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『アクアリウムは踊らない』橙々×真島こころ スペシャル対談

『アクアリウムは踊らない』サウンドトラックレコード盤発売記念 制作者・橙々さん×音楽・真島こころさんスペシャル対談 | 数多くのプレイヤーを魅了した『アクおど』の音楽はどのように生まれたのか

ヒットの要因から考える『アクおど』と『ひぐらし』の共通点

――リリース以降、かなり大きな反響があったかと思うのですが、ヒットの要因となったのはどんな点だと感じられていますか?

橙々:実況配信が大きかったのかなと感じています。インディーゲームってどうしても宣伝費がなくて、それも個人になったら本当に自分のポケットマネーから出すしかないわけじゃないですか。

もちろんそんなお金はないので、どういう風に宣伝すればいいか、自分なりにかなり戦略を練りました。やっぱり今の時代って配信者の方がいっぱいいらっしゃって、『アクおど』は無料で気軽に遊べるタイトルでもあるので、まずはそういう方々にゲームを宣伝していただいて、それをきっかけに「自分でもやってみたい」と思ってくれる方の目にも届けばいいなと、私なりに沢山アナウンスしていたんです。

それが結構良かったのか、キヨさんやホロライブさん、にじさんじさんにも実況していただけて、そこから一気にいろんな配信者さんに広がりました。それを見た視聴者さんがグッズを買ってくださったり2次創作の報告をくださるようになったり、やっぱり実況の力が一番大きかったんじゃないかと思っています。

――今の時代、やっぱり配信者さんに遊んでいただきたいのはどのゲームメーカーも同じですが、案件以外で実際に遊んでもらうのは、なかなか難しいのが実情じゃないかと思います。それだけ本作のクオリティの高さというのが、雰囲気からでもしっかりと伝わったんじゃないかなと。

橙々:ありがとうございます。本当に、私が想定していた何百倍ぐらいの人数の方に実況していただいていますね。

配信から2日で10万DLを達成して、確かにもうその時にはたくさんの方に実況していただいていたんですけど、そもそも10万DLいったのも何がきっかけだったのかとか、自分でも理由はよく分かってないのが正直なところかもしれません。

――体験版、前編、そして今年の完成版と、3回リリースタイミングがあったと思いますが、周囲の反響の変化を感じた瞬間はありましたか?

橙々:特に話題になったのは前編かなと思います。体験版は冒頭10分、20分くらいしか遊べないような「こういう風に操作します」程度のものだったんですけど、前編は結構がっつりストーリーが入ってくるので。

前編の最後をストーリー的に気になるところで切れば、「続きが気になる」とSNSで話題にあげていただけるかなと、狙ってやったところがありまして、それが良かったのかなと。実際、「早く後編やりたい」っていう意見をSNSで目にしたり、Googleのサジェストに「アクアリウムは踊らない 後編」と入っていたりして、皆さん楽しみにしてくれているんだなと感じていました。

爆発的に数字が伸びたのは、その後の完全版配信のタイミングではあったんですけど、手応えみたいなを感じられたのは前編配信後のタイミングでしたね。

――そのお話を聞くと、同人ゲームの『ひぐらしのなく頃に』がヒットした時の流れを思い出しました。あれも、一作目がすごいところでストーリーが終わっていて、口コミでどんどん人気が広がっていった作品だったと記憶しています。

橙々:実は、まったく同じことを以前別の方に言われたことがあるんです! 私は『ひぐらしのなく頃に』も好きなんですけど、入ったのがアニメからだったので、同人ゲーム版のことは知らなかったんです。後で知り合いから、出題編と解答編があって、「『アクおど』も近い構図になっているね」と言われて、確かにその通りだなって。私の場合は本当にたまたまだったんですけど、自分が立てた作戦が間違ってなかったんだなとホッとしましたね。

――プレイヤーからの反響としては、手応えを感じたシーンはどこだったのでしょうか?

橙々:反響が大きかったのは、図書館と駅ですね。2つのマップとも、同じクリエイターさんが作った図書館用のセットのドット、SLとかの駅用のドットのセットみたいな素材を使わせていただいています。統一感が出るように、あえて一人のクリエイターさんがこだわって作られたものを全部使わせていただいたのもあって、とくに反応が良かったです。

逆に、自分でももうちょっとやれたなと思っているのは水槽の中の表現ですね。『アクおど』は『RPGツクール』というツールで作っているんですが、重ねられるレイヤーの数などに限りがあるので。本当はもっと枚数を重ねたいけどできない、っていう場面が結構あって、水族館に行って研究しただけに悔しかったところではありました。次回作とか改訂版を出す機会があれば、その改良は頑張ってやらないといけないなと思っています。

――個人的にすごいなと感じたのは、水槽の中もそうですが、たらい船に乗って鯉の上を渡っていくところとか、本当にいろんなロケーションを作られているなと。

橙々:ありがとうございます。なんか、やりたいことが多すぎてかなりマップが長くなっちゃった感がありますね(笑)。あと、鯉の部分はやっぱ結構後の方に作ったので、作るのに大分慣れていたのも大きかったです。

(C) daidaisan
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