知っておきたいBL用語解説「スパダリ」の意味とは？　人気オススメBL作品&萌えシチュエーションもご紹介

男性同士の恋愛を題材としたBL（ボーイズラブ）作品は近年人気を増し続け、漫画や小説、ドラマ、アニメ、映画など幅広い媒体で展開。日本だけではなく世界的にもニーズが高まっています。

電子書籍の普及をきっかけに誰もが作品に触れやすくなり、加速するメディア化によって新たなファンも獲得しているBL作品。【攻め】と【受け】の属性、ストーリーについても純愛ものや拗れた恋愛模様などそのジャンルは多種多様で、作品を嗜むにあたって様々なBL用語を目にすることがあるでしょう。

そんな気になるBL用語のなかから、本稿では「スパダリ」の意味を解説。オススメ作品&萌えシチュエーションも併せてご紹介します！

「スパダリ」の意味とは？

「スパダリ」とは、「スーパーダーリン」の略称。容姿端麗で高身長、高学歴、高収入といったハイスペックな男性を指す言葉として使われており、溺愛や執着など様々なタイプが存在。

スパダリの条件として大人の余裕や包容力、経済力豊かな大人が含まれてきましたが、現在では未成年もスパダリ認定されることがあります。料理や家事ができるのもまたスパダリと呼ばれる要因に。

スパダリとは自分にとって完璧な理想の男性という意味もあり、相手に求めることは人それぞれですので、実はその定義は曖昧とも言えるのです。

「スパダリ」のこんなシチュエーションに萌える！

BL作品だけでなく他ジャンルの作品でも広く使われている「スパダリ」ですが、もともとはBL界隈で使われていた言葉。スパダリの概念は変わりつつあるとはいえ、不変的な魅力が存在しています。

そんな「スパダリ」による萌えシチュエーションを、人気オススメBL作品とともにご紹介します！

『ベルガモット＆サニーデイ』

　
不動の人気である「スパダリ」が登場するBL作品。まずは、キタハラリイ先生による『ベルガモット＆サニーデイ』をご紹介。映画みたいにお洒落でセンスのいいカフェや空間が心地良く、包容力のある大人のスパダリに癒される作品です。

本作の受けは23歳のリクこと五十嵐理久。15歳のときに母の再婚で渡米し、現在はカフェ「サニーデイ」でサーバーとして働いています。これまで、“重たい”“疲れる”と言われて、恋人との関係は長続きしませんでした。

失恋で傷ついていたリクの心を救ってくれたのは、サニーデイのオーナーであるジョシュことジョシュア・グレイだったのです。

年上の大人の優しさに包まれる

本作の攻めであるジョシュは、年上の大人の余裕を漂わせる敏腕経営者。サニーデイのオーナーだけでなく、いくつもの飲食店を経営しています。

仕事に関しては尊敬しているけれど、店に顔を出す度にデートに誘ってくるジョシュの言葉を冗談半分だと思っているリク。失恋直後で傷を負っており、誘いをはねのけていました。けれど、寄り添ってくれるジョシュの言葉に、蓋をしようとしていたこれまでの辛い思いが溢れ出します。

失敗続きで次第に本音を隠すようになっていたというリクにかけるジョシュの言葉は、優しくて優しくて……そんなジョシュに幸せな恋もあると言われると、そうかもしれないと思えてきます。

至れり尽くせりの溺愛スパダリに蕩ける

ジョシュに絆されて一夜を共にしたリク。目覚めるとそこはジョシュの自宅でした。服はいつの間にかクリーニングに出してくれていて、朝食にサンドイッチも作ってくれて、自家製のミントティーを淹れてくれたジョシュ。去り際のキスも何もかも映画みたいな人で、ベッドの上でも優しい。

慰めのワンナイトだと割り切ろうとしていたリクですが、ジョシュの言葉巧みな誘いにのってデートを重ねていくように。今までの恋愛とは違って、リクは自分を知ろうとしてくれるジョシュのことを次第に知りたいと思うようにもなります。

