音楽
俊龍が1stライブで感じた“Sizukをやる意味”|「奇跡」リリース記念インタビュー

「Sizukをやる意味」を1stライブでお客さんが教えてくれた――Sizuk 9thシングル「奇跡」作曲家・俊龍さんインタビュー|スタートから約1年半で実現できたこと、これからやりたいことを語る

スタートから1年半で実現できたこと、これからやりたいこと

――改めてSizukというプロジェクトは、どのように誕生したのでしょうか?

俊龍:いろいろな活躍をされている方、これから活躍が見込まれる方とご一緒して、「俊龍ってこういうのを作るんだ」と思っていただけたらいいなと。また、すごいクリエイターさんがたくさんいることを再確認したり、刺激をいただきたいなという思いもありました。

自分自身、もっと世の中に曲を出したいという気持ちがありましたし、それらの思いと同時に実現できるのではないかと可能性を見い出せたので始めさせていただきました。

――ボーカルについては現在、AYAMEさん、Kotohaさんが担当しています。おふたりとはどのような形でお会いしたのでしょうか? また、今後新たなボーカリストが参加することもあるのでしょうか?

俊龍:ソロ活動で曲を作らせていただいた方とはまた違う人を探したり、歌ってもらったことはないけれど、ライブを見て素晴らしかった人だったりを、候補として挙げました。制作担当からも「こういう人はどうでしょう?」と候補を挙げてもらって、決めていきました。

例えば今後、めちゃくちゃキュートでかわいい台詞が入るような曲だったら、別のボーカリストを探すかもしれないですし、今まで自分が関わった方にお願いする可能性もゼロではないですね。新しい方ともやりたいなと思っています。

――まとめると、俊龍という作曲家を中心に、ボーカリスト、作詞家、編曲家、いろいろな才能を繋げてみようという感じですかね?

俊龍:そうですね。その通りです!

――Sizukというプロジェクト名は、俊龍さんが所属している「Sizuk Entertainment」も関係ありそうですが、なぜこの名前にしたのでしょうか?

俊龍:親和性や取っ付きやすさからですね。編曲をやるときにSizukという名義を使っていますし、実際、「編曲:Sizuk」のときに「あ、俊龍の音だ」と気付いてくださる人が多いので、よりいろんな方が携わった曲を聴いたときも「あ、俊龍の曲だ」と分かっていただけたらいいなと。もちろん、編曲家の方の作品でもあるんですけど。

――自分の音をSizukと捉えてもらえれば、という感じですかね。

俊龍:Sizuk Entertainmentとは?と思ってもらってもいいし、気付かなくてもいいし、ということで(笑)。

――1stデジタルシングル「Dystopia」のリリースから1年5ヵ月ほどが経ちます。このプロジェクトが始まったときに考えていたやりたいこと、表現したいことなどは、今のところどれぐらいの達成度でしょうか?

俊龍:5年、10年経っているわけではないので、「やり切りました」「なかなかできないこともあって……」といったことは申し上げにくいんですが、やれていることもあるし、まだできていないなと思うこともあります。

「こういう方面の曲だったら、このボーカリストにお願いしたい」というのもありますし、「大人数の歌い手に歌ってもらいたい」ということも出てくるかもしれないです。

――やれたことは、具体的にどんなことでしょうか?

俊龍:「Dystopia」で言えば、長尺のイントロを作ることですね(笑)。今は曲の尺が短めだったり、イントロが最小限ですぐ歌に入るものが多いので。そういったことをまったく考えていない……決して無視しているわけではありませんが、「この曲に合ったイントロってなんだろう?」ということを大事にしました。

この曲は『冰剣の魔術師が世界を統べる』のOPテーマなのですが、原作の最初の方で、かなり残酷な、激しい戦いが終わり、現在に戻るというものだったので、その数ページをイントロで表現するならどうしようかなと考えて、制作しました。

あとはテクニカルな話になるのですが、コードチェンジを2小節ごとにするか、1小節ごとにするか、2拍ごとにするか……みたいなことはオーダーされなくても、自発的にやろうかなという風に考えていて。今のところ、そういった提案ははねられていません(笑)。

――自分の意図が通っているということですね(笑)。まだやれていないことというのは、先ほど言っていた新しいボーカリストを迎えることでしょうか?

俊龍:そうですね。あとは“ド”バラードとかもやっていきたいなと思いますし、劇場版の曲を担当する機会があったら素敵だなと想像しています。

――俊龍さんから見て、ボーカルのおふたりの魅力はどんなところでしょうか? まずは、AYAMEさんについて。

俊龍:AYAMEさんは、一曲一曲とても真摯に向き合ってくださって、かつ本能でいくところもあって、どっちかだけじゃないというか。エモーショナルさの中に知性があり、でも理詰めで歌っているわけではないという。ライブだと何曲も歌って、キーが高くて大変なところとかを、ちゃんと持っていける方だなと思っています。

――ライブのパフォーマンスを見て、天才だと思いました。

俊龍:たぶん、いろいろなプレッシャーの中で歌うこともあると思うんですが、本番前にこういう風に気持ちを整理したらいけたとか、体を動かしたらいけたとか、そういうことを常に模索したり、トライしている方なので、本当に尊敬しています。

――Kotohaさんについてはいかがでしょう?

俊龍:Kotohaさんは、歌声を聴いて「この人、どういう人なんだろう?」と興味が湧くというか。そう思わせる魅力がある歌声ですね。もちろんお話したり、ディレクションをすると「こういう曲が好きです」とか教えてくれるんですが、こっちが「こういう気持ちでメロディを作っているので」みたいに言わなくても、歌詞に説得力を持たせるように歌ってくださいますし、かつ神秘的でもあって。佇まいも含めて、一言では言えない魅力がある方ですね。

――“俊龍楽曲”には、Kotohaさんのイメージが強くあります。

俊龍:本業声優やアニソンシンガーともまた違う、ボーカリストAYAME・Kotohaというところも立っているなと感じます。

――茅原実里さんの「蒼い孤島」、小倉唯さんの「Baby Sweet Berry Love」のカバーもリリースしています。こちらはどういった意図があったんでしょうか?

俊龍:例えば、ユニットが解散してしまったりとか、歌い手の方がベテランに差し掛かってたくさん歌うのが難しくなったりと、何らかの事情で歌う機会が少なくなってしまった曲を、なるべく歌い継いでいきたいなと思っていて。

「蒼い孤島」は自分が制作した曲の中で、かなり筆頭に挙げられる曲なので、AYAMEさんに熱く歌っていただこうと。おそらく、(AYAMEさんは)リアルタイムで聴いていなかったと思うんですが、「こういう曲もあるんだ」とAYAMEさんにとっての発見になっていたらいいなと。ちょっと上から目線になってしまうかもしれませんが。

――自分の中で歌い継いでほしい曲かつ、AYAMEさんに「僕、こういうのもありますよ」と紹介する意味もあるというか。

俊龍:カバーという形で、歌い継がれるという形もありなんじゃないかなと。この2曲に関してはそういうコンセプトですね。

――「Baby Sweet Berry Love」のほうも同様ということですね。

俊龍:「あ、このバージョンもかわいいじゃん」「オリジナルも唯一無二だよね」みたいに言っていただけたらいいなと。

――Kotohaさんの歌い方は、オリジナルに近いけれど新しい魅力もあって、本当に表現が素晴らしかったです。

俊龍:何とも言えない、自分のものにしている感というか。「いいな」と思う部分が、オリジナル・カバーでそれぞれ違う場所にあって。自分にとってはかなり大切な2曲なので、嬉しかったです。

――俊龍さんにとって、Sizukというプロジェクトはどんな存在になっていますか?

俊龍:未知なものであり、作曲というものを再認識できる存在だと思います。あとは、歌っているAYAMEさん、Kotohaさんにも今以上に活躍していただきたいと思っています。

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