作品を通して実感した、声優業のクリエイティブな一面――最終回を迎えた『おでかけ子ザメ』を花澤香菜さんが振り返る【インタビュー後編】
今後の夢は劇場版の『おでかけ子ザメ』を見てみたい
――今後配信等で見直したり、初めてご覧になる方へ注目ポイントや楽しみ方のレクチャーをお願いします。
花澤:話数がたくさんありますが、特に子ザメちゃんの自己紹介回などもないので、どこから見ても楽しめます。公式YouTubeで10話ごとに一気見もできるので、最初はそれでじっくり楽しんでから、好きなお話を何度も見返すのもいいのかなと思います。
見てくれた人はもれなく癒されます。私も見ている時、人に見せられないくらいニヤけているし、自分が演じたキャラを「きゃわいい!」と言うことはほとんどないので(笑)、子ザメちゃんは特別なキャラになりました。ご家族で見てほっこりしたり、一人で見てニヤニヤしたり、ちょっと疲れた時や頑張りたい時に見て癒されてほしいなと思います。
アニメを見て好きになってくれた方は原作もありますし、グッズがたくさん売っているので、例えばお人形をカバンに付けたりする楽しみ方もあるのかなと。もしかしたら、子ザメグッズを付けている人同士で会話に花が咲いたりして。
――公式YouTubeのコメント欄を読むのも楽しくて、気付かなかったり、見逃していたことを教えてくれて、見返したりすることがよくありました。
花澤:隅々まで見てくれている人がいるんですね。
宣伝担当:見ていたらサメ語が段々、わかるようになってきたとか。
花澤:音響監督の小泉(紀介)さんも「サメ語がだいたいわかってきました」とおっしゃっていました。
――現時点ではパッケージ化の予定がないとのことで、もったいないですね。
花澤:パッケージにしてほしいですね。あと劇場版をやってほしいです。とにかく子ザメちゃんを長く見てみたいという個人的な要望ですけど(笑)。劇場版になったら大きなスクリーンで子ザメちゃんを見られるし、劇場版グッズも出るし、いろいろなところに舞台挨拶で「おでかけ」できるし。
これまでのサメの印象をガラリと変えた作品
――改めて、『おでかけ子ザメ』の魅力とは?
花澤:とにかくキャラが魅力的ですよね。子ザメちゃんのフォルムともちもち感と、優しい心と、何をしゃべっているのかわからないところ(笑)、それらがマッチして素晴らしいものが出来上がって。お話自体もただほっこりする展開になっていて、さくっと見られるので、こういう作品にはなかなか出会えないのではないかなと思っています。やっぱり子ザメちゃんというキャラクターが一番の魅力ですね。
――これまでのサメに対する印象や概念も変わった気がします。
花澤:そうですよね。サメといえば、まず『ジョーズ』を連想して……第1話ではオマージュとして登場しましたけど、怖いものというイメージが思い浮かびますよね。でも、そんなサメをかわいいと思う日が来るなんて。この作品を見たら、水族館に行って、サメを見たいと思いますよね。見に行ってもあんなにかわいいサメはいないでしょうけど(笑)。
あと子ザメちゃんの仲間たちもかわいいですよね。動物もかわいいし、あおいちゃんもかわいいし、意外とパインあめのお兄さんもカッコいいし、自分なりの推しキャラが見つかるのではないでしょうか。ちなみに男性キャラはすべて渡部俊樹さんが演じられているし、女の子のキャラクターも栗坂南美さんと渡辺優里奈さんのお二人で演じられているので、どういう演じ分けをしているのか、じっくり聞いて観察するのも楽しいかも(笑)。
『おでかけ子ザメ』作品情報
あらすじ
「今日はどこにおでかけしようかな」
夏の日のサイダーにチューチューアイス、映画館にお祭りの屋台、そしてお友達とのとっておきの場所。
子ザメちゃんの小さな大冒険が始まる!
キャスト
子ザメちゃん:花澤香菜