出してくれる料理もお酒もお洒落な上に美味しい。リクの不安を包み込んで昇華してくれるジョシュですが、余裕に見えて目が本気なんです。余裕がなくなるのも熱い視線も見どころ。たっぷり甘やかしてくれる、至れり尽くせりの溺愛スパダリは最高の癒しです。

『ベルガモット＆サニーデイ』

著者：キタハラリイ
レーベル：Cannaコミックス
出版社：プランタン出版

〈あらすじ〉
カフェ店員のリクは、オーナーのジョシュから会う度デートに誘われていた。敏腕経営者だけど、そんな軽い男と付き合うか！と威嚇していたが、失恋直後にお手製スイーツで慰められると……。まんまとほだされ、ジョシュ宅で目覚めたリクに――クリーニング済のシャツ、BLTサンド、出際のキス。スパダリが至れり尽くせり甘やかしてくれる、セラピーBL。

（公式サイトより引用）

【コミック】ベルガモット&サニーデイ

『αの花嫁 共鳴恋情』

　
続いて、岩本 薫先生、幸村佳苗先生による超王道オメガバース『αの花嫁 共鳴恋情』をご紹介。

「オメガバース」とは、生物学的な性「男性」「女性」の他に、第2の性「アルファ」「ベータ」「オメガ」の3種類の性別があるという特殊設定のこと。

『αの花嫁 共鳴恋情』でも第2の性が存在し、特権階級のエリートカテゴリーにあたるアルファ、一般カテゴリーのベータ、男女問わず妊娠して子供を産める繁殖カテゴリーのオメガに分類されます。

社会的に冷遇される傾向があるオメガに対して、優秀な遺伝子を持つとされているアルファは社会的地位の高い人物が多く、スパダリと呼ばれるキャラクターも多い印象です。

スパダリの代表のような完璧な攻め様に心奪われる

本作の攻め様は、そんなアルファのなかでも頂点に君臨する首藤家の長男・首藤圭騎。首藤グループの現当主でもあり、容姿端麗でそのオーラも格別です。非の打ち所がなく、スパダリ好きにはきっとたまらないはず……！

一方、受けはプライドが高く凜とした雰囲気をもつ高校生の江森理玖。これまでアルファだと思って生きてきましたが、ある日を境に発情（ヒート）により体が火照り、甘い匂いを漂わせるように。アルファの人間を惹きつけてしまい襲われそうになり、理玖の窮地を救う圭騎はその立ち振る舞いまでも堂々としていて完璧です。

大人なスパダリの激しいベッドシーンにも悶絶

“氷の帝王”と呼ばれる圭騎。冷たい表情が印象的ですが、年の差、体格差もあって包み込むように理玖を大切にしているのもキュンポイント。アルファの気質を纏いつつ思いがけない現実と向き合うことになった理玖への寄り添い方が大人でありながら、ベッドシーンで激しくなるのも悶絶ものです。

他の男の匂いがつくと不快感を示して独占欲を見せ始めたり、理玖のことになると必死になったり自分を見失うことも。理玖に向ける眼差しが変わっていくのも見どころで、本気と覚悟を見せるスパダリから得られる萌えと愛がたっぷり詰まった作品です。

『αの花嫁 共鳴恋情』

原作：岩本 薫
作画：幸村佳苗
レーベル：H&C Comics ihr HertZシリーズ
出版社：大洋図書

〈あらすじ〉
アルファとして生まれた高校生の江森理玖は、社交界デビューのため、首藤家のパーティーに出席した。首藤家といえばアルファの頂点に君臨する名家だ。

現首藤家の当主・首藤圭騎は、オメガに限らずアルファでさえも支配するほどの魅力を持っている。理玖も間近で見た圭騎に憧れを抱かずにいられなかった。

しかし圭騎と初めて顔を合わせたその夜、アルファのはずの理玖の体は火照り、甘い匂いを漂わせ…!?

プライドをかけたα×α（Ω）の、運命の恋！

（公式サイトより引用）

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