堀江由衣さんニューアルバム「文学少女の歌集Ⅲ-文学少女と夜明けのバス停-」リリース記念インタビュー|「今回は、しっとりとした夏のエモさをイメージしました」
堀江由衣さんが12枚目となるアルバム「文学少女の歌集Ⅲ-文学少女と夜明けのバス停-」を7月3日にリリース!
10thアルバム「文学少女の歌集」、 11thアルバム「文学少女の歌集Ⅱ-月とカエルと文学少女-」から繋がる【文学少女の歌集】シリーズの第3弾。しっとりとした夏をイメージしたという今回は、夏のエモさを感じる楽曲など新曲を含む全11曲収録。
独自のエモーショナルな世界観を繰り広げる堀江由衣さんに、今回のアルバムについてたっぷりとお話をお聞きしました。
シリーズ3作目はしっとりとした夏のエモさを
――「文学少女の歌集」(2019年)、「文学少女の歌集Ⅱ-月とカエルと文学少女-」(2022年)に続く、【文学少女の歌集】シリーズの第3弾。改めて【文学少女の歌集】シリーズのコンセプトや、このシリーズへのこだわりをお聞かせください。
堀江由衣さん(以下:堀江):【文学少女の歌集】というと、「本を読んでいる物静かな女の子の物語?」と聞かれることが多いんですけど、別にそういったことではなくて。心にモヤモヤを持っている人たちやその年代をイメージしたものなので、そういう想いを抱えていた時代があるならば、おじさんでも小学生でも文学少女なのかなって。
“この風景の中に自分もいた気がするな。”そんな風に楽曲の世界観や雰囲気に共感してくれる人がいるといいなと思ってつけたタイトルです。アルバムを通して聴いてもらった時に、ちょっとエモいなと感じてほしいなと思っています。
――1作目は夏、2作目は秋冬から春にかけて、というイメージがありましたが、今回の制作イメージはどの季節でしょうか。
堀江:今回は発売の時期もあるんですけど、また夏に戻りました。1作目は、水色と白で「わーい!」みたいなはしゃぐ系の夏だったので、今回はどちらかというとしっとりした夏。ちょっと切なくて、しんしんとした夏になるといいなというのは意識していました。
あと、今回は夜とか夜明け。全体的にそんな世界観や雰囲気になっています。やっぱり季節の中で夏が一番エモいなと感じるんですけど、昼と夜を分ければまた新しい世界観を作れるかなと思いました。
――シリーズ3作目として、これまでの2作との違いを出そうと思ったところはありますか。
堀江:まず、アートワークですね。写真も夜のシーンを多くしてもらいました。夏なのでお祭りとか、あと夜の灯台とか。夜と夜明けを意識したビジュアルというのは、前作とやっぱり違うところですし、曲も今回は普段あまり歌わない曲を選んだりしたので、そこは自分でも違いを出したいとどこか思っていたのかなと感じます。
すごく違うものを作らなくちゃ、という気持ちがあったかというとそうでもないんですけど、シリーズ3作目と銘打っているので、ちょっと違った系統の楽曲を探す、という感じの耳にはなっていたのかもしれないです。