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- 笹本千尋
- 1998年生まれのフリーライター。アニメ文化とアンティーク雑貨と絵を見ることが好きです。
2024年12月20日(金)に公開予定の『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』。第1弾PVが解禁となり、ファンの方はもちろんのこと、初見の方の中にも「気になってる」という方も少なくはないのではないでしょうか?
筆者は昨年冬、某妖怪アニメ映画に熱中していたのですが、そちらでも大活躍されていた声優の関俊彦さんが本作で土井先生(土井半助)を演じられていて。しかも、今回は土井先生にスポットがあたっている! というので、とても気になっていました。
そんな中、SNSで『忍たま』ファンの方々の「初見の方はまず『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』を観て!」という多数の投稿を拝見し、早速視聴してみることに。
本稿では、『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』のレビュー&初心者が感じた見どころをお届けします!
※本稿には『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』のネタバレが若干含まれております。完全初見で楽しみたい方は本作をご覧になったあとに本記事をご覧ください。
『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』は2011年に公開された劇場アニメであり『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』の前の作品。現在は、Amazonプライムビデオ等でレンタルが可能です。
物語は、夏休み明けの忍術学園にて一部の「忍たま」たちに誤った内容の宿題を配布していた、というトラブルが発生しているところからスタート。
そのトラブルで、一年は組の山村喜三太は六年生用の難しい宿題(オーマガトキ城主のふんどしを取ってくること)を与えられてしまい……タソガレドキ軍と戦の真っ最中であるオーマガトキ城で行方不明となってしまうのです。
そこで、忍術学園は“宿題をやってこなかった”忍たま(一年生から六年生)の選抜チームを結成し、喜三太救出へと向かいます。
初見の私が作品を鑑賞してみて、最初に感じたことは『忍たま』はキャラクターが多すぎる!! ということ。「誰がどんな名前で、何年生なのか」を認識するのに時間がかかっています。
ひとりひとりの名前を完全に覚えるには、まだまだ時間がかかりそうで……。ですが色で学年が分けられているため、まずは図にして学年別で整理してみることにしました!
一年生〜六年生の学年カラーはこのように分けられていて、ピンク色は「くの一」、濃紺色は「教員」となっています。
『忍たま』のタイトルを聞いた際に顔が浮かびやすい、乱太郎・きり丸・しんべヱの3名は一年生。
最初は四年生と五年生、三年生と六年生で混乱してしまうかもしれません……。全員で集合しているとまだ分かりやすいのですが、作中でひとりで登場してきた際に「あれ、何年生だっけ?三年生?六年生?」と感じた瞬間が多々ありました。
慣れて覚えていくしかないのだと感じつつも、六年生の立花仙蔵(たちばなせんぞう)というキャラクターを気になり出してからというもの、あまり間違えなくなったのを覚えています。推しキャラを見つけた途端に理解が早まっていくこの現象、不思議ですよね。
『忍たま』を視聴するのは久方ぶりだったのですが、終始コントのような要素が盛り込まれていて「こんなに面白かったけ?!」と。
所々に小さな笑いのポイントが多く、それはキャラの台詞や画の誇張された描写(迫力をつけるためにキャラの顔がデカくなる等)が幅広い層にウケているのではないでしょうか。
個人的には忍たまたちの真剣なボケに土井先生&山田先生が半ば呆れた様子でツッコミを入れている場面がとても好きでした。
また、山田先生の息子・山田利吉が「かくかくしかじか」と話す場面があるのですが、将棋の角と鹿のパペット(?)を用いるという大ボケを何度もかましていたり……そして誰にも相手にされていなかったり(唯一、土井先生がフォローしていた)、と利吉が妙に愛おしく感じたりもしました。
今回、選抜メンバーである六年生・善法寺伊作(ぜんぽうじいさく)がタソガレドキ忍軍忍び組頭・雑渡昆奈門(ざっとこんなもん)と面識があったり、山田先生(山田伝蔵)と山田利吉の親子関係(会話が尊い)など、各キャラの関係性をこの作品で知ることができます。
(余談ですが、雑渡昆奈門の名前を聞いた時、「ザッとこんなもん(もの)……?」と言葉みたいだなと思いました)
キャラクター同士のコンビ的な要素も作品の魅力的な部分だと思います! 一番、驚いたのは姿が瓜二つの不破雷蔵(ふわらいぞう)とはちや三郎が双子ではないということ。気になって調べてみると、変装の名人・はちやが不破の姿を真似ているとのことで、誰も本当の姿を見たことがないという点で「はちや三郎」、かなり気になるキャラだなぁと。
「忍者」がモチーフになっていることもあり、身体の柔軟さや軽やかさ、さらに機敏な動きが描かれているのですが、この作画の美しさが半端ないです。
作画の美しさも相まって、不意に描かれる各キャラの「忍者」の部分がよりカッコ良く見えているような気もします。筆者は、登場するほとんどのキャラが「忍者」であることを念頭に置いていなかったため、急に訪れた忍者らしいカッコいい一面に狼狽えてしまいました。
例えば、ストーリー最初の方の六年生・立花仙蔵が忍術学園を視察しにきた曲者を猛ダッシュから軽やかに忍術学園の塀を飛び越え追いかけるシーン。立花というキャラはかなりの長髪で、髪の毛を結っているのですが走っている際の髪の揺れが華麗でした。
さらに、そんな立花を忍術学園事務員の小松田秀作が俊敏な動きで引き留めます。初見から見ると小松田は「天然でボケている」という印象でしたので「え?! そんな動きができるの?!」と、ギャップを感じざるを得ないというか驚いたシーンでもありました。
ほかにも、善法寺伊作と雑渡昆奈門が戦うシーンがあるのですが、こちらはぜひ実際に観ていただきたい!! 筆者が本作で一番観てほしいシーンと言っても過言ではありません。ふたりの素早い身のこなしもですが、(顔見知りということもあり)掛け合いが良かったんですよね。このシーンで雑渡昆奈門が気になる方が急増しそうな予感がしています。
ほぼ『忍たま』初見の筆者でしたが、ストーリーも複雑ではないので分かりやすく、「雑渡さんと立花先輩が好きすぎる」という感想に着地しました。冗談抜きで全キャラクターが魅力的すぎました。おそらく『忍たま』って沼が多くて深いのだろうなとヒシヒシ感じています。
なお、2024年12月20日(金)に公開予定の『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』には、そんな雑渡さん(雑渡昆奈門)も教師として登場するようです。
本作のPVを見る限り、土井先生に何が起こったんだ? 土井先生ときり丸の関係は? と気になるところではあるので、映画公開までに原作『小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』を読んでみようかなと思います。
初見でも大丈夫でした。映画上映前のこの機会に、『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』をぜひ視聴してみてください!
[文/笹本千尋]
『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』公開を記念して、
全国3劇場での『劇場版 忍たま』過去作品の一挙≪応援上映≫の実施が決定しました。
当日はポスターや非売品グッズが当たる、プレゼント抽選回も実施します!
詳しくは以下をご確認ください。
https://sh-anime.shochiku.co.jp/nintama-movie/news/712
『劇場版 忍たま乱太郎』2作品一挙≪応援上映≫
【上映作品】
・『映画 忍たま乱太郎』(1996年)
・『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』(2011年)
【会場・スケジュール】
◆東京:新宿ピカデリー 10月29日(火) 18:30の回
◆愛知:ミッドランドスクエア シネマ 11月2日(土) 14:00の回
◆兵庫:MOVIXあまがさき 11月2日(土) 14:00の回
【鑑賞料金】
3,000円(税込)
※特別興行につき、各種招待券・無料鑑賞券・SMTMembersクーポンはご利用いただけません。