不良漫画”の要素と“タイムリープ”というサスペンス要素が合わさった斬新なストーリーに加え、少年達の友情や不器用に懸命に生きる姿が描かれた、胸を熱くさせてくれる作品です。本記事では、個性豊かな登場人物の中でも人気を集める“三ツ谷隆”の魅力についてご紹介します。なお、コミックス最終巻までの内容をまとめて...

エマとドラケン（ネタバレが含まれます。ご注意ください！）

恋人未満の2人

エマがドラケンに恋していることを知ってはいるものの、それに応える素振りは見せないドラケン。しかし、ドラケンの部屋に飾られたエマの写真や、エマが以前から欲しがっていたクマのぬいぐるみを誕生日にプレゼントするなど、エマを大切に想っている行動が垣間見られます。奥手なドラケンと、一途に振り向いてもらえるよう奮闘するエマの姿。微笑ましい2人を応援したいですね。

ドラケンの部屋を訪れた帰りに呟いた、タケミチの言葉です。

エマの死

稀咲の凶行によりエマが亡くなった時、激昂したドラケンはその怒りをマイキーにぶつけました。パーちんと一虎の逮捕、場地の死、エマを守れなかった事。普段冷静なドラケンも、今までこらえていたやり場のない怒りを、この時ばかりはマイキーに向け、涙を流しました。

“関東事変”後のエマの葬儀では「エマさんを好きでした　申し訳ありません　彼女を守れなかった」（コミック21巻第186話引用）と、今まで言葉に出来なかった想いを口にしました。それに対し、「アイツもきっと浮かばれる」と微笑んで声をかける祖父・万作の言葉に、感情と涙が溢れ出ました。

ドラケンの最期（ネタバレ内容です。ご注意ください！）

ドラケンは天竺編の後の“三天時代”に、タケミチと梵（ブラフマン）首領・瓦城千咒を助けるために駆け付けた場で、“六波羅単代”の下っ端の暴走により銃で撃たれ亡くなります。

ドラケンは自分が死ぬと察し、タケミチに最期の言葉を残します。タケミチには自分を責めないように「オマエにもらった命　オマエの為に死ぬんだ」（コミック25巻第222話引用）と、笑顔で伝えます。更に、マイキーが心配な事。大好きなマイキーをどうにか自分が救いたかった事を告げ「マイキーを頼む」とタケミチに想いを託しました。

その後最後に思い出したのは東卍の仲間達。走馬灯に東卍幹部のメンバー達と初日の出を見に行った事、マイキーと朝焼けを掴んだことを思い出します。そしてドラケンの最後の言葉「今行くぜ…エマ」。

最期まで仲間を守ったドラケン。ドラケンの青春は東卍の仲間との思い出で溢れていました。そしていつも近くで一途に想っていてくれたエマのところへ旅立つドラケン。この223話は涙無しには読めませんね。

アニメで演じているのは福西勝也さん

　
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福西勝也（ふくにしまさや）さんは1995年2月24日生まれ、奈良県出身。

『東京リベンジャーズ』の龍宮寺堅役をはじめ『KING OF PRISM』の天下左京役、『NOMAD メガロボクス２』のリュウ役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。

実写版映画で演じているのは山田裕貴さん

　
―――山田裕貴さんの情報はこちら

俳優の山田裕貴（やまだゆうき）さんは1990年9月18日生まれ、愛知県出身。

映画『東京リベンジャーズ』の龍宮寺堅役をはじめ、海賊戦隊ゴーカイジャー（ジョー・ギブケン／ゴーカイブルー）役、映画『耳をすませば』の杉村竜也役、映画『クレヨンしんちゃん激突！ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』の防衛大臣役の声優を務めるなど、人気作品の役を多く演じ、CMやドラマでも幅広く活躍されています。

龍宮寺堅演じる山田裕貴さん。

心惹かれるドラケンの魅力とは

“無敵のマイキー”と東卍最強コンビと言われるドラケンは、東京卍會No.2の実力の持ち主。そして、1人で戦況を変える男。同時にいつも冷静で大人びた仲間想いのドラケンは、仲間達からも熱い信頼を寄せられています。また、エマとのいじらしいやり取りも微笑ましく、つい応援したくなりますね。

そして何より、ドラケンと言えば「下げる頭もってなくてもいい　人を想う“心”は持て」（コミック2巻第12話引用）の言葉が浮かぶ方も少なくないでしょう。不良としてのポリシーを持ち、筋を通すドラケンは、マイキーの唯一無二の理解者であり心を教える者。そして読者である私たちの心を動かす『東京卍リベンジャーズ』に無くてはならない、大切な存在です。

アニメでは天竺編まで放送されましたが、その後の彼の姿を最後まで見守っていきたいですね